日本入国管理 | 入国管理に関する手続きや制度を解説 - GTN MAGAZINE

日本入国管理 | 入国管理に関する手続きや制度を解説

日本に入国する予定がある、あるいはすでに日本に滞在している外国人の方にとって、入国管理に関する手続きや制度を理解することは重要です。

この記事では、日本の入国管理に関する最新情報、必要な手続き、在留資格の種類、就労に関するルールなど、外国人の方が知っておくべき情報を詳しく解説します。

 日本入国の基本手続き

入国までの流れ

日本に入国するためには、基本的に以下の手順を踏む必要があります。

ビザ(査証)の取得: 日本への入国を希望する外国人は、有効なパスポートを所持し、原則として在外日本公館でビザ(査証)を取得する必要があります。

入国審査: 日本の空港や港に到着した際、入国審査官によるパスポートとビザのチェックが行われます。

在留カードの交付: 中長期滞在者には、上陸許可とともに在留カードが交付されます。これは、外国人の身分証明書として非常に重要な書類です。

税関申告: 持ち込み品の申告を税関で行います。

入国審査の流れ必要なもの注意点
1. 入国審査カウンターへ行くパスポート、ビザ、入国カードVisit Japan Webで事前登録済みの場合はQRコードを提示
2. 指紋採取と顔写真撮影-16歳未満は免除
3. 審査官による質問滞在目的などの説明準備簡潔かつ正確に回答
4. 上陸許可・在留カード交付-在留カードは常時携帯義務あり
5. 税関申告税関申告書(または事前登録QRコード)申告漏れに注意

出典:外務省「ビザ免除国・地域(短期滞在)」,出入国在留管理庁「出入(帰)国手続」,出入国在留管理庁「「在留カード」はどういうカード?(在留カードの交付等)」,財務省関税局「携帯品・別送品申告書」,デジタル庁「Visit Japan Web」

 

入国制限と特別措置

世界的な状況により、入国制限や特別措置が実施されることがあります。現在ではコロナ禍における緊急措置は解除されていますが、国際情勢によって変更される可能性があるため、渡航前に最新情報を確認することをおすすめします。

現在の入国状況については、外務省や出入国在留管理庁の公式サイトで最新情報を確認できます。

ビザ(査証)の取得方法

ビザの種類と申請手続き

日本のビザは滞在目的に応じて様々な種類があります。主なビザの種類は以下の通りです。

短期滞在ビザ(観光・商用): 90日以内の滞在を目的としたビザ。一部の国・地域の方はビザ免除措置により取得不要です。

長期滞在ビザ: 就労、留学、家族滞在など、90日を超える滞在を目的としたビザ。

特定目的ビザ: 技能実習、特定技能、ワーキングホリデーなど特定の活動を目的としたビザ。

ビザ申請の一般的な流れは以下の通りです。

  • 在留資格認定証明書の取得(日本側の受入機関や招へい者が日本の入国管理局で申請)
  • 在外日本公館でのビザ申請(必要書類提出)
  • ビザ発給
ビザの種類主な該当者滞在可能期間就労可否
短期滞在観光客、商用訪問者最長90日不可
就労ビザ専門職、技術者など最長5年可(資格の範囲内)
留学学生最長4年3ヶ月制限付き可(週28時間まで)
家族滞在就労・留学ビザ保持者の家族主たる在留者に準ずる原則不可(許可取得後は可)
永住者長期滞在後の申請者無期限制限なし可

出典:出入国在留管理庁「在留資格」,「「資格外活動許可」について」,「永住許可申請」

 

ビザ免除対象国と条件

一部の国・地域からの短期滞在目的の訪問者に対しては、ビザ免除措置が適用されています。ビザ免除措置の適用国・地域は、外務省の公式ウェブサイトで確認できます。

例えば、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、EU加盟国など多くの国の国民は、観光や商用目的の90日以内の滞在についてはビザが免除されています。ただし、就労や長期滞在にはビザが必要です。

Visit Japan Webの活用法

Visit Japan Webとは

Visit Japan Webは、日本入国時の手続きをオンラインで事前に完了できるデジタルサービスです。入国審査や税関申告の情報を事前に登録することで、入国の際の手続きを大幅に簡略化できます。

登録から利用までの流れ

  • アカウント作成: Visit Japan Webの公式サイトでアカウントを作成します。
  • 利用者情報登録: パスポート情報や個人情報を登録します。
  • 入国予定情報登録: 日本への入国予定日、便名、到着空港などを入力します。
  • 手続き情報登録: 入国審査、税関申告の情報を登録します。
  • QRコード取得: 各手続きのQRコードを取得・保存します。
  • 入国時の提示: 空港でQRコードを提示し、専用レーンで手続きを完了します。
手続き登録内容入国時の流れ
入国審査パスポート情報、滞在先、連絡先などQRコード提示→審査官による審査→上陸許可
税関申告持ち込み品の内容、数量などQRコード提示→必要に応じて検査→通関

Visit Japan Webの利用は任意ですが、利用することで入国手続きの時間を大幅に短縮できるため、特に混雑が予想される時期の渡航には強くおすすめします。

目安として6時間前までに到着しておくのがおすすめです。

 

 

在留資格の種類と選び方

在留資格の概要

在留資格とは、外国人が日本に滞在するために必要な法的地位であり、日本での活動内容や身分・地位に基づいて29種類に分類されています。在留資格によって、日本での滞在期間や活動内容が規定されています。

主な在留資格の種類

在留資格は大きく分けて「活動に基づく在留資格」と「身分・地位に基づく在留資格」の2つに分類されます。

活動に基づく在留資格の例

就労系

  • 高度専門職
  • 経営・管理
  • 技術・人文知識・国際業務
  • 特定技能
  • 技能実習

非就労系

  • 留学
  • 文化活動
  • 短期滞在
  • 研修

身分・地位に基づく在留資格の例

  • 永住者
  • 日本人の配偶者等
  • 永住者の配偶者等
  • 定住者
在留資格の種類該当例在留期間就労制限
高度専門職高度な専門性を持つ外国人材最長5年指定された活動のみ可
技術・人文知識・国際業務エンジニア、通訳、語学教師など最長5年資格の範囲内で可
特定技能特定の産業分野の人材最長5年指定分野のみ可
留学大学生、専門学校生など最長4年3ヶ月資格外活動許可で週28時間まで可
永住者永住権取得者無期限制限なし
日本人の配偶者等日本人と結婚した外国人など最長5年制限なし

出典:出入国在留管理庁「在留資格」,「「資格外活動許可」について」,「永住許可申請」

 

在留資格の選び方

在留資格は、日本での滞在目的や活動内容に応じて選択する必要があります。

  • 就労目的の場合:職務内容と学歴・職歴に応じた就労系の在留資格
  • 学業目的の場合:「留学」の在留資格
  • 日本人との結婚の場合:「日本人の配偶者等」の在留資格

適切な在留資格の選択には、出入国在留管理庁や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。在留資格と実際の活動内容が一致していない場合、在留資格の取り消しや強制退去の対象となる可能性があります。

在留カードについて

在留カードとは

在留カードは、中長期在留者に対して交付される身分証明書です。このカードには、氏名、国籍、生年月日、性別、在留資格、在留期間、就労の可否などの情報が記載されています。

交付と携帯義務

在留カードは以下のタイミングで交付されます。

  1. 新規入国時:成田、羽田、中部、関西、新千歳、広島、福岡の各空港で交付 (その他の出入国港では、住居地の届出後に市区町村の窓口を通じて交付)
  2. 在留資格の変更や在留期間の更新時

在留カードは常時携帯義務があります。携帯していない場合、罰金刑(20万円以下の罰金、提示拒否は1年以下の懲役または20万円以下の罰金)が科される可能性があるため、必ず携帯しましょう。

在留カードに関する手続き

在留カードに関連して、以下の手続きが必要になる場合があります。

  • 住居地の届出: 新規入国や引越しの際は、14日以内に市区町村の窓口で届出
  • 記載事項変更の届出: 氏名や国籍などに変更があった場合、14日以内に地方出入国在留管理局で届出
  • 在留カードの更新: 永住者は7年ごと、16歳未満は16歳の誕生日まで
  • 紛失・盗難時の再交付: 14日以内に地方出入国在留管理局で再交付申請
手続き届出先期限必要書類
住居地の届出市区町村窓口14日以内在留カード、パスポート
氏名等の変更届出地方出入国在留管理局14日以内在留カード、パスポート、変更を証明する書類
在留カード紛失時の再交付地方出入国在留管理局14日以内パスポート、写真、紛失届出証明書(警察発行)など

日本での就労ルール

在留資格と就労の関係

日本で就労するためには、就労可能な在留資格を持っている必要があります。在留資格は大きく以下の3つに分類されます。

  • 就労制限のない在留資格: 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者
  • 特定の職種のみ就労可能な在留資格: 技術・人文知識・国際業務、特定技能、高度専門職など
  • 原則として就労が認められない在留資格: 留学、家族滞在、文化活動など(ただし、「資格外活動許可」を取得すれば一定の範囲内で就労可能)

資格外活動許可

留学生や家族滞在などの在留資格では、原則として就労はできませんが、「資格外活動許可」を取得することで、一定の範囲内での就労が認められます。

  • 留学生の場合: 週28時間以内の就労が可能(長期休暇中は1日8時間まで可能)
  • 家族滞在の場合: 週28時間以内の就労が可能

資格外活動許可の申請は、地方出入国在留管理局で行います。

日本の労働法規

日本で就労する外国人にも、日本の労働法規が適用されます。主な労働法規の内容は以下の通りです。

  • 労働時間: 原則として1日8時間、週40時間が上限
  • 最低賃金: 都道府県ごとに最低賃金が定められている
  • 残業手当: 時間外労働には25%以上の割増賃金
  • 有給休暇: 半年以上継続勤務した場合、最低10日の有給休暇が付与される
労働条件法定基準備考
労働時間1日8時間、週40時間36協定締結で延長可能
休日週1日または4週で4日以上 
最低賃金都道府県ごとに規定東京都は1,226円/時(2025年)
残業代通常の25%以上増し深夜(22時-5時)は50%以上増し

出典:厚生労働省「労働時間・休日」,「地域別最低賃金の全国一覧」,「割増賃金(残業代)の計算方法」

 

違法な労働条件や差別的待遇を受けた場合は、労働基準監督署や出入国在留管理庁の外国人在留支援センターに相談することができます。

滞在中の手続きと注意点

住民登録

日本に3ヶ月以上滞在する外国人は、住居地を定めてから14日以内に市区町村の窓口で住民登録を行う必要があります。この手続きにより、日本の住民基本台帳に登録され、様々な行政サービスを受けることができるようになります。

健康保険・年金

日本に3ヶ月以上滞在する外国人は、原則として国民健康保険に加入する義務があります。会社員の場合は、勤務先を通じて社会保険(健康保険・厚生年金)に加入します。

国民健康保険や社会保険に加入することで、医療費の自己負担が30%に軽減されます。また、同時に国民年金または厚生年金に加入することになります。

税金

日本で収入を得る外国人は、日本の税法に基づいて所得税や住民税を納める義務があります。税金の取り扱いは居住者か非居住者かによって異なります:

  • 居住者(1年以上滞在する予定の人):全世界の所得に対して課税
  • 非居住者(一時的な滞在者):日本国内で得た所得のみに課税

会社員の場合は、毎月の給与から所得税が源泉徴収され、年末調整で精算されます。自営業者や複数の収入源がある場合は、確定申告が必要です。

各種届出義務

日本滞在中は、以下の届出が必要な場合があります。

  1. 住所変更: 引越しの際は、14日以内に新住所地の市区町村窓口に届出
  2. 在留資格変更: 活動内容が変わる場合は、事前に在留資格変更許可申請
  3. 再入国許可: 一時的に出国する場合(みなし再入国許可制度あり)
  4. 収入・雇用先変更: 就労系在留資格の場合、変更があれば14日以内に届出
手続き届出先期限備考
住所変更市区町村窓口14日以内転出届と転入届が必要
在留資格変更地方出入国在留管理局活動開始前審査期間は2週間〜1ヶ月程度
みなし再入国許可出国時に申告出国前1年以内(特別永住者は2年以内)の再入国に有効

出典:総務省「住民基本台帳制度に基づく各種届出(PDF)」,出入国在留管理庁「住居地の変更届出(中長期在留者)」,「在留資格変更許可申請」,「出入国手続」,「Q&A特別永住者の制度が変わります!よくある質問」

 

 在留期間更新・資格変更の方法

在留期間更新手続き

在留期間の満了前に、引き続き日本に滞在する場合は、在留期間更新許可申請が必要です。申請は在留期間満了日の3ヶ月前から可能です。

更新手続きの流れ

  1. 必要書類の準備(申請書、パスポート、在留カード、活動内容証明書類など)
  2. 地方出入国在留管理局への申請
  3. 審査(通常2週間〜1ヶ月程度)
  4. 結果通知・在留カード交付

在留資格変更手続き

在留目的や活動内容が変わる場合(例:留学から就労へ、就労先の職種変更など)は、在留資格変更許可申請が必要です。

変更手続きの流れ

  1. 必要書類の準備(申請書、パスポート、在留カード、新たな活動内容証明書類など)
  2. 地方出入国在留管理局への申請
  3. 審査(通常2週間〜1ヶ月程度)
  4. 結果通知・在留カード交付

永住許可申請

永住者の在留資格を取得するには、以下の条件を満たす必要があります

  • 居住要件: 原則として継続して10年以上日本に在留し、そのうち就労資格・居住資格で5年以上在留
  • 素行要件: 素行が善良であること
  • 生計要件: 独立した生計を営むに足りる資産または技能を有すること
  • 国益要件: 日本国の利益に合すること

永住許可申請の審査期間は通常6ヶ月程度かかります。永住許可を取得すると、在留期間の制限がなくなり、活動制限もなくなります。

申請種類申請時期必要書類(一般的な例)手数料
在留期間更新期間満了の3ヶ月前から申請書、パスポート、在留カード、活動証明書類、写真6,000円
在留資格変更変更前申請書、パスポート、在留カード、新活動証明書類、写真6,000円
永住許可条件満了後申請書、パスポート、在留カード、税金・収入証明、写真、理由書など10,000円

出典:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」,「在留資格変更許可申請」,「永住許可申請」

 

よくある質問と回答

入国・ビザ関連

Q: 日本に観光で訪れる場合、ビザは必要ですか?

 A: 国籍によります。多くの国(アメリカ、EU諸国など)は短期滞在(90日以内)の観光目的であればビザ免除の対象です。ただし、就労活動は禁止されています。最新情報は外務省ウェブサイトでご確認ください。

Q: Visit Japan Webは必ず使わなければなりませんか? 

A: 必須ではありませんが、使用することで入国手続きがスムーズになります。特に混雑時期には大幅な時間短縮になるため、利用をおすすめします。

Q: 在留資格認定証明書の有効期間はどれくらいですか? 

A: 通常は3ヶ月間有効です。特別な事情がある場合、延長が認められることもあります。

在留カード関連

Q: 在留カードを紛失した場合はどうすればよいですか? 

A: 14日以内に最寄りの警察署で遺失届を提出し、その証明書を持って地方出入国在留管理局で再交付申請を行ってください。

Q: 在留カードの携帯義務を怠ると、どのような罰則がありますか?

 A: 20万円以下の罰金が科される可能性があります。常に携帯するようにしましょう。

就労・生活関連

Q: 留学生ですが、アルバイトはできますか?

 A: 資格外活動許可を取得すれば、週28時間以内のアルバイトが可能です。長期休暇中は1日8時間まで働くことができます。

Q: 永住権を取得するための条件は何ですか? 

A: 一般的には、10年以上の日本滞在(うち5年以上は就労・居住資格で)、素行良好、安定した収入、納税義務の履行などが条件です。配偶者の国籍などによって条件が緩和されるケースもあります。

Q: 在留期間更新の申請はいつからできますか? 

A: 在留期間満了日の3ヶ月前から申請が可能です。期間満了日が近づいてからの申請は避け、余裕をもって申請することをおすすめします。

まとめ

日本の入国管理制度は複雑ですが、適切な知識と準備があれば円滑に手続きを進めることができます。入国前の準備、入国時の手続き、滞在中の各種届出、在留期間更新など、それぞれの段階で必要な手続きを理解し、期限を守って対応することが重要です。

 

特に、在留資格と実際の活動内容が一致していることを常に意識し、変更がある場合は速やかに適切な手続きを行いましょう。わからないことがあれば、出入国在留管理庁の外国人在留支援センターや行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

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