配偶者ビザで賃貸契約する方法|外国人が知っておくべき審査・必要書類・費用を解説 - GTN MAGAZINE

配偶者ビザで賃貸契約する方法|外国人が知っておくべき審査・必要書類・費用を解説

日本人の配偶者として日本で暮らしていて、これから部屋を借りるなら、「外国人でも賃貸契約できる?」「自分と配偶者、どちらの名義で契約すればいい?」「審査にはどんな書類が必要?」と疑問に感じるのではないでしょうか。

この記事では、配偶者ビザを持つあなたが日本で部屋を借りるときに知っておきたいポイントを、入居審査・契約名義・必要書類・保証人・初期費用・在留資格の更新や変更まで解説します。契約前に何を準備すればよいのか、本人名義と日本人配偶者名義のどちらを選ぶべきなのかを確認して、スムーズに部屋探しを進めましょう。

配偶者ビザ(日本人の配偶者等)を持つ外国人は賃貸契約できるのか

日本人と結婚し、配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)を取得した外国人にとって、住まい探しは新生活の第一歩です。「外国人だから審査に通らないのでは」と不安を感じる方も多いですが、配偶者ビザを持つ方は、賃貸契約の審査において信頼を得やすい側面があります。就労制限がなく、日本人の家族がいるという安定性が評価されるためです。ここでは、配偶者ビザが賃貸審査でどのように扱われるのかを具体的に解説します。

配偶者ビザの在留資格が賃貸審査で有利な理由

賃貸の入居審査では、申込者の「安定性」と「支払い能力」が重視されます。配偶者ビザには、審査で評価されやすい3つの特徴があります。

1つ目は、就労制限がない点です。技術・人文知識・国際業務などの就労系の在留資格は職種や勤務先に制限がありますが、配偶者ビザにはそのような制限がありません。アルバイトも含めて自由に働けるため、収入面での柔軟性が高く評価されます。

2つ目は、在留期間の長さです。配偶者ビザの在留期間は6か月、1年、3年、5年の4種類があり、3年や5年を取得している場合は長期的な居住が見込まれるため、大家や管理会社にとって安心材料となります。

3つ目は、日本人の家族がいるという事実です。日本人配偶者が連帯保証人になれる可能性が高く、緊急連絡先として日本語での対応が期待できます。これは、管理会社や大家にとって大きな安心要素です。

本人名義と配偶者名義のどちらで契約すべきか

配偶者ビザを持つ外国人が賃貸契約をする際、契約名義を「外国人本人」にするか「日本人配偶者」にするかは重要な判断です。それぞれのメリットとデメリットを整理します。

契約名義メリットデメリット
外国人本人本人の信用実績が積み上がる。万が一離婚した場合でも契約を継続できる審査がやや厳しくなる場合がある。在留期間によっては不利になることも
日本人配偶者審査に通りやすい。日本語でのやり取りがスムーズ離婚時に契約者変更が必要。本人の信用実績が残らない

審査の通りやすさだけを考えれば、日本人配偶者名義が有利です。しかし、将来の万が一を考慮すると、外国人本人名義で契約し、日本人配偶者を連帯保証人にする方法も選択肢の一つです。ただし、実務上は収入の多い方を契約者とするよう求められることが多いため、不動産会社と相談しながら、ご自身の状況に合った選択をすることが重要です。

配偶者ビザで賃貸契約するときに必要な書類一覧

賃貸契約の申込時には、本人確認書類や収入を証明するための書類が求められます。配偶者ビザの場合、通常の外国人向け書類に加えて、婚姻関係を証明する書類が必要になることもあります。事前に準備しておくことで、物件が見つかった際にすぐ申し込めます。

基本的な必要書類一覧

外国人の方が日本で賃貸契約を結ぶ際には、日本人とは異なる書類が求められます。スムーズに契約を進めるために、事前に必要な書類を準備しておきましょう。

書類名日本語名備考
Passportパスポート本人確認書類として
Residence Card在留カード在留状況の確認
Certificate of Employment在職証明書勤務先からの発行
Income Certificate収入証明書給与明細3ヶ月分等
Bank Account銀行口座家賃引き落とし用

※日本ですでに就職(就労)している外国人の場合

 

学生の場合の追加書類

留学生特有の必要書類

  • 学生証(Student ID)
  • 入学許可証(Admission Letter)
  • 学費支払い証明書
  • 親族からの経済支援証明書
  • 奨学金受給証明書(該当者のみ)

 

留学生の場合、収入が少ないため追加の書類を求められることがあります。親族からの仕送り証明や奨学金の受給証明書があると、入居審査がスムーズに進みやすくなります。

書類準備のコツ

翻訳について

  • 重要書類は公証翻訳が推奨される
  • 不動産会社によっては英訳版で対応可能
  • 翻訳費用も初期費用に含めて計算しておくと安心

在留カードは、在留資格の種類と在留期間が記載されているため、審査の重要な判断材料になります。在留期間の更新予定がある場合はその旨を伝えておくと安心です。

日本人配偶者が連帯保証人になる場合は、配偶者の身分証明書、収入証明書、住民票も別途必要です。

専業主婦・主夫の場合に追加で求められる書類

配偶者ビザを持つ外国人が専業主婦や専業主夫の場合、本人に給与収入がないため、追加の書類が求められることがあります。

日本人配偶者の収入証明書(源泉徴収票または課税証明書)は、世帯の支払い能力を示すために欠かせません。婚姻届受理証明書や戸籍謄本など、婚姻関係を証明する書類を求められるケースもあります。

書類を事前に準備するときのコツ

物件探しを始める前に、書類を一式そろえておくと契約までスムーズに進みます。在職証明書は勤務先への依頼から発行まで1〜2週間かかることがあるため、早めに手配しておきましょう。

書類のコピーを複数セット用意しておくと、複数の物件に同時に申し込む際に便利です。原本は契約時に提示するため、大切に保管してください。

配偶者ビザの入居審査で見られるポイント

入居審査は、大家や管理会社が「この人に安心して部屋を貸せるか」を判断する手続きです。配偶者ビザを持つ外国人は比較的審査に通りやすい立場にありますが、事前にポイントを押さえておくことで、さらに通過率を高められます。

審査で重視される収入・在留期間・日本語力

入居審査で最も重視されるのは「家賃を継続的に支払えるかどうか」です。一般的に、月収が家賃の3倍以上あると審査に通りやすいとされています。年収で計算すると、家賃の36倍が目安です。

在留期間も審査に影響します。在留カードに記載された在留期間が3年や5年であれば、長期的な居住が見込めるため審査で有利です。1年の場合でも、更新予定があることを伝えれば問題なく審査を通過するケースは多くあります。

日本語でのコミュニケーション能力も、審査の判断材料の一つです。日本語が得意でない場合は、日本人配偶者が大家や管理会社との窓口になることを申し添えると、不安を軽減できます。

過去に家賃の滞納歴がある場合は、保証会社のデータベースに記録が残っている可能性があります。心当たりがある場合は、事前に不動産会社に相談しておきましょう。

日本人配偶者が連帯保証人になる場合の注意点

連帯保証人とは、借主が家賃の支払いや契約上の義務を果たせなくなった場合に、借主と同等の責任を負う人です。この制度は民法に定められており、法的な効力を持ちます。

連帯保証人の責任範囲は広く、家賃の滞納分だけでなく、共益費・管理費、更新料、原状回復費用、損害賠償、違約金まで含まれます。大家や管理会社は、借主に請求する前に直接連帯保証人へ支払いを求めることもできます。

日本人配偶者が連帯保証人になる場合は、安定した収入があることが条件です。配偶者の年収が審査基準を満たしていれば、保証会社を利用せずに済むため、保証料を節約できます。ただし、物件によっては連帯保証人に加えて保証会社への加入を求められることもあります。物件ごとに条件が異なるため、申込前に確認しておくと安心です。

配偶者ビザで賃貸契約するときの初期費用と相場

日本の賃貸契約では、家賃以外に多額の初期費用が必要です。外国人の方が最も理解に苦しむのがこの初期費用システムで、総額で家賃の数か月分程度が必要になります。内訳を把握しておけば、資金計画を立てやすくなります。

初期費用の内訳と金額の目安

日本の賃貸契約で一般的に発生する初期費用は、以下のとおりです。家賃8万円の物件を例に、金額の目安を示します。

項目金額のイメージ(例)一般的な目安返還の有無説明
敷金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)未払賃料や借主負担となる原状回復費用等を差し引いた額を返還賃料や修繕費等の債務を担保するための金銭
礼金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)返還なし大家への謝礼
仲介手数料最大8.8万円家賃1か月分+税(上限のケース)返還なし不動産会社への報酬
前家賃8万円家賃1か月分程度(非課税)返還なし入居月の日割り家賃(契約時期によっては、翌月分の家賃もあわせて支払い)
保証料4~8万円家賃0.5~1か月分(非課税)返還なし保証会社利用料
火災保険料1.5~2万円1.5~2万円(非課税)返還なし火災等に備える保険(補償内容は契約により異なる)
鍵交換費用1.5~3万円1.5~3万円返還なしセキュリティ対策
合計(例):23.8~45.8万円   

※敷金と礼金は、高級物件やペット可は2か月の場合があります。

※上記の金額例は家賃が8万円と想定した場合の算出になります。

※仲介手数料は不動産会社に払う手数料であり、法律で決まっている上限は貸主と借主から受け取る合計で家賃1か月分+税です。借主が払う金額は、契約の条件によって異なります。
 

初期費用を抑えるための具体的な方法

初期費用を少しでも抑えたい場合、いくつかの方法があります。

まず、敷金・礼金が0円の物件を探す方法です。ただし、退去時のクリーニング費用が別途請求される場合もあるため、契約前に確認しておきましょう。

フリーレント付きの物件も狙い目です。フリーレントとは、入居後の一定期間の家賃が無料になる仕組みです。初期費用全体の負担を軽減できます。

閑散期(6〜8月)に物件を探すと、大家が条件を柔軟にしてくれることがあります。礼金の減額や、フリーレントの追加交渉が通りやすい時期です。

配偶者ビザ特有の注意点とよくあるトラブル

配偶者ビザで賃貸契約をする際には、他の在留資格とは異なる特有の注意点があります。特に、在留資格の更新や変更、そして万が一の離婚が賃貸契約にどう影響するかは、事前に理解しておくべきテーマです。

在留資格の更新・変更時に賃貸契約へ影響はあるか

配偶者ビザの在留期間を更新する際、賃貸契約自体に直接的な影響はありません。ただし、更新手続き中に在留カードの有効期限が切れると、管理会社から確認の連絡が入ることがあります。

在留期間の更新申請中であることを証明するには、入国管理局で発行される「申請受付票」を管理会社に提示するのが有効です。更新が完了したら、新しい在留カードのコピーを提出しましょう。

配偶者ビザから就労ビザや永住者への在留資格変更を行う場合も、賃貸契約に影響はありません。変更後は新しい在留カードのコピーを管理会社に提出しましょう。

永住権を取得すると、次回の賃貸契約時にさらに審査が通りやすくなります。永住権の取得を目指している方は、配偶者ビザでの居住実績を積み重ねていくことが大切です。

離婚した場合の賃貸契約と在留資格への影響

万が一、日本人配偶者と離婚した場合は、在留資格と賃貸契約の両面に影響が出る可能性があります。

配偶者と離婚したときは、14日以内に出入国在留管理庁へ届け出なければなりません。

出典:出入国在留管理庁「配偶者に関する届出」

離婚後も日本での生活を続けたい場合は、「定住者」への在留資格変更が選択肢の一つとなる場合があります。実務上は、婚姻期間が3年程度あることが一つの目安とされることがありますが、3年を満たせば必ず変更が認められるわけではありません。日本での在留状況や生活基盤に加え、日本人配偶者との間に子どもがいる場合の養育状況など、個別の事情を踏まえて総合的に判断されます。特に離婚後も日本での生活を続けたい場合は、要件や必要書類が個々のケースによって異なるため、申請前に入管業務に詳しい行政書士や専門家、法務部門などに確認しておくと安心です。

賃貸契約については、外国人本人名義で契約している場合は、在留資格が有効であれば契約への直接的な影響はありません。一方、日本人配偶者名義で契約している場合は、契約者の変更手続きが必要になることがあります。

このような事態に備えるためにも、可能であれば外国人本人名義で賃貸契約を結んでおくことが、将来のリスク管理につながります。

配偶者ビザで部屋探しをスムーズに進めるためのステップ

部屋探しから入居までの流れを把握しておけば、効率よく進められます。外国人の賃貸契約に慣れた不動産会社を選ぶことが、スムーズな部屋探しの鍵です。

外国人に対応できる不動産会社の選び方

外国人の賃貸契約に対応している不動産会社を選ぶことが、部屋探しの第一歩です。多言語対応のスタッフがいる会社であれば、契約内容の説明や交渉も安心して任せられます。

外国人向けの物件を多数取り扱っている不動産会社は、外国人に理解のある大家や管理会社とのネットワークを持っています。審査に通りやすい物件を効率的に紹介してもらえるため、時間の節約にもなります。

GTNのBEST-ESTATE.JPでは、外国人が入居しやすい物件を検索できます。

BEST-ESTATE.JP

BEST-ESTATE.JPは、外国籍の方に特化した賃貸プラットフォームです。

7言語対応の専門チームが、物件提案から内見・契約までをオンラインで完結します。

海外在住の段階からスムーズに住まい探しができるのも特筆ポイント。

外国人可の物件のみを厳選し、保証人不要プランや24時間チャットを提供しています(※)。

敷金・礼金なし、家具家電付き、シェアハウス、短期など多彩な条件で検索可能です。

入居後の銀行口座・携帯・ライフライン・ビザ更新までGTNがワンストップで支援します。

※一部サポート業務は年末年始を除く

内見から契約までの流れ

部屋探しから入居までの一般的な流れを把握しておくと、計画的に進められます。

まず、希望条件(エリア、家賃、間取りなど)を整理し、不動産会社に相談します。条件に合う物件が見つかったら、内見(実際に部屋を見学すること)を行います。内見では、部屋の状態だけでなく、周辺環境や最寄り駅からの距離も確認しておきましょう。

気に入った物件が見つかったら、申込書と必要書類を提出します。審査には通常3日〜1週間程度かかります。審査に通過したら、契約手続きに進みます。

契約時には、重要事項説明(物件や契約条件の詳細説明)を受けます。日本語での説明が基本ですが、多言語対応の不動産会社であれば、母国語や英語での説明を受けられる場合もあります。

契約書に署名・捺印し、初期費用を支払えば契約完了です。鍵の引き渡しを受けて、入居日から新生活がスタートします。退去時に備えて、入居時の部屋の状態を写真で記録しておくことをおすすめします。

まとめ|配偶者ビザでの賃貸契約を成功させるために

配偶者ビザを持つ外国人の賃貸契約について、重要なポイントを整理します。

  • 配偶者ビザは就労制限がなく在留期間も長いため、賃貸審査で有利な在留資格です
  • 契約名義は、将来のリスクを考慮して外国人本人名義にし、日本人配偶者を連帯保証人にする方法が安全です
  • 必要書類は早めに準備し、在留カード・収入証明書・在職証明書を一式そろえておきましょう
  • 在留資格の更新時に賃貸契約への直接的な影響はありませんが、新しい在留カードのコピーを管理会社に提出しましょう

外国人の賃貸契約に不安がある場合は、外国人専門の不動産サービスに相談するのが効率的です。GTNでは物件探しから契約まで多言語でサポートしています。まずはBEST-ESTATE.JPで希望条件に合う物件を探してみましょう。

関連記事

おすすめ記事