
「外国人案件は○○さんに聞けば大丈夫」
社内でも、気づかないうちにこうした状態が定着しているケースがあります。
現在は問題なく対応できていても、その担当者が休みの日に外国人のお客様から申込みが入った場合、ほかの社員が同じように対応できるとは限りません。
「確認できる人がいないので回答は明日になる」
「過去にどう案内したのか分からず、担当者が戻るまで対応できない」
こうした状態は、通常期には大きな問題として見えなくても、案件が増える繁忙期には、対応の遅れや引き継ぎの難しさとして表面化することがあります。
外国人入居対応では、必要書類や在留状況、オーナー様への確認など、案件によって確認する内容もさまざまです。そのため、社内の確認方法や判断基準が整理されていないと、経験のある担当者へ相談が集中しやすくなります。
「外国人案件は○○さんに聞く」という状態が生まれる背景には、社内の確認方法や判断基準、情報共有のあり方が関係しています。
本記事では、外国人対応が担当者任せになる理由と、そこから起こる3つの問題、繁忙期前に管理者・責任者が見直したいポイントをご紹介します。

「外国人案件なら、まず○○さんに聞こう」
外国人入居の申込みでは、在留状況や必要書類、オーナー様への確認など、案件によって確認する内容が異なります。
そのため、社内で確認方法や判断基準、相談先が整理されていない場合、現場では過去に似た案件を担当したことがある人や、外国語を話せる人へ相談するのが自然な流れになります。
最初は一時的な確認であっても、同じような案件が発生するたびに同じ担当者へ相談していると、その担当者に知識や対応ノウハウが集まっていきます。
相談が繰り返されるうちに、さらに特定の担当者へ情報や相談が集中し、次第に
「外国人案件は○○さんに聞く」
という状態が定着していきます。
さらに、オーナー様との過去のやり取りや判断内容が、担当者個人のメールやチャット、記憶にしか残っていなければ、ほかの担当者が同じ情報を確認することも難しくなります。
こうして、特定の担当者に知識や情報が集まり、その人がいなければ対応しにくい状態が生まれていきます。
特定の担当者へ確認しなければ次の対応へ進めない状態では、その担当者が別の業務に対応している場合や、外出や休暇などで不在の場合、回答を待つ必要があります。
その結果、オーナー様への確認が進まない、仲介会社への回答が遅れる、申込者への案内が翌日以降になるなど、案件そのものが滞ることがあります。
特に繁忙期は複数の案件が同じ担当者に集中しやすく、
一件ごとの確認時間は短くても、確認待ちが積み重なることで対応全体の遅れにつながります。
こうした状況では、外国人案件そのものに時間がかかっているのか、
それとも「確認できる人を待つ時間」によって対応が止まっているのかを切り分けて考えることが重要です。
共通の確認項目や判断基準が共有されていない場合、担当者によって対応内容に差が生まれやすくなります。
たとえば、
といったケースです。
同じような案件であっても対応内容が異なると、
現場では「前回はどのように対応したのか」「今回はどこまで確認すればよいのか」と、過去の事例を探したり、
別の担当者へ確認したりする必要が出てきます。
その結果、再確認の手間が増えるだけでなく、過去の案内との食い違いや、お客様への説明内容にばらつきが生じることがあります。
その際、
といった情報が共有されていなければ、別の担当者は状況を把握するところから始めなければなりません。
過去の対応履歴を確認するために時間がかかったり、場合によってはオーナー様や仲介会社へ、すでに確認した内容を再度確認する必要が生じたりします。
また、こうした情報が担当者個人に蓄積されていると、一時的な不在だけでなく、異動や退職の際にも、これまでの判断や対応内容をスムーズに引き継ぐことが難しくなります。
担当者個人の経験に依存するほど、会社として一定の対応品質を保つことが難しくなります。

これまで見てきたように、外国人対応を特定の担当者に任せていると、
対応の遅れ、案内内容のばらつき、引き継ぎの難しさにつながります。
こうした問題は、一人ひとりの担当者の経験や対応力を高めるだけでは解消しにくく、担当者が変われば同じ問題が繰り返されることもあります。
特に繁忙期は案件数が増えるため、それまで大きな問題として見えていなかった確認待ちや役割の曖昧さが、現場の負担として表れやすくなります。
繁忙期に備えるためには、管理者・責任者が事前に対応体制を見直しておくことが重要です。
外国人対応を特定の担当者任せにしないために、まず現在の対応の流れと役割を整理します。
たとえば、
など、申込みから入居後までに発生する主な対応を整理します。
そのうえで、それぞれについて、
を確認します。
対応の流れを整理することで、
「この工程だけ毎回同じ人に確認している」
「ここから先を誰が担当するのか曖昧になっている」
といった、特定の担当者に依存している部分が見えやすくなります。
まずは、どこで確認待ちや引き継ぎの問題が起きているのかを把握し、担当者任せになっている部分から見直していくことが重要です。
次に確認したいのが、案件を担当した本人以外でも、これまでの対応内容を把握できる状態になっているかという点です。
外国人案件では、必要書類の確認やオーナー様とのやり取り、申込者への案内など、案件ごとに複数の対応が発生します。
こうした情報が担当者個人のメールやチャット、記憶の中だけに残っていると、担当者が不在になった際、ほかの社員が状況を把握することが難しくなります。
そのため、
□ 何を確認したのか
□ どのような回答があったのか
□ どこまで対応が進んでいるのか
□ 次に何をする必要があるのか
といった情報を、必要な担当者が確認できる状態にしておくことが大切です。
重要なのは、あらゆるケースを網羅した分厚いマニュアルをつくることではありません。
担当者個人の経験や記憶だけに頼らず、誰が案件を受けても、これまでの状況を確認し、次の対応へ進める状態をつくることがポイントです。
外国人入居対応のすべてを、管理会社様だけで担う必要はありません。
自社で対応する業務と、専門的な知識や多言語対応が必要な業務をあらかじめ整理し、必要に応じて外部サービスと役割を分担することも重要です。
たとえば、外部サービスと分担できる対応として、
などがあります。
繁忙期に入ってから案件ごとに判断するのではなく、
「ここまでは自社で対応する」
「このような場合は外部へ相談する」
といった役割をあらかじめ決めておくことで、案件が発生するたびに対応方法や相談先を確認する負担を減らせます。
その結果、担当者は物件・契約・オーナー様対応など、自社で対応すべき業務に時間を使いやすくなります。

社内の対応フローや情報共有を整理しても、多言語での案内や入居前後の生活サポートなど、すべての外国人対応を管理会社様だけで担うことが難しい場合もあります。
そのような対応については、外部サービスと役割を分担することも一つの選択肢です。
GTNでは、外国人専門の家賃保証をはじめ、多言語対応や入居前後の生活サポートを提供しています。
管理会社様が担う業務とGTNがサポートする領域をあらかじめ整理しておくことで、外国人案件が発生するたびに「誰が対応するのか」を社内で一から判断する負担を減らすことができます。
このように、外国語での案内や入居後の生活に関する相談など、外部のサポートを活用できる業務を整理しておくことで、社内で対応できる人を探したり、担当者だけで対応を抱えたりする負担を抑えられます。
その分、管理会社様の担当者は、物件・契約に関する対応やオーナー様との調整など、本来の管理業務に集中しやすくなります。
外国人対応に必要なサポートを外部のサービスも活用しながら分担することで、特定の担当者に負担を集中させず、繁忙期でも安定して対応できる体制につながります。
繁忙期前に管理者・責任者が確認しておきたいポイントは、次の3つです。
① 対応の流れと役割が整理されているか
② 対応方法や履歴を、担当者以外でも確認できる状態になっているか
③ 自社で対応する業務と、外部サービスと分担する業務が整理されているか
外国人対応の属人化を防ぐために、すべての担当者が外国語や外国人対応に関する専門知識を身につける必要はありません。
まずは、自社の対応の流れや情報共有の方法を見直し、
どこが特定の担当者に依存しているのかを把握することが重要です。
そのうえで、多言語での案内や入居後の生活サポートなど、自社だけで対応することが難しい部分については、外部サービスと役割を分担する方法もあります。
「現在の外国人対応を一度整理したい」
「自社で対応する部分と、GTNに相談できる部分を確認したい」
という場合は、ぜひお気軽にご相談ください。