日本のお金 | 現金かキャッシュレスか?両替方法やATMの利用方法をご紹介 - GTN MAGAZINE

日本のお金 | 現金かキャッシュレスか?両替方法やATMの利用方法をご紹介

日本は現金社会と言われることが多いですが、近年ではキャッシュレス決済も進んでいます。この記事では、日本の通貨システム、紙幣と硬貨の特徴、両替方法、支払いのコツなど、訪日外国人が知っておくべき「日本のお金」に関する情報を詳しく解説します。これから日本への旅行を計画している方も、すでに日本に滞在している方も、ぜひ参考にしてください。

日本の通貨システム

日本の通貨単位「円」について

日本の通貨単位は「円」(えん)で、国際的には「JPY」または「¥」の記号で表されます。日本円は100銭(せん)で構成されていますが、現在は銭単位の硬貨は流通していません。価格表示は「¥100」や「100円」のように表示されることが一般的です。

日本では、他の多くの国とは異なり、小数点以下の金額が存在しません。そのため、すべての価格は整数で表示されています。これは外国人観光客にとっては計算がしやすいメリットがあります。

現金とキャッシュレスのバランス

長年、日本は「現金大国」として知られてきましたが、近年では急速にキャッシュレス化が進んでいます。経済産業省の2024年の調査によると、キャッシュレス決済比率は42.8%に達し、政府目標である40%を達成しました。しかし、これは韓国の93.6%や中国の83.0%と比較するとまだ低い水準です。

訪日外国人観光客としては、日本滞在中に現金とキャッシュレス決済の両方を準備しておくことが賢明です。特に地方の小さな店舗や食堂、観光地の中には現金のみの場所もあるため、ある程度の現金は常に持ち歩くことをお勧めします。

日本の紙幣と硬貨の特徴

日本の紙幣(日本銀行券)

日本の紙幣は2024年7月3日に20年ぶりに新しくなりました。新しい紙幣は最先端の偽造防止技術を採用し、ユニバーサルデザインの観点からも改良されています。

現在流通している紙幣の種類と特徴は以下の通りです。

金額色調肖像主な特徴
1万円札茶色系渋沢栄一縦76mm×横160mm、3Dホログラム付き
5千円札紫色系津田梅子縦76mm×横156mm、3Dホログラム付き
千円札青色系北里柴三郎縦76mm×横152mm、3Dホログラム付き
二千円札※緑色系紫式部※現在はほとんど流通していません

出典: 国立印刷局「新しい日本銀行券特設サイト」,国立印刷局「お札の基本情報(二千円券)」

新紙幣の最大の特徴は、最新の偽造防止技術である「3Dホログラム」が採用されていることです。お札を傾けると立体的な肖像が左右に回転して見えます。また、触って確認できる凹版印刷部分や、特殊な光の下で発光する部分なども設けられています。

旧紙幣も引き続き使用可能ですので、旧紙幣を受け取っても心配する必要はありません。

旧紙幣の肖像は以下の通りです。

  • 1万円札:福澤諭吉
  • 5千円札:樋口一葉
  • 千円札:野口英世

 

日本の硬貨

日本の硬貨は6種類あり、それぞれ異なるデザイン、大きさ、素材を持っています。

金額素材特徴
500円バイカラー・クラッド最も価値が高い硬貨、外側がニッケル色で内側が銅色
100円白銅銀色、桜の花のデザイン
50円白銅銀色、中央に穴がある
10円青銅銅色、平等院鳳凰堂のデザイン
5円黄銅金色、中央に穴がある、稲穂・水・歯車のデザイン
1円アルミニウム非常に軽い、若木のデザイン

出典: 造幣局「現在製造している貨幣」,造幣局「貨幣の偽造防止技術」,造幣局「貨幣のデザイン」

日本の硬貨の特徴として、5円玉と50円玉には穴が開いていることが挙げられます。特に5円玉は「ご縁(良い縁)がある」という言葉遊びから、縁起物としても人気があります。また、1円玉はアルミニウム製で非常に軽いのが特徴です。

外貨から日本円への両替方法

来日前に両替する方法

日本への旅行を計画している段階で、ある程度の日本円を用意しておくことをお勧めします。特に、空港から宿泊先へ移動する際の交通費や、到着直後の食事代などのために、最低限の現金があると安心です。

自国の銀行やレート比較

  • 自国の銀行:出発前に自国の銀行で両替することができますが、レートは必ずしも有利ではないことがあります。
  • 外貨両替専門店:大都市であれば、日本円を取り扱う外貨両替専門店を利用する方法もあります。銀行よりも良いレートを提供していることが多いです。

両替する際は、複数の場所でレートを比較し、手数料も確認することをお勧めします。

日本到着後に両替する方法

日本に到着してから両替する方法としては、以下のような選択肢があります。

空港の両替所

日本の主要空港(成田、羽田、関西、中部など)には複数の外貨両替所があります。便利ではありますが、一般的に市内の両替所よりもレートが悪いことがあります。ただし、深夜や早朝に到着する場合には、とりあえず必要な分だけ両替しておくと良いでしょう。

市内の外貨両替専門店

都市部には外貨両替専門店があり、一般的に空港よりも良いレートを提供しています。東京であれば、銀座や新宿、大阪であれば難波や梅田などの繁華街に多く見られます。代表的な外貨両替専門店には以下があります。

  • 大黒屋
  • インターバンク
  • トラベレックス
  • ワールドカレンシーショップ

銀行

大手銀行の支店でも外貨両替が可能です。ただし、営業時間が限られており(通常、平日の9時から15時まで)、手続きに時間がかかることがあります。また、すべての支店で外貨交換サービスを提供しているわけではないので、事前に確認することをお勧めします。

両替場所メリットデメリット
空港24時間営業の場所もあり、便利レートが比較的悪い
外貨両替専門店比較的良いレート、主要都市に多数営業時間が限られる
銀行安全性が高い営業時間が短い、手続きに時間がかかる
コンビニATM24時間利用可能、全国に展開手数料がかかる場合がある

ATMの利用ガイド

海外カードが使えるATM

訪日外国人が海外発行のカードで現金を引き出せるATMは限られています。主に以下のATMで海外カードが利用可能です。

セブン銀行ATM:セブンイレブンの店内やショッピングモール、空港などに設置されており、最も利用しやすいと言われています。16言語に対応しており、VISA、MasterCard、JCB、American Express、China UnionPay、Discoverなど多くの国際ブランドに対応しています。

ゆうちょ銀行ATM:郵便局に設置されているATMも海外カードに対応しています。全国に約2万9800台設置されており、アクセスしやすい点が魅力です。

イオン銀行ATM:イオンのショッピングモール内に設置されており、国際ブランドのカードに対応しています。

その他のコンビニATM:ローソン銀行ATM(ローソン店内)やイーネットATM(ファミリーマート店内)も一部の海外カードに対応しています。

ATM利用時の注意点

手数料:海外カードでの引き出しには、ATM利用手数料と海外カード発行会社の手数料がかかることがあります。自分のカードの海外利用手数料を事前に確認しておくことをお勧めします。

引き出し限度額:一般的に1回あたり10万円、1日あたり50万円程度が限度額となっていることが多いですが、詳細はカード発行会社によって異なります。

営業時間:コンビニATMは基本的に24時間利用可能ですが、銀行ATMは利用時間が限られていることがあります。

暗証番号:日本のATMで使用する暗証番号は通常4桁です。6桁以上の暗証番号を設定している場合は、発行元の銀行に確認してください。

キャッシュレス決済の活用法

日本で利用できる主なキャッシュレス決済

日本での滞在をより便利にするために、キャッシュレス決済の活用もおすすめです。以下は訪日外国人が利用できる主なキャッシュレス決済方法です。

クレジットカード:VISA、MasterCard、JCB、American Express、Diners Club、Discoverなどの国際ブランドのカードが広く利用できます。特に高級店、デパート、チェーン店、ホテル、観光地の店舗ではほぼ必ず使えます。

デビットカード:クレジットカードと同様に国際ブランドのデビットカードも使用可能です。銀行口座から直接引き落とされるため、クレジットカードを持っていない方にも便利です。

電子マネー:Suica、PASMO、ICOCAなどの交通系ICカードは、電車やバスだけでなく、コンビニ、飲食店、自動販売機など多くの場所で使用できます。チャージは駅の券売機やコンビニで簡単にできます。

QRコード決済:PayPay、d払い、楽天ペイなどの日本のQRコード決済サービスも拡大していますが、一部は日本の携帯電話番号や銀行口座が必要なため、短期滞在の外国人には向いていないことがあります。ただし、Alipay、WeChat Pay、カカオペイなど訪日外国人向けのサービスも増えています。

Apple Pay/Google Pay:対応している国際ブランドのカードを登録すれば、多くの店舗で使用できます。

キャッシュレス決済のメリットとデメリット

メリット

  • 現金を持ち歩く必要がない
  • 盗難や紛失のリスクが減る
  • 支出の記録が残る
  • クレジットカードの場合、ポイントや特典が付くことがある
  • レート換算を気にする必要がない(カード会社が自動的に換算)

デメリット

  • 小さな店舗やローカルな場所では使えないことがある
  • カード会社によっては為替手数料がかかる
  • 通信障害時に使えなくなる可能性がある
  • 外国人向けのサービスは限られることがある

お金に関するマナーと注意点

支払い時のマナー

日本では、支払い時に気をつけたいマナーがいくつかあります。

釣り銭トレイの使用:多くの店舗ではお金のやり取りを直接手渡しではなく、釣り銭トレイ(小さなプラスチックのトレイ)を介して行います。お金を渡す際にはトレイに置き、釣り銭もトレイから受け取るようにしましょう。

小銭の確認:特に混雑している場所では、レジでの支払い時に小銭をきちんと確認することが大切です。日本円に慣れていないと間違いやすいので、レジ前で準備しておくと円滑です。

チップ文化の違い:日本では基本的にチップの習慣はありません。レストランやタクシー、ホテルなどでサービス料が含まれていることが多く、追加でチップを渡す必要はありません。無理にチップを渡そうとすると、むしろ相手を混乱させることがあります。

偽造防止と紙幣の取り扱い

日本の紙幣には高度な偽造防止技術が施されています。新紙幣(2024年7月発行)の特徴は以下の通りです。

3Dホログラム:お札を傾けると立体的な肖像が左右に回転して見える技術が採用されています。

すき入れ:紙の厚さを繊細に変えることで表現される技術で、光に透かすと肖像などの模様が浮かび上がります。

マイクロ文字:肉眼では確認しづらいほど小さな文字が印刷されています。

識別マーク:視覚障害者のために、触れて識別できるようざらっとした手触りの部分があります。

紙幣は丁寧に扱い、折り曲げたり汚したりしないようにすることをおすすめします。特に新紙幣は高度な技術が詰まっているため、大切に扱いましょう。

訪日外国人によくある質問(Q&A)

Q1: 日本滞在中、いくらぐらいの現金を持ち歩くべきですか?

A: これは旅行スタイルや滞在期間によって異なりますが、一般的に1日あたり5,000円〜10,000円程度をお勧めします。大都市では多くの場所でカードが使えますが、地方や小さな店舗では現金のみの場合が多いです。また、交通機関での支払いや自動販売機など、現金が必要な状況も多くあります。

Q2: 両替は日本国内と自国のどちらでするほうがお得ですか?

A: 一般的に、メジャーな通貨(米ドル、ユーロなど)であれば、日本国内の外貨両替専門店で両替するほうが有利なケースが多いです。ただし、来日時にすぐに使うお金(交通費や最初の食事代など)は、事前に準備しておくと安心です。両替する際は複数の場所でレートを比較することをお勧めします。

Q3: 日本のATMで海外発行のカードを使用する際の注意点は?

A:

  • すべてのATMが海外カードに対応しているわけではないため、セブン銀行ATMやゆうちょ銀行ATMなど対応しているATMを利用しましょう。
  • 引き出し手数料が発生することが多いため、一度にまとまった金額を引き出すほうが効率的です。
  • ATMの営業時間や利用可能時間を確認しておきましょう。
  • 4桁の暗証番号が必要です。

Q4: 日本でチップは渡すべきですか?

A: 日本ではチップの文化がなく、レストラン、ホテル、タクシーなどでチップを払う必要はありません。むしろ、チップを渡そうとすると相手を混乱させることがあります。高級レストランなどでは、あらかじめサービス料(通常10%程度)が請求に含まれていることがあります。

Q5: 日本のキャッシュレス事情はどうなっていますか?

A: 日本のキャッシュレス決済比率は2024年時点で42.8%に達し、着実に増加しています。大都市のチェーン店や観光地では、クレジットカードや電子マネーが広く使えるようになっていますが、地方の小さな店舗や伝統的な飲食店では、まだ現金のみの場所も少なくありません。訪日外国人としては、両方の支払い方法に対応できるよう準備しておくことをお勧めします。

Q6: 日本の消費税はいくらですか?また、免税制度はありますか?

A: 日本の消費税は現在10%です(酒類・外食を除く飲食料品などは軽減税率の8%)。

免税制度としては、訪日外国人が「免税店」で、同一日に5,000円以上(税抜)の買い物をした場合、パスポート提示で消費税が免除される「免税ショッピング」を利用できます。

【補足:新制度の導入予定】 日本の免税制度は、2026年11月1日よりリファンド方式へ移行する予定です。

これにより、店舗では税込価格を支払い、出国時に空港で消費税の還付(リファンド)を受ける形に変更されます。

また、一般物品と消耗品の区分や特殊包装の義務などは廃止される見込みです。詳細は今後の発表をご確認ください。

Q7: 日本の紙幣や硬貨を記念品として持ち帰っても問題ありませんか?

A: 通常使用している紙幣や硬貨を記念として少量持ち帰るのは問題ありません。ただし、大量の現金を持ち出す場合は、出国時に申告が必要になることがあります(100万円相当以上の場合)。また、特殊な記念硬貨セットなどは、日本の主要な空港や郵便局、銀行などで購入できますので、そちらを記念品にするのもおすすめです。

Q8: 日本旅行の予算はどれくらい必要ですか?

A: 観光庁の調査によると、訪日外国人1人あたりの旅行支出は平均で約23万円程度です。内訳としては、宿泊費が約8万円、買い物代が約6万円、飲食費が約5万円といった構成になっています。もちろん、滞在期間や旅行スタイル、宿泊施設のグレードによって大きく変わります。予算を抑えたい場合は、ゲストハウスやビジネスホテルを利用し、地元の食堂や立ち食いそばなどの庶民的な食事を取り入れるとよいでしょう。

 

まとめ

日本のお金についての知識を身につけることで、訪日旅行がより快適で円滑なものになります。日本は安全な国とはいえ、お金の管理には注意を払い、計画的に使うことが大切です。

日本では、現金とキャッシュレス決済の両方を使いこなすと便利です。特に観光地から少し離れた場所や地方を訪れる予定がある場合は、ある程度の現金を用意しておくことをお勧めします。また、日本ならではの硬貨や紙幣の特徴を知っておくと、支払いもスムーズになります。

日本の新紙幣は2024年に刷新され、最先端の技術が導入されています。この機会に新しいお札の特徴を観察してみるのも、日本文化の一端を知る良い機会になるでしょう。

言葉の壁があっても、お金のやり取りでトラブルになることはほとんどありません。レジや券売機には金額が明示されており、支払い時には表示された金額を支払えば問題ありません。困ったときは、店員さんに筆談や電卓で伝えることも一つの方法です。

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