賃貸のオンライン内見|外国人が来日前に部屋を決める方法 - GTN MAGAZINE

賃貸のオンライン内見|外国人が来日前に部屋を決める方法

海外から日本の部屋を探しているなら、オンライン内見を利用すれば、来日前でも賃貸物件の室内を確認できます。日本まで足を運ばなくても、不動産会社の担当者に部屋の広さや設備、日当たり、周辺環境などをリアルタイムで見せてもらえるのが特徴です。

この記事では、海外からオンライン内見を申し込む方法から、当日までに準備するもの、内見時に確認したいチェックポイント、契約・審査、初期費用の支払いまで、入居までの流れをわかりやすく解説します。

賃貸のオンライン内見とは

日本で部屋を探したいけれど、まだ海外にいる。忙しくて不動産会社に行く時間がない。そんなときに活用できるのがオンライン内見です。スマートフォンやパソコンがあれば、どこからでも物件の内部を確認できます。IT重説は2017年10月1日から本格運用され、2022年5月18日からは重要事項説明書などの書面を電子化して交付できる制度も施行され、オンラインで部屋探しから契約まで完結できる環境が整ってきました。特に外国人にとっては、来日前に住居を確保できる手段として注目されています。

オンライン内見の仕組みと対面内見との違い

オンライン内見では、不動産会社のスタッフが実際に物件へ出向き、スマートフォンやタブレットのカメラで室内をリアルタイムに映します。入居希望者はZoom、LINE、Google Meetなどのビデオ通話ツールを使い、画面越しに部屋の様子を確認できます。

対面内見との最大の違いは、物理的に現地へ行く必要がない点です。海外や地方に住んでいても内見ができるため、交通費や移動時間を大幅に節約できます。一方で、部屋のにおいや周辺の騒音レベルなど、画面越しでは把握しにくい情報もあります。

オンライン内見が外国人に選ばれている理由

外国人がオンライン内見を利用するケースが増えている背景には、いくつかの理由があります。

まず、来日前に住居を確保できる点が大きなメリットです。就職や留学で日本に来る場合、到着後すぐに住める部屋があると生活のスタートがスムーズになります。空港からホテルに泊まりながら部屋を探す必要がなくなります。加えて、1日に複数の物件を効率よく比較できる点も魅力です

オンライン内見の流れと準備するもの

オンライン内見は、事前の準備をしっかり整えることで満足度が大きく変わります。申し込みから当日の流れ、必要な機器や通信環境について確認しておきましょう。

オンライン内見の申し込みから当日までの手順

オンライン内見の一般的な流れは以下のとおりです。

最初に、不動産会社のウェブサイトや物件情報サイトで気になる物件を見つけます。問い合わせフォームや電話で「オンライン内見を希望」と伝えると、担当者が日程を調整してくれます。

日程が決まると、不動産会社からビデオ通話用のURLがメールで届きます。当日は指定の時間にURLをクリックして参加するだけです。内見中は担当者に「もう少し右を映してほしい」「クローゼットの中を見せてほしい」など、リアルタイムでリクエストできます。

内見後に気に入った物件があれば、その場で申し込みに進むことも可能です。書類のやり取りもオンラインで対応してくれる不動産会社が増えています。

必要な機器・アプリ・通信環境

オンライン内見に必要なものはシンプルです。スマートフォン、タブレット、パソコンのいずれかがあれば参加できます。カメラとマイクが内蔵されている端末であれば、追加の機材は不要です。

ビデオ通話アプリは不動産会社によって異なります。Zoom、LINE、Google Meet、Skypeが一般的です。事前にアプリをインストールし、動作確認をしておくと当日慌てずに済みます。

オンライン内見では、映像と音声を安定して送受信できるインターネット接続環境を確保しておくことが重要です。Wi-Fi環境が望ましいですが、通信状況によっては映像が途切れたり、画質が低下したりする場合があるため、事前に接続状況を確認しておくとよいでしょう。

内見予約時に伝えておくべきポイント

内見の予約時に以下の情報を伝えておくと、当日のやり取りがスムーズになります。

使用する言語の希望を伝えましょう。多言語対応の不動産会社であれば、母国語や英語で対応してくれるスタッフを手配してくれます。

特に確認したいポイントも事前に共有しておくと効果的です。例えば「冷蔵庫置き場の寸法を測ってほしい」「最寄りのスーパーまでの距離を知りたい」など、具体的なリクエストを伝えておけば、担当者が事前に情報を準備してくれます。

海外からの参加で時差がある場合は、希望時間帯を明確に伝えておくことも忘れずに対応しましょう。

オンライン内見で確認すべきチェックリスト

画面越しの内見だからこそ、事前にチェックリストを準備しておくことが欠かせません。対面内見では自然と目に入る情報も、オンラインでは意識して確認しないと見落としてしまいます。

室内の広さ・収納・設備の確認方法

オンライン内見で特に重視すべきは室内の寸法です。間取り図だけでは実際の広さがイメージしにくいため、担当者にメジャーで採寸してもらいましょう。特にベッドや冷蔵庫、洗濯機を置くスペースの幅と奥行きは正確に把握しておく必要があります。

収納スペースも見落としがちなポイントです。クローゼットや押し入れの内部を映してもらい、奥行きと高さを確認します。ハンガーパイプの有無、棚の段数なども聞いておくと、引っ越し後の荷物の配置をイメージしやすくなります。

キッチンの設備もしっかり確認しましょう。ガスコンロの口数やIHクッキングヒーターかどうか、シンクの大きさ、作業スペースの広さは日常生活に直結します。ガスの種類(都市ガスとプロパンガス)も重要で、プロパンガスは都市ガスよりも料金が高い場合があります。

日当たり・騒音・周辺環境の見極め方

日当たりは内見の時間帯によって印象が大きく変わります。バルコニーの開口部の方位に合わせて内見時間を選ぶと、自然光の入り具合を確認しやすくなります。窓の向きと階数も合わせて確認し、隣の建物との距離感を把握しておきましょう。

騒音はオンライン内見で確認しにくい要素のひとつです。担当者に「窓を開けた状態で外の音を聞かせてほしい」と依頼してみてください。幹線道路や線路が近い場合は、窓を閉めた状態と開けた状態の両方で音の違いを確認できると理想的です。

周辺環境については、物件から最寄り駅やスーパー、コンビニまでの距離を確認します。担当者にGoogleマップを使って周辺施設を説明してもらう方法も効果的です。食生活や宗教上の事情に応じて、近くにハラルフードショップやアジア食材店があるかどうかも生活の質を左右するポイントになります。

水回り・コンセント・ネット環境の確認

水回りの状態は入居後のトラブルに直結します。担当者に蛇口をひねってもらい、水圧や排水の流れを確認しましょう。浴室の換気扇の動作、トイレの水流、洗面台下の配管に水漏れの跡がないかもチェックポイントです。

コンセントの位置と数は、家電の配置計画に直結します。各部屋のコンセントの場所を担当者に映してもらい、テレビやパソコン、炊飯器など使いたい家電が問題なく設置できるか確認しておきましょう。

インターネット環境も忘れずに確認したいポイントです。光回線が導入済みかどうか、マンション全体の共有回線か個別契約が必要かを確認します。リモートワークやオンライン授業を予定している場合は、回線速度の目安も聞いておくと安心です。

オンライン内見だけで契約する際の注意点

オンライン内見は便利な反面、現地を直接見ていないことによるリスクもあります。契約前に知っておくべき注意点を押さえておきましょう。

現地を見ないことで起きやすいトラブル

オンライン内見だけで契約した場合のトラブルとして、「思っていたより狭かった」と感じることがありえます。画面越しでは広角レンズの影響で実際より広く見えることがあるため、必ず寸法を数字で確認することが大切です。

また、前の入居者がタバコを吸っていた場合やペットを飼っていた場合、においが残っていることがあります。担当者に「においが気になる箇所はないか」と直接聞いてみましょう。

共用部の清掃状況やゴミ捨て場のマナーも、オンラインでは見落としやすいポイントです。建物の管理状態を確認するために、エントランスやポスト周辺、ゴミ捨て場の様子も映してもらうようにしましょう。

外国人にとって特に注意したいのは、ゴミ出しルールの掲示物です。日本語のみの表示である場合、ゴミの分別方法がわからずトラブルになるケースがあります。多言語の案内があるかどうかも確認しておくと安心です。

契約前に必ず確認すべき書類と条件

オンラインで契約を進める場合でも、確認すべき書類と条件は対面契約と同じです。重要事項説明書の内容をしっかり理解してからサインしましょう。2017年10月1日からIT重説が解禁されており、ビデオ通話を通じて宅地建物取引士から説明を受けることができます。

特に確認すべき条件として、退去時の原状回復の範囲があります。通常の使用による損耗や経年変化は原則として借主の原状回復義務の対象外ですが、故意・過失などによる損傷は借主の負担となる場合があります。なお、契約上の特約によって扱いが異なる場合があります。この区分を事前に理解しておくことで、退去時のトラブルを防げます。

更新料の有無と金額は契約前に確認しておきましょう。解約予告期間も見落としがちなポイントです。急な帰国や転勤に備えて、解約条件を把握しておくことをおすすめします。

入居後に問題が見つかった場合の対処法

入居後に設備の不具合や想定外の問題が見つかった場合は、速やかに管理会社または貸主に連絡しましょう。入居直後であれば、オンライン内見時に確認できなかった不具合として対応してもらえるケースがあります(不具合の程度や契約内容により異なります)。

入居時のチェックシートが用意されている物件では、入居後すぐに室内の状態を記録しておくことが大切です。壁の傷、床の汚れ、設備の不具合などを写真に撮り、管理会社に報告します。この記録は退去時の原状回復費用の算定にも関わるため、できるだけ早い段階で完了させましょう。

外国人がオンライン内見を利用する際のポイント

外国人ならではの事情を踏まえたオンライン内見の活用法を紹介します。言語の壁や海外からのアクセス、保証会社の準備など、事前に対策しておくべきポイントを押さえましょう。

多言語対応の不動産会社を選ぶ重要性

オンライン内見を成功させるカギは、コミュニケーションの質です。日本語での説明を完全に理解できない場合、物件の重要な情報を見落としてしまうリスクがあります。

多言語対応の不動産会社であれば、物件の特徴や契約条件を母国語で説明してもらえます。言語対応だけでなく、外国人の賃貸事情に詳しい不動産会社を選ぶことも大切です。在留資格や在留期間など申込先が確認する事項、必要書類の案内、保証会社の紹介など、外国人特有の手続きに精通したスタッフがいると、内見から契約までスムーズに進められます。

海外からの内見予約と時差への対応

海外から日本の賃貸物件をオンラインで内見する場合、時差を考慮したスケジュール調整が必要です。営業時間や定休日は不動産会社ごとに異なるため、日本時間(JST)での受付時間を事前に確認しておきましょう。なお、商習慣から水曜定休の会社が比較的多いため、注意が必要です。

東南アジアからの場合は時差が1〜2時間半程度のため調整しやすいですが、欧米からの場合は日本の午前中(現地の夜間)に内見を設定する必要があるかもしれません。予約時に自分のタイムゾーンを伝え、双方にとって都合の良い時間を見つけましょう。人気のある物件は早い段階で埋まるため、余裕をもったスケジュールで内見を進めることをおすすめします。

保証会社・必要書類の事前準備

日本の賃貸借契約では、多くの物件で保証会社の利用が必須とされています。外国人の場合、日本に連帯保証人がいないケースが多いため、保証会社を利用するのが一般的です。

保証会社の審査には、在留カード、パスポート、在職証明書(または入学許可証)、収入証明書などが必要です。海外にいる段階でこれらの書類を準備しておくと、気に入った物件が見つかったときにすぐ申し込みに進めます。

基本的な必要書類一覧

外国人の方が日本で賃貸借契約を結ぶ際には、在留状況を証明する書類など、日本人とは異なる書類が求められます。スムーズに契約を進めるために、事前に必要な書類を準備しておきましょう。

書類名日本語名備考
Passportパスポート本人確認書類として
Residence Card在留カード在留状況の確認
Certificate of Employment在職証明書勤務先からの発行
Income Certificate収入証明書給与明細3ヶ月分等
Bank Account銀行口座家賃引き落とし用

※日本ですでに就職(就労)している外国人の場合。必要書類は物件や審査主体によって異なります。

 

学生の場合の追加書類

留学生特有の必要書類

  • 学生証(Student ID)
  • 入学許可証(Admission Letter)
  • 学費支払い証明書
  • 親族からの経済支援証明書
  • 奨学金受給証明書(該当者のみ)

 

留学生の場合、本人の収入証明だけでは支払能力を確認しにくいため追加の書類を求められることがあります。親族からの仕送り証明や奨学金の受給証明書があると、入居審査がスムーズに進みやすくなります。

書類準備のコツ

翻訳について

  • 提出書類の翻訳要否・対応言語・翻訳形式は、不動産会社や保証会社等に事前確認する
  • 自己翻訳、翻訳会社による翻訳、公証・認証等の要否は提出先によって異なる
  • 翻訳費用が発生する場合は、事前に費用を確認する

オンライン内見から入居までの賃貸契約の流れ

オンライン内見で気に入った物件が見つかったら、いよいよ契約手続きに進みます。申し込みから入居までの流れを把握しておくことで、手続きの遅れや書類不備を防げます。

申し込み・審査・契約のステップ

賃貸契約の流れは大きく4つのステップに分かれます。

第1ステップは入居申し込みです。気に入った物件が見つかったら、申込書に必要事項を記入して不動産会社に提出します。オンラインで書類を送付できる会社も増えています。

第2ステップは入居審査です。貸主や管理会社が申込者の収入、勤務先、在留資格などを確認します。保証会社を利用する場合は、保証会社の審査も同時に行われます。

第3ステップは重要事項説明と契約締結です。IT重説(オンライン重要事項説明)を利用すれば、ビデオ通話で宅地建物取引士から物件の重要事項について説明を受けられます。2022年5月18日から電子書面交付も可能になり、契約書のやり取りもオンラインで完結できるようになりました。ただし、実際にオンライン手続きできるかは、不動産会社等によって異なります。

第4ステップは初期費用の支払いと鍵の受け取りです。初期費用を支払った後、入居日に鍵を受け取ります。来日前に契約を済ませた場合は、入国後に不動産会社で鍵を受け取るか、郵送で対応してくれる場合もあります。

初期費用の支払い方法と海外送金の選択肢

日本の賃貸契約では、入居時にまとまった初期費用が必要です。目安は以下の通りです。

項目金額のイメージ(例)一般的な目安返還の有無説明
敷金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)未払賃料や借主負担となる原状回復費用等を差し引いた額を返還賃料や修繕費等の債務を担保するための金銭
礼金0~8万円家賃0~1か月分(非課税)返還なし貸主への謝礼
仲介手数料最大8.8万円家賃1か月分+税(上限のケース)返還なし不動産会社への報酬
前家賃8万円家賃1か月分程度(非課税)返還なし入居月の日割り家賃(契約時期によっては、翌月分の家賃もあわせて支払い)
保証料4~8万円家賃0.5~1か月分(非課税)返還なし保証会社利用料
火災保険料1.5~2万円1.5~2万円(非課税)返還なし火災等に備える保険(補償内容は契約により異なる)
鍵交換費用1.5~3万円1.5~3万円返還なしセキュリティ対策
合計(例):23.8~45.8万円   

※敷金と礼金は、高級物件やペット可は2か月又はそれ以上に設定される場合があります。

※上記の金額例は家賃が8万円と想定した場合の算出になります。

※居住用建物の仲介手数料は不動産会社に払う手数料であり、法律で決まっている上限は貸主と借主から受け取る合計で家賃1か月分+税です。借主が払う金額は、契約の条件によって異なります。
 

海外からの送金方法としては、銀行の海外送金サービスが一般的です。送金手数料や為替レートを事前に確認しておきましょう。不動産会社によってはクレジットカード決済に対応している場合もあるため、支払い方法の選択肢を契約前に確認しておくことをおすすめします。

来日後に日本の銀行口座を開設し、家賃の支払い方法として口座振替を利用するケースが一般的です。口座開設に必要な本人確認書類(在留カードやパスポート等)や在留期間等の条件は金融機関によって異なるため、利用予定の金融機関で確認してください。

まとめ

オンライン内見は、海外にいながら日本の賃貸物件を確認できる便利なサービスです。来日前に住居を確保しておくことで、日本での新生活をスムーズにスタートできます。

オンライン内見を活用する際のポイントを整理します。

  • 事前にチェックリストを作成し、確認したい項目を担当者に伝えておく
  • 室内の寸法は必ず数字で確認し、広角レンズの見え方に惑わされない
  • におい・騒音・周辺環境など画面越しでは把握しにくい情報は担当者に質問する
  • 多言語対応の不動産会社を選び、契約内容を正確に理解してから申し込む
  • 保証会社の審査に必要な書類は来日前に準備しておく

外国人専門の不動産サービスを活用することで、言語のサポートや保証会社の手続きをスムーズに進めることができます。BEST-ESTATE.JPでは多言語対応で物件検索からオンライン内見まで対応しています。まずは気になる物件を探すところから始めてみましょう。

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