日本の英語教師の給料 | 平均給与や地域別の違いを解説 - GTN MAGAZINE

日本の英語教師の給料 | 平均給与や地域別の違いを解説

日本での英語教師としてのキャリアに興味をお持ちですか?

新しい文化を体験しながら教育の分野で働きたい外国人の方にとって、日本は魅力的な選択肢の一つです。

 

本記事では、日本国内での英語教師の給料、採用情報、必要な資格、そして地域ごとの違いについて包括的な情報をお届けします。

日本の英語教師の種類と特徴

日本で英語を教える職種は多岐にわたります。

それぞれの立場や雇用形態によって、給料や条件が大きく異なります。

公立学校の英語教員

公立の小学校、中学校、高等学校で正規教員として働く場合は、日本の公務員としての安定した地位と給料が保証されます。

日本人教員と同じく教員免許が必要となりますが、外国人の場合は特別な枠組みもあります。

私立学校の英語教員

私立学校では、公立学校に比べて柔軟な採用条件がある場合もあります。

給料は学校によって差がありますが、一般的に高給を提供する名門校も少なくありません。

ALT (外国語指導助手)

ALTは公立・私立学校で日本人英語教員をサポートする立場です。

JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Programme)を通じて雇用される場合と、民間企業を通じて派遣される場合があります。

英会話学校講師

民間の英会話スクールで教える講師です。

大手チェーンから個人経営の小規模スクールまであり、雇用形態も正社員、契約社員、アルバイトなど様々です。

オンライン英会話講師

近年急速に拡大している分野で、日本に住みながらオンラインで英語を教えることができます。

自宅から働けるという柔軟性が特徴です。

大学講師

大学で英語を教える場合は、通常高い学歴(修士号以上)と専門知識が求められますが、それに見合った給与水準が期待できます。

 

英語教師の平均給料

日本での英語教師の平均給料は職種によって大きく異なります。最新データによると、全体的な相場は以下のとおりです。

職種平均年収平均月給備考

英会話講師

(個人教師など)

約410~430万円約30.3万円地域や経験により差あり。

ALT

(JETプログラム)

約336万円〜426万円約28万円〜約35万円1年目〜3年目の例。経験年数に応じ昇給。

公立学校教員

(小・中学校など)

約669万円約40.4万円経験や役職、自治体により変動。
民間派遣ALT240万円〜320万円20万円〜27万円契約内容や地域差が大きい。JETより低い傾向。
オンライン英会話講師時給制が多い時給1,500円〜3,000円勤務時間や契約(個人・業務委託)により変動。

出典・参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」、求人統計データ、JETプログラム公式サイト、国税庁「民間給与実態統計調査」、出雲市「市政提案(外国語指導助手(ALT)の待遇について」

このように、一口に英語教師と言っても、所属先(公立、民間、派遣など)や雇用形態によって給与水準は大きく変動します。

経験や勤務地、契約内容も給与を左右する重要な要素です。

 

教師タイプ別の給料相場

JETプログラムのALT

JETプログラムを通じて来日するALT(外国語指導助手)は、比較的高い給料水準が保証されています。

年数

年収

月額給与

1年目

約402万円

約33万円

2年目

約414万円

約34万円

3年目

約426万円

約35万円

4~5年目

約432万円

約36万円

出典・参考:JETプログラム公式、JET Program Guide ※注:税控除前の金額です

JETプログラムの参加者は、日本への往復航空券の支給や住宅支援などの福利厚生も受けられることがあります。

また、所得税や住民税などは給料から差し引かれます。JETプログラムでの任用期間は原則5年までとなっています。

 

民間派遣のALT

民間企業を通じて学校に派遣されるALTの場合、JETプログラムと比べると給料は低くなりがちです。

民間派遣ALTは、3月と4月に給料が極端に少なくなる場合があり、年間を通じての収入の安定性に課題があるとの指摘もあります。

 

英会話学校の講師

英会話学校で働く講師の給料は、勤務形態によって大きく異なります。

雇用形態給与レンジ備考
常勤講師(正社員)月給18万円〜30万円経験により35万円以上も可
非常勤講師1コマ1,800円〜4,000円40〜50分/コマ
アルバイト・パート時給1,200円〜2,000円地域・経験により変動

出典・参考:求人ボックス 給料ナビ「英会話講師の仕事の年収・時給・給料」、塾講ナビ「英会話講師の平均年収【働き方&職種別に徹底解説】」

大手チェーン校では福利厚生が充実している場合もありますが、小規模な学校では基本的な給料のみというケースも少なくありません。また、子供向けのレッスンやビジネス英語など、専門性が高いほど高給になる傾向があります。

 

オンライン英会話講師

柔軟な働き方が特徴のオンライン英会話講師は、時給制が主流です。

講師タイプ時給レンジ年収換算(目安)
日本人講師1,000円〜2,000円180万円〜350万円
外国人ネイティブ講師1,500円〜3,300円250万円〜450万円
フリーランス英会話講師1,200円〜3,000円200万円〜400万円

出典・参考:MOSH Magazine「英会話講師になるには?在宅や副業でもOKなオンライン英会話も紹介」、ネイティブキャンプ「日本人英会話講師 講師募集要項」

 

オンライン講師の場合、通勤時間や交通費がかからない点はメリットですが、安定した収入を得るためには一定以上のレッスン数を確保する必要があります。

 

公立・私立学校の英語教員

日本の学校で正規教員として働く場合は、教員免許が必要となりますが、給料は比較的安定しています。

学歴初任給レンジ
大学卒(4年制)20.9万円〜21.5万円
短大卒16.3万円〜19.4万円

出典・参考:総務省「地方公務員給与実態調査」

 

公立学校教員は公務員としての安定した地位と、ボーナスなどの各種手当が含まれた年収が期待できます。

 

必要な資格と条件

日本で英語を教えるために必要な資格や条件は、職種によって異なります。

外国人が日本で教えるための基本的な要件をご紹介します。

在留資格

外国人が日本で英語教師として働くためには、適切な在留資格が必要です。教育機関で働く場合は通常「教育」のビザが必要となります。JETプログラム参加者には特別な手続きがあります。

学歴

大学卒業以上の学歴が求められることが一般的です。特に正規教員や大学講師を目指す場合は、高い学歴(修士号や博士号)が有利になります。

英語教師に必要な資格(日本の公立・私立学校)

  • 教員免許:公立・私立学校で正規の教員になるためには、日本の教員免許(中学校教諭1種免許状「英語」または高等学校教諭1種免許状「英語」など)が必要です。外国人の場合、日本の大学や教職課程で取得するか、特別免許状の制度を利用することも可能です。

ALT(JETプログラム)の応募条件

  • 学士号以上の学位を持っていること
  • 母国の教員免許保有者が優先されることがある
  • 英語圏出身者または高い英語力を持つ者
  • 日本語能力は問われないが、あると有利

英会話学校講師の採用条件(一例)

  • TOEIC 900点以上、英検1級または同等の英語力(日本人講師の場合)
  • 大学卒、短大卒以上のネイティブスピーカー(外国人講師の場合)
  • 英会話講師としての経験(初心者可の場合もあり)
  • 日本での長期滞在が可能なこと
  • 人間性(信頼関係構築能力、講師としてのプロ意識)

オンライン英会話講師の一般的な条件

  • TOEIC 750点以上または英検準1級以上(日本人講師の場合)
  • 海外経験1年以上または英語講師歴1年以上
  • PC環境と安定したインターネット接続環境

 

民間の英語教育機関では、TEFL(Teaching English as a Foreign Language)やTESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)などの国際的な英語教授法の資格が評価されることもあります。

また、CELTAやトリニティCerTESOLなどのイギリス系の資格も認知度が高まっています。

 

地域別の給料差

日本では地域によって英語教師の給料に差があります。一般的に、大都市圏ほど給料水準が高い傾向にあります。

地域別平均年収(英会話講師の例)

地域平均年収レンジ特徴
東京都380万円〜420万円全国最高水準、生活費も高い
関東地方(東京除く)350万円〜400万円千葉・神奈川など大都市圏
関西地方330万円〜370万円大阪・京都中心
中部地方320万円〜360万円名古屋市が中心
地方都市280万円〜330万円人口規模により差

出典・参考:スタンバイ「「英会話講師」求人の給与・年収・時給情報」、その他求人統計

 

キャリアアップの方法

日本で英語教師として働きながら、給料アップやキャリア発展を目指す方法をご紹介します。

資格の取得・スキルアップ

  • TEFLやTESOLなどの国際的な英語教授法の資格取得
  • 日本語能力の向上(JLPT N2以上を目指す)
  • 特定分野(ビジネス英語、TOEIC対策など)の専門知識習得

経験を積む

  • 多様な年齢層や目的の生徒に教える経験を積む
  • カリキュラム開発や教材作成に携わる
  • 学校行事や課外活動に積極的に参加する

ネットワーク構築

  • 日本の英語教育コミュニティへの参加
  • JALT(全国語学教育学会)などの専門団体への加入
  • 同僚や他校の教師との情報交換

キャリアパスの検討

  • ALTから正規教員へのステップアップ
  • 英会話学校から大学非常勤講師へ
  • 教育管理職(スクールマネージャーなど)への昇進
  • 教材開発者やカリキュラムコンサルタントへの転身

 

特に日本の教育システムや文化への理解が深まると、より良い条件の職場への転職やキャリアアップの機会が広がります。また、日本語能力の向上は給料交渉やより責任ある立場への昇進に大きく影響します。

 

よくある質問と回答

Q1: 外国人でも日本の公立学校の正規教員になれますか?

A: はい、可能です。ただし、日本の教員免許の取得が必要です。外国人の場合、特別免許状の制度を利用するケースもあります。また、高い日本語能力(日常会話以上)が求められることが一般的です。公立学校教員採用試験に合格する必要もあります。

Q2: JETプログラムの応募条件は何ですか?

A: JETプログラムの基本的な応募条件は、学士号以上の学位を持っていること、日本に強い関心を持っていることなどです。英語圏出身者が優遇される傾向にありますが、高い英語力があれば他の国籍の方も応募可能です。

Q3: 日本で英語を教えるのに最も有利な資格は何ですか?

A: 職種によって異なります。公立・私立学校では日本の教員免許が最重要です。民間英会話学校ではTEFL、TESOL、CELTAなどの国際的な英語教授法の資格が評価されます。これらに加えて、教授経験や教育学の学位があると有利になります。

Q4: 非英語圏出身ですが、日本で英語教師として働けますか?

A: はい、可能です。ただし、高い英語力の証明(TOEFL iBT 100点以上、IELTS 7.0以上など)が求められることが一般的です。近年は英語を国際語として教える観点から、非英語圏出身の教師の採用も増えています。

Q5: 英語教師の給料は日本の平均給与と比べて高いですか?

A: 職種によりますが、一般的には日本の平均年収(約430〜450万円)より低い傾向にあります。JETプログラムのALTや、経験を積んだ大学講師などは平均に近いか上回ることもありますが、民間派遣のALTや新人の英会話講師は平均を下回ることが多いです。ただし、住宅手当などの福利厚生が含まれる場合もあります。

Q6: オンライン英会話講師は安定した収入源になりますか?

A: 完全に時給制のため、担当するレッスン数によって大きく収入が変動します。多くの場合、副業や複数の学校を掛け持ちするケースが見られます。コロナ禍以降、オンライン英会話の需要は高まっているため、経験や専門性があれば安定した収入を得られる可能性は高まっています。

 

まとめ

日本で英語教師として働くことは、文化交流の貴重な機会であると同時に、職種や勤務地によって給料や条件が大きく異なることを理解することが重要です。JETプログラムやネイティブスピーカーを優遇する民間英会話学校、オンライン教育の拡大など、様々な選択肢がある一方で、資格要件や在留資格の確認は必須です。

 

東京などの大都市では給料が高い傾向がありますが、生活費も比例して高くなることを考慮する必要があります。長期的なキャリア形成を考える場合は、日本語能力の向上や国際的に認知された英語教授法の資格取得を検討することをお勧めします。

 

日本の英語教育市場は今後も拡大し続けると予測されていますが、質の高い教師への需要は常に高い状態です。準備を整えて挑戦すれば、充実したキャリアを築くチャンスがあることでしょう。そして各自治体や学校、企業によって条件は異なるため、具体的な採用情報は各機関に直接お問い合わせください。

 

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