社宅代行サービス 選び方・費用:外国人社員の住居手配で失敗しない選び方・費用を比較 - GTN MAGAZINE
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社宅代行サービス 選び方・費用:外国人社員の住居手配で失敗しない選び方・費用を比較

外国人社員の採用が進むなか、住居の手配を人事・総務部門が担う企業もあります。物件探しから契約手続き、入居後のトラブル対応までを自社ですべて対応する場合、相応の工数がかかります。

外国人社員の場合は、在留期間や保証方法、利用する言語などに応じて、入居審査や保証人の確保、契約内容の説明で確認することが増える場合があります。
社宅代行サービスを活用すれば、こうした業務を外部に委託できます。

ただし、サービスによって対応範囲や外国人社員への対応内容が異なるため、比較のポイントを押さえたうえで選定する必要があります。

この記事では、社宅代行サービスの仕組みと費用相場、外国人社員の住居手配で重視すべき比較基準を整理し、導入判断に役立つ情報をまとめています。

目次

社宅代行サービスとは

社宅代行サービスの業務範囲と一般的な契約形態

社宅代行サービスとは、企業が社員に提供する借り上げ社宅の管理業務を、外部の専門会社に委託するサービスです。物件の選定、賃貸借契約の手続き、月々の賃料支払い、更新・解約手続き、退去時の精算まで、社宅に関する一連の業務をカバーします。

契約形態は大きく「事務代行方式」と「転貸方式」の2つに分かれます。

項目事務代行方式転貸方式
契約の主体企業が貸主と直接契約代行会社が借主となり企業に転貸
業務範囲契約事務・賃料送金など事務作業中心契約締結から管理業務全般を代行
費用目安月額1,000〜3,000円/戸月額2,000〜3,000円/戸
リスク負担企業側に契約上の責任が残る貸主に対する借主の責任は代行会社が負う(企業も転貸借契約上の責任を負う)
物件の自由度幅広い物件から選べる貸主が転貸を承諾した物件に限られる

出典:e-Gov民法613条、612条 

※複数の公開情報を参考に、一般的な社宅代行サービスの費用の目安として作成しています。

※実際の料金は管理戸数、契約方式、委託範囲、オプションの有無などによって異なります。
 
事務代行方式は、費用を抑えたい企業に向いています。一方、転貸方式は契約・管理業務をまとめて委託できるため、人事・総務の工数の低減につながります。どちらを選ぶかは、社宅の戸数や社内の管理体制によって判断が分かれます。
 

外国人社員の増加で社宅代行の需要が高まる理由

厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ」によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は約257万人で、過去最多となっています。外国人労働者の受け入れが拡大するなか、企業が直面するのが住居手配の問題です。法務省「外国人住民調査報告書」(2017年)では、過去5年間に日本で住む家を探した外国人のうち、41.2%が「日本人の保証人がいないことを理由に入居を断られた」経験があると回答しています。

出典:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点) 、平成 28 年度 法務省委託調査研究事業 外国人住民調査報告書 

加えて、契約書類が日本語のみの場合は、生活ルールや退去時の原状回復について、本人が理解できる言語で説明する必要があります。自社だけで対応する場合は、人事・総務担当者の業務が増えることがあります。

社宅代行サービスの中には、外国人社員の住居手配に対応したメニューを用意している会社もあります。多言語でのサポートや、外国人対応の保証会社との提携など、自社だけでは難しい対応を代行できる点が、需要拡大の背景にあります。

社宅代行サービスを比較する際に見るべき6つのポイント

社宅代行サービスは提供会社によって対応範囲が異なります。外国人社員の住居手配を前提にする場合、以下の6つの視点で比較すると判断がしやすくなります。

対応エリアと物件ネットワークの広さ

全国に拠点を持つ企業では、対応エリアの広さが重要な確認事項になります。都市部だけでなく、地方の工場や研修施設周辺の物件にも対応できるかを確認します。

提携不動産会社が多いサービスでは、条件に合う物件の候補を探しやすくなります。外国人の入居に対応した物件が限られる地域もあるため、物件ネットワークの広さも確認しておきましょう。

外国人対応力(多言語サポート・文化理解)

「多言語対応」と表記していても、実際には英語のみの対応や、翻訳ツールを介した対応にとどまるケースがあります。ベトナム語、中国語、ネパール語など、採用する外国人社員の母語に対応できるかを具体的に確認する必要があります。

言語だけでなく、文化的な背景を理解したうえでの入居サポートができるかも判断基準になります。ゴミ出しや騒音に関する日本の生活ルールを、入居前に分かりやすく説明できる体制があるかどうかも、入居後の認識のずれやトラブルを防止するための確認事項となります。

契約手続きの代行範囲と入居後フォロー体制

物件の紹介から契約手続きまでの対応範囲や、入居後のフォローまで含むかどうかは、サービスによって異なります。物件の媒介・代理まで依頼する場合は、代行会社または提携先が宅地建物取引業の免許を持っているかも確認します。

出典:e-Gov 宅地建物取引業法

日本での生活経験が少ない社員の場合、入居後もライフラインの開設手続きや銀行口座の開設、生活上の問い合わせへの対応などのサポートが必要になることがあります。契約手続きだけでなく、入居後の生活に関するサポートまで対応できるかも比較のポイントです。

費用体系の透明性と料金相場

社宅代行の費用は、基本料金とオプション料金で構成されるのが一般的です。基本料金に含まれる業務範囲がサービスによって異なるため、見積もり時に「どこまでが基本で、どこからがオプションか」を明確にしておく必要があります。

外国人対応の多言語サポートや、保証会社の手配、入居後の通訳対応などがオプション扱いになっている場合、想定よりも費用がかさむことがあります。少なくとも2〜3社から見積もりを取り、費用の内訳を比較することが望ましい対応です。

トラブル発生時の対応体制

社宅では、設備の不具合や近隣との行き違い、契約内容に関する問い合わせなど、入居後に対応が必要になる場面があります。

トラブル発生時に、対応窓口の営業時間、多言語での受付可否、対応完了までの目安時間を事前に確認しておくと、サービスの実力を見極めやすくなります。シフト勤務や夜間勤務の外国人社員がいる企業では、24時間対応や休日対応の有無も重要な確認項目です。

導入実績と企業規模への対応力

社宅代行サービスの導入実績は、サービスの信頼性を測る指標になります。特に、外国人社員の住居手配実績がどの程度あるかを確認します。

大量の一括手配に対応できるか、少人数からでも利用可能か、企業規模に応じた柔軟なプランがあるかも重要な比較ポイントです。年間の契約件数や管理戸数の実績は、対応力の裏付けとなる数値です。

社宅代行サービスの費用相場|料金体系の違いと注意点

初期費用型・月額固定型・成果報酬型の3パターン

社宅代行サービスの料金体系は、大きく3つのパターンに分かれます。

料金体系仕組み費用目安向いている企業
初期費用型契約時に一括で手数料を支払う1件あたり数万円〜入退去の頻度が少ない企業
月額固定型管理戸数に応じて月額費用が発生1戸あたり月額1,000〜3,000円一定数の社宅を継続管理する企業
成果報酬型物件の成約時に手数料が発生家賃の0.5〜1か月分程度新規手配の件数が少ない企業

出典:国土交通省

※複数の公開情報を参考に、一般的な社宅代行サービスの費用の目安として作成しています。

※物件の状態、地域、時期、契約内容などによって異なります。
 

月額固定型は管理戸数が多い企業に適しており、1戸あたりの単価が下がる傾向があります。成果報酬型は手配件数が少ない場合にコストを抑えやすい一方、大量手配時には割高になる可能性があります。自社の社宅運用パターンに合わせて選択する必要があります。

外国人対応オプションの追加費用が発生するケース

基本料金に含まれる対応範囲はサービスによって異なり、多言語での説明などの対応はオプション扱いとなるケースがあります。

追加費用が発生する可能性がある項目の例は、以下のとおりです。

  • 重要事項説明時の通訳・多言語サポート
  • 外国人対応の保証会社の手配・保証料
  • 入居後の生活オリエンテーション
  • 退去時の原状回復に関する多言語での説明
  • 緊急時の多言語コールセンター対応
     

見積もりの段階で、外国人社員の人数と対応が必要な言語を伝え、必要なオプションを含めた総額で比較することが、導入後の想定外コストを防ぐポイントです。

外国人社員の社宅手配で確認したい事項とトラブルの防止策

外国人社員の住居手配では、言語や賃貸慣行の違いから、契約内容や生活ルールについて認識のずれが生じることがあります。事前に想定される問題を把握し、代行サービスの対応力を比較基準に含めることが大切です。

入居審査と保証方法|連帯保証人を用意できない場合の仕組みを確認する

外国人の住居探しでは、在留資格や在留期間、家賃の支払能力、国内での連絡先などの条件によって、希望する物件に申し込めないケースがあります。審査で確認される事項や基準は貸主・管理会社・保証会社によって異なり、条件によっては申し込める物件が限られる場合があります。

連帯保証人を求められる場合、国内居住者であることや一定の支払能力があることなど、貸主・管理会社等が定める条件を満たす必要があるケースがあります。親族が海外にいる外国人社員にとって、この条件を満たすのは容易ではありません。

社宅代行サービスの中には、外国人対応の保証会社と提携し、連帯保証人の代わりに家賃債務保証を利用できる仕組みを持つ会社があります(保証会社の審査があります)。保証人を用意できない場合の選択肢があるかどうかは、外国人社員の住居手配で確認したい比較ポイントの一つです。

言語対応|契約書や生活ルールの多言語対応の有無

賃貸借契約書や重要事項説明書は、法律用語や専門用語が多く含まれています。日本語に不慣れな外国人社員がこれらの内容を正確に理解することは難しく、契約条件の認識違いがトラブルの原因になりやすい状況です。

国土交通省は「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」で、入居申込書や重要事項説明書、賃貸住宅標準契約書などの多言語版を公開しています。

出典:国土交通省「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」

代行サービスを選ぶ際は、契約時の通訳対応だけでなく、入居時のゴミ出しルール、騒音マナー、設備の使い方といった生活ルールの多言語説明にも対応しているかを確認します。入居前に説明しておくことが、入居後のトラブル防止につながります。

退去時トラブル|原状回復費用の説明不足による紛争を防ぐ

退去時のトラブルとして、原状回復費用をめぐるものがあります。国民生活センターによると、賃貸住宅に関する相談のうち約4割を原状回復に関する相談が占めています(2023年2月公表)。日本の賃貸契約では、原則として、通常の使用による損耗や経年変化は借主の原状回復義務の対象外となり、借主の故意・過失などによる損傷は借主負担となります。この区分を、入居時に本人が理解できる言語で共有しておくことが大切です。

出典:国民生活センター(2023年2月1日)「賃貸住宅に関する相談のうち、原状回復に関する相談が約4割」

入居時に多言語で原状回復のルールを説明し、退去時の立ち会いでも通訳を手配できる代行サービスであれば、費用トラブルを未然に防ぎやすくなります。退去時の対応力は、長期的にコストを抑えるうえでも見逃せない比較項目です。

自社対応と代行サービス利用のコスト・工数比較

自社で手配する場合に発生する業務

外国人社員1名の社宅手配を自社で行う場合、以下の業務が発生します。外国人社員の社宅対応では、契約内容の説明や保証に関する確認など、事前に調整が必要な項目が増える場合があります。

業務項目備考
物件検索・内見調整外国人入居可の物件は選択肢が限られる
入居審査・保証人手配保証会社の選定・申込み手続き含む
契約手続き・書類準備多言語対応が必要な場合は追加工数あり
ライフライン開設サポート電気・ガス・水道・インターネット
生活ルール説明ゴミ出し・騒音・近隣挨拶など

 

代行サービスを使うことで削減できる間接コスト

代行サービスの月額費用だけを見ると「コストが増える」と感じる場合があります。しかし、自社対応で発生する間接コストを含めて比較すると、代行サービスの利用によって総コストを抑えられる場合があります。

削減できる間接コストには以下のような項目が含まれます。

  • 人事担当者の時間外対応(住居手配が通常業務に上乗せされる場合)
  • 入居トラブル対応にかかる突発的な工数
  • 退去時の費用交渉・紛争対応にかかる時間
  • 外国人社員の早期離職による再採用コスト(住環境の不満が離職理由になるケースがある)
  • 通訳の外注費用(都度手配する場合)
     

住環境は、外国人社員の定着率や働きやすさにも影響します。社宅代行サービスを、管理業務の委託だけでなく、採用後の定着支援の一つとして検討する方法もあります。

外国人社員の社宅手配に強い代行サービスの特徴

外国人専門の保証サービス

外国人社員の社宅手配では、入居審査と保証人の確保が課題になる場合があります。対応策の一つが、外国人向けの家賃保証サービスを利用できる代行サービスです。

外国人向けの家賃保証サービスを利用できれば、連帯保証人を用意できない場合でも申し込める物件の選択肢が広がることがあります。企業側も連帯保証人を探す手間を減らせる場合があります。なお、家賃保証の利用には保証会社の審査があります。

入居後の生活までサポートできるか

社宅代行サービスには、物件の手配を中心とするものと、入居後のサポートまで含むものがあります。住環境は社員の定着にも関わるため、入居後の対応範囲も確認しておきましょう。

物件探しから契約、入居後の問い合わせ対応までまとめて依頼できるサービスであれば、企業は複数の業者を使い分ける手間を減らせ、社員にとっても相談先が一つにまとまります。

社宅代行サービスを比較する際は、この「入居後の対応力」を重要な判断基準に加えることが実務上のポイントです。

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まとめ|社宅代行サービス導入時に確認したいポイント

社宅代行サービスの選定において、費用や対応エリアは基本的な比較項目ですが、外国人社員の住居手配を前提にする場合、それだけでは十分な比較になりません。

住居環境は、外国人社員の採用後の定着や働きやすさにも関わります。社宅代行サービスの導入を検討している場合は、外国人対応の実績とサポート体制を軸に比較し、自社の採用計画に合ったサービスを選定することが望ましい進め方です。
 

  • 社宅代行には「事務代行方式」と「転貸方式」があり、管理負担とコストのバランスで選択する
  • 外国人対応では、連帯保証人を用意できない場合の保証方法があるかを確認する
  • 多言語対応の内容(対応言語の種類や、翻訳ツールを介した対応かどうか)を具体的に確認する
  • 入居後の生活サポート体制とトラブル対応力を比較基準に含める
  • 自社対応と代行利用の総コストを比較し、間接コストも含めて判断する
     

外国人社員の住居手配に関する具体的なサポート内容や費用感については、専門サービスに問い合わせることで、より正確な情報を得られます。

まずは対応範囲や外国人支援の実績を確認し、自社の採用体制に合ったサービスかを比較してみましょう。

 

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※2026年6月末時点の実績に基づきます(対応言語数は2026年7月1日時点)。

※入居できるかどうかは、物件ごとの審査で決まります。すべての物件をご紹介できるとは限りません。

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