外国人が日本で賃貸を借りるときの費用を完全解説|初期費用から月々の支払いまで - GTN MAGAZINE

外国人が日本で賃貸を借りるときの費用を完全解説|初期費用から月々の支払いまで

日本で部屋を借りたい外国人向けに、賃貸の初期費用・毎月の費用・退去時の費用を項目別にわかりやすく解説。

地域別の相場比較や費用を抑えるコツも紹介します。

目次

日本の賃貸費用の全体像|3つのタイミングで発生するお金

日本で賃貸物件を借りる場合、費用は大きく3つのタイミングで発生します。入居前の「初期費用」、住んでいる間の「毎月の費用」、そして退去時の「退去費用」です。母国とは仕組みが大きく異なるため、それぞれの費用の内容と金額感を事前に把握しておくことが大切です。

1.入居前にかかる初期費用

日本の賃貸契約では、入居前にまとまった金額の初期費用が必要です。総額の目安は家賃の3〜6か月分程度で、家賃8万円の物件であれば23万円〜45万円ほどになります。

初期費用には敷金、礼金、仲介手数料、前家賃、保証料、火災保険料、鍵交換費用が含まれます。これらの費用は物件や地域によって金額が異なり、すべてが必ず発生するわけではありません。

2.毎月の支払い(家賃以外にも費用がある)

毎月の支払いは家賃だけではありません。共益費(管理費)が家賃とは別に月額5,000円〜15,000円ほどかかるのが一般的です。

さらに電気、ガス、水道の光熱費やインターネット回線の通信費も自分で契約して支払う必要があります。これらを合わせると、家賃の1.2〜1.5倍程度が毎月の実質的な支出になります。

3.退去時にかかる費用

退去時には「原状回復費用」が発生する場合があります。入居時に支払った敷金から差し引かれるのが基本ですが、敷金を超える修繕費用がかかった場合は追加の支払いが必要です。

退去費用は部屋の使い方によって大きく変わります。一般的に、通常の生活による損耗や経年劣化は貸主負担とされます。一方で、故意・過失による傷や汚れ、通常の使用を超える損耗については、入居者負担となる場合があります。

初期費用の内訳と相場|家賃の3〜6か月分が目安

初期費用は日本の賃貸契約で最も高額な出費です。各項目の意味と金額の目安を正しく理解しておけば、予算を立てやすくなります。ここでは家賃8万円の物件を例に、それぞれの費用を詳しく解説します。

敷金とは|退去時に返還される場合がある預り金

敷金は、退去時の修繕費用に充てるために大家に預けるお金です。相場は家賃の0〜1か月分で、退去時にクリーニング費用や修繕費用を差し引いた残額が返還されます。

敷金は「預り金」のため、部屋をきれいに使っていれば多くの金額が戻ってきます。ただし高級物件やペット可物件では2か月分を求められることもあります。

外国人が退去する際に敷金の返還トラブルが起きることがあります。入居時に部屋の状態を写真で記録しておくと、退去時の交渉で役立ちます。

礼金とは|大家へのお礼として支払うお金

礼金は大家への謝礼として支払う日本独自の慣習です。相場は家賃の0〜1か月分で、敷金とは異なり退去時に返還されません。

礼金の有無は地域や物件によって大きく異なります。福岡市では礼金なしの物件が多い一方、東京23区では2か月分を設定している物件も珍しくありません。

最近は入居者を早く確保するために礼金をゼロに設定する物件が増えています。費用を抑えたい場合は礼金なしの物件を優先して探すのが効果的です。

仲介手数料の仕組みと相場

仲介手数料は物件を紹介してくれた不動産会社に支払う報酬です。一般的な相場は家賃1か月分に消費税を加えた金額で、家賃8万円の場合は8.8万円になります。

不動産会社や契約条件によって金額が異なる場合があります。仲介手数料が半額や無料の不動産会社もあるため、複数の会社を比較して検討するのがおすすめです。

前家賃・保証料・火災保険料・鍵交換費用

前家賃は入居月の日割り家賃と翌月分の家賃を前払いするものです。月の途中で入居する場合、日割り計算された金額と翌月分を合わせて支払います。

保証料は保証会社に支払う利用料で、家賃の0.5〜1か月分が相場です。外国人は連帯保証人の代わりに保証会社の利用を求められるケースが多くあります。そのため、保証料も初期費用として見込んでおくと安心です。

火災保険への加入は多くの賃貸契約において入居条件として指定されており、費用は1.5万円〜2万円程度です。鍵交換費用は防犯のために前の入居者の鍵から新しい鍵に交換する費用で、1.5万円〜3万円が目安です。

初期費用の合計シミュレーション

家賃8万円の物件を借りる場合の初期費用をシミュレーションします。一般的な条件(敷金1ヶ月・礼金1ヶ月・仲介手数料1ヶ月分)で計算すると、以下のようになります。

項目金額のイメージ(例)一般的な相場返還の有無説明
敷金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)退去時に一部返還修繕費用の担保
礼金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)返還なし大家への謝礼
仲介手数料8.8万円家賃1か月分+税返還なし不動産会社への報酬
前家賃8万円家賃1か月分(非課税)返還なし入居月の日割り家賃と翌月分家賃
保証料4~8万円家賃0.5~1か月分(非課税)返還なし保証会社利用料
火災保険料1.5~2万円1.5~2万円(非課税)返還なし災害・事故時の補修費用
鍵交換費用1.5~3万円1.5~3万円返還なしセキュリティ対策
合計(例):23.8~45.8万円   

※敷金と礼金は、高級物件やペット可は2ヶ月の場合あり

※上記の金額例は家賃が8万円と想定した場合の算出になります。

※仲介手数料については、不動産会社や契約条件によって異なる場合があります。

地域別の初期費用を比較|東京・大阪・名古屋・福岡・仙台

日本は地域によって家賃の相場が大きく異なります。初期費用は家賃をベースに計算されるため、住む場所を選ぶだけで大幅に費用を抑えられることがあります。

地域別初期費用の相場

主要都市圏の比較

都市平均家賃(1K)※1初期費用相場特徴
東京23区約116,000円47万円〜70万円礼金2ヶ月も多い
大阪市約66,000円26万円〜40万円保証金制度  ※2
名古屋市約55,000円22万円〜33万円比較的安価
福岡市約54,000円22万円〜32万円礼金なし多い
仙台市約48,000円19万円〜29万円東北の中心都市

出典:CHINTAI「家賃相場」掲載情報をもとに作成

※1 家賃相場は掲載物件、集計時点、間取り、築年数、駅徒歩などの条件により変動します。

※2「保証金・敷引き」制度(関西圏)

関西地方では、敷金・礼金の代わりに「保証金・敷引き」制度が一般的です。

保証金制度の特徴

  • 保証金:家賃の3〜6ヶ月分
  • 敷引き:退去時に差し引かれる金額(家賃1〜2ヶ月分)
  • 償却:一定期間居住後の返還減額

東京23区は家賃・初期費用ともに最も高く、福岡市や名古屋市と比べると2倍近い差があります。勤務先や学校の場所に制約がなければ、地方都市を選ぶことで生活費全体を大きく抑えられます。

費用を抑えたいなら注目したいエリア

東京で費用を抑えたい場合は、葛飾区、足立区、江戸川区などのエリアが狙い目です。築年数、駅徒歩、設備条件によって異なりますが1Kの家賃が55,000円〜65,000円程度で、新宿区や港区と比べて半額以下に抑えられます。

通勤・通学時間に余裕があれば、埼玉県や千葉県、神奈川県の東京寄りのエリアも選択肢になります。東京23区内よりも家賃が1万円〜2万円安くなるケースが多く、初期費用も比例して下がります。

福岡市は外国人にとって住みやすい都市の一つです。家賃が安いだけでなく、礼金なしの物件が多いため初期費用を大幅に抑えられます。空港へのアクセスもよく、帰国時の利便性も高い地域です。

毎月かかる費用の内訳|家賃だけでは足りない

賃貸物件に住み始めると、家賃以外にもさまざまな費用が毎月発生します。予算を組む際は、家賃だけでなくこれらの費用もあわせて計算しておく必要があります。

共益費・管理費の仕組み

共益費(管理費)は建物の共用部分の維持管理にかかる費用です。エレベーターの点検、廊下の清掃、ゴミ置き場の管理などに使われます。

月額の目安は5,000円〜15,000円で、家賃とは別に毎月支払います。物件情報を確認する際は「家賃+共益費」の合計金額で比較するのが正確です。

共益費が0円の物件もありますが、その場合は管理費が家賃に含まれているケースがほとんどです。実質的な負担額はあまり変わらない点に注意が必要です。

光熱費(電気・ガス・水道)の目安

一人暮らしの場合、光熱費の月額目安は以下のとおりです。

項目月額の目安
電気代4,000円〜6,000円
ガス代3,000円〜5,000円
水道代2,000円〜3,000円
合計9,000円〜14,000円

季節によって金額は変動し、夏のエアコン使用時や冬の暖房使用時は電気代が高くなります。ガスは都市ガスとプロパンガスで料金が大きく異なり、プロパンガスは都市ガスの1.5〜2倍になることもあります。

物件を選ぶ際はガスの種類も確認しておくと、毎月の光熱費を抑えるのに役立ちます。

インターネット・通信費

インターネット回線は月額4,000円〜6,000円が一般的です。物件に無料のインターネット回線が備え付けられている場合は、この費用を節約できます。

携帯電話の通信費は格安SIMを利用すれば月額1,000円〜3,000円に抑えられます。GTN Mobileなど外国人向けの通信サービスを利用すれば、在留カードだけで契約できるため手続きがスムーズです。

退去時にかかる費用と原状回復のルール

退去時の費用は事前に理解しておかないと、思わぬ出費につながることがあります。日本の「原状回復」のルールを正しく知っておくことで、不当な請求を避けられます。

原状回復とは|大家負担と入居者負担の違い

原状回復とは、退去時に部屋を入居前の状態に戻すことです。ただし、すべての傷や汚れを入居者が負担するわけではありません。国土交通省のガイドラインで、負担の範囲が明確に定められています。

2020年4月の民法改正により、通常損耗と経年劣化については借主に原状回復義務がないことが明文化されました。

負担者内容具体例
貸主(大家さん)負担普通に生活していて生じる汚れや傷(経年劣化)壁紙の日焼け、家具の設置による床のへこみ
借主(入居者)負担故意や不注意でつけた傷や汚れタバコのヤニ汚れ、壁の釘穴、飲み物のシミ

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に基づいて負担区分が判断されます。判断に迷う場合は、このガイドラインを参考にできます。

普通に生活していてできた汚れや傷は大家の負担です。壁紙が日焼けで変色したり、畳が自然に擦り減ったりするのは経年劣化にあたるため、入居者が修繕費を支払う必要はありません。

敷金が返ってくる条件と返還トラブルの防ぎ方

敷金は退去時のクリーニング費用と修繕費用を差し引いた残額が返還されます。部屋を丁寧に使い、退去前にしっかり掃除をしておけば、敷金の大部分が戻ってくる可能性があります。

返還トラブルを防ぐためのポイントは3つあります。

  • 入居時に部屋の状態を写真や動画で記録しておく
  • 退去時の立ち会いに信頼できる人に同席してもらう
  • 修繕費用の明細を書面でもらい、不明な点は質問する

日本語でのやり取りに不安がある場合は、多言語対応の相談窓口を利用できます。GTN保証をご利用のお客様向けには、多言語での生活サポートを提供しています。退去時のトラブルや生活上の困りごとについても、対象サービスの範囲内で相談できる場合があります。

外国人が賃貸費用を抑えるための実践的な方法

日本の賃貸費用は決して安くありませんが、工夫次第で初期費用や毎月の支出を抑えることができます。外国人でも実践しやすい方法を紹介します。

敷金・礼金ゼロ物件を探す

敷金・礼金がゼロの物件を選べば、初期費用を10万円〜20万円ほど節約できます。最近は入居者を早く確保するために敷金・礼金をゼロに設定する大家が増えており、選択肢も広がっています。

ただし敷金ゼロの物件は、退去時にクリーニング費用を別途請求されるケースがあります。契約前にどのような費用が退去時に発生するのか確認しておくことが大切です。

BEST-ESTATE.JPでは外国人が入居可能な物件を条件付きで検索でき、敷金・礼金ゼロの物件も効率よく探せます。

フリーレント物件や閑散期を狙う

フリーレント物件は、入居後の一定期間(通常1〜2か月)の家賃が無料になる物件です。初期費用の実質的な負担を軽減できるため、見つけたら積極的に検討する価値があります。

日本の賃貸市場には繁忙期と閑散期があります。1月〜3月は新年度に向けた引っ越しが集中する繁忙期で、物件の選択肢は多いものの家賃は高めに設定されがちです。

6月〜8月の閑散期は引っ越しする人が少ないため、大家が家賃を下げたりフリーレントを付けたりするケースが増えます。急いでいなければ、この時期を狙って部屋を探すと費用を抑えやすくなります。

外国人が賃貸契約で必要な書類と費用の支払い方法

日本で賃貸契約をするには、いくつかの書類を準備する必要があります。外国人は日本人とは異なる書類が求められるため、事前に確認しておくとスムーズに契約を進められます。

基本的な必要書類一覧

外国人の方が日本で賃貸契約を結ぶ際には、日本人とは異なる書類が求められます。スムーズに契約を進めるために、事前に必要な書類を準備しておきましょう。

書類名日本語名重要度備考
Passportパスポート必須身分証明書として
Residence Card在留カード必須合法的滞在の証明
Certificate of Employment在職証明書必須勤務先からの発行
Income Certificate収入証明書必須給与明細3ヶ月分等
Bank Account銀行口座必須家賃引き落とし用

※日本ですでに就職(就労)している外国人の場合

 

学生の場合の追加書類

留学生特有の必要書類

  • 学生証(Student ID)
  • 入学許可証(Admission Letter)
  • 学費支払い証明書
  • 親族からの経済支援証明書
  • 奨学金受給証明書(該当者のみ)

 

留学生の場合、収入が少ないため追加の書類を求められることがあります。親族からの仕送り証明や奨学金の受給証明書があると、入居審査がスムーズに進みやすくなります。

書類準備のコツ

翻訳について

  • 重要書類は公証翻訳が推奨される
  • 不動産会社によっては英訳版で対応可能
  • 翻訳費用も初期費用に含めて計算しておくと安心

初期費用の支払い方法と注意点

初期費用は契約時に一括で支払うのが一般的です。支払い方法は銀行振込が主流で、現金での支払いを受け付ける不動産会社もあります。クレジットカード対応は増えつつありますが、すべての会社で使えるわけではありません。

振込手数料は自己負担になるケースがほとんどです。海外からの送金で支払う場合は、為替手数料や送金手数料が別途かかるため注意が必要です。

契約前に初期費用の見積書を必ずもらい、各項目の金額と合計額を確認しておきましょう。見積書に記載のない費用を後から請求された場合は、不動産会社に説明を求めることが大切です。

まとめ|日本の賃貸費用を正しく理解して安心して部屋を借りよう

日本の賃貸費用のポイント

日本の賃貸費用は「初期費用」「毎月の費用」「退去時の費用」の3つのタイミングで発生します。特に初期費用は家賃の3〜6か月分と高額になるため、事前の準備が欠かせません。

初期費用の内訳を正しく理解し、地域や物件の条件を比較すれば、費用を大幅に抑えることも可能です。敷金・礼金ゼロ物件やフリーレント物件を活用し、閑散期を狙って部屋を探すのが費用を節約するコツです。

外国人にとって最大のハードルである連帯保証人の問題は、保証会社を利用することで解決できます。GTNの家賃保証サービスなら、外国人専門のサポート体制で安心して契約を進められます。

退去時のトラブルを防ぐために、入居時の部屋の状態を記録しておくことも忘れずに行いましょう。原状回復のルールを理解しておけば、不当な請求を受けた際にも適切に対応できます。

日本での部屋探しに不安がある場合は、GTNのお部屋探しサービスやBEST-ESTATE.JPを活用してみましょう。外国語での対応が可能で、物件探しから契約までをサポートしてもらえます。

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