特定技能の受入れ見込数とは|分野別の上限と充足率、上限に近づいたときの手続き - GTN MAGAZINE
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特定技能の受入れ見込数とは|分野別の上限と充足率、上限に近づいたときの手続き

特定技能の受入れ見込数は、分野ごとに定められた、特定技能1号などで受け入れる外国人の人数の見込みです。政府の基本方針では、大きな経済情勢の変化が生じない限り、受入れの上限として運用 することとされています。

出典:政府「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針」(2025年3月11日閣議決定)

2026年1月23日の閣議決定で再設定された特定技能1号の受入れ見込数は、19分野の合計で80万5,700人(2029年3月末まで)です。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)/

外食業分野では、在留者数が受入れ見込数を超える見込みとなったことから、2026年4月13日に在留資格認定証明書の交付停止措置がとられました。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(2026年4月13日)

本記事では、2026年9月30日時点で出入国在留管理庁などが公表している資料をもとに、受入れ見込数の意味と算出方法、分野別の受入れ見込数と充足率、受入れ見込数を超える見込みになったときに止まる手続きと続く手続きを整理します。特定技能外国人の採用計画を立てるときに確認しておきたい点もあわせて解説します。

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特定技能の受入れ見込数とは

特定技能の受入れ見込数とは、特定産業分野ごとに示される外国人の受入れ人数の見込みです。大きな経済情勢の変化が生じない限り、1号特定技能外国人と育成就労外国人の受入れの上限 として運用されます。

出典:政府「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針」(2025年3月11日閣議決定)

受入れ見込数は、年度ごとではなく複数年度を通した上限として定められる

特定技能制度と育成就労制度の基本方針では、分野ごとに5年(新たに分野別運用方針を定める場合などは、既存の受入れ見込数に係る期間の終期までの期間)ごとの受入れ見込数を示し、人手不足の見込数と比べて過大でないことを示さなければならないとされています。

出典:政府「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針」(2025年3月11日閣議決定)

受入れ見込数は、年度ごとではなく、複数年度を通した人数として定められています。例えば外食業分野の分野別運用方針では、2024年度から5年間の1号特定技能外国人の受入れ見込数を5万人とし、これを2028年度末までの5年間の受入れの上限 として運用するとしています。2026年1月に追加されたリネンサプライ、物流倉庫、資源循環の3分野では、1号特定技能外国人の受入れ見込数は2026年度から3年間の人数で、2028年度末までの3年間の受入れの上限として運用するとされています。育成就労外国人の受入れ見込数は、2027年度から2年間の人数です。

出典:法務大臣ほか「外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/法務大臣ほか「リネンサプライ分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/法務大臣ほか「物流倉庫分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/法務大臣ほか「資源循環分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)

受入れ見込数と比べられるのは、その時点の在留者数です。外食業分野では、特定技能1号の在留者数が受入れ見込数(5万人)を超えることが見込まれる状況をもとに措置がとられています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)

受入れ見込数の算出方法(外食業分野の例)

受入れ見込数は、分野ごとに見込まれる人手不足の数から、生産性向上と国内人材確保の取組で補う数を差し引いた人数として示されています。出入国在留管理庁と厚生労働省の資料では、受入れ分野は、生産性向上や国内人材確保の取組を行ったうえでなお、人手不足が深刻であり、分野の存続・発展のために外国人の受入れが必要なものに限られると説明されています。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

外食業分野の分野別運用方針では、2028年度に25万6,000人程度の人手不足が見込まれるとしています。そのうえで、ICT化等による業務の省力化・省人化等の取組による毎年0.6%程度の生産性向上や、従業員の賃金水準の引上げ、女性・高齢者を含む多様な人材確保、労働参加率の段階的な引上げによる毎年0.2%程度の追加的な国内人材の確保を行っても、なお不足すると見込まれる人数を受入れ見込数としています。

項目

人数

2028年度の人手不足の見込み25万6,000人程度
生産性向上(2028年度まで)15万7,700人程度
追加的な国内人材の確保(2028年度まで)4万3,000人程度
外食業分野全体の受入れ見込数5万5,300人
うち1号特定技能外国人(2024年度から5年間)5万人
うち育成就労外国人(2027年度から2年間)5,300人

出典:法務大臣ほか「外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)

企業ごとの受入れ人数の上限は、受入れ見込数とは別の決まり

受入れ見込数は分野全体の人数です。これとは別に、企業(受入れ機関)ごとの受入れ人数について、特定技能制度に関するQ&Aは、受入れ機関ごとの受入れ数の上限はない としています。ただし、介護分野と建設分野については、分野別運用方針に上限の定めがあると説明しています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年9月10日更新)

2026年1月23日に閣議決定された分野別運用方針では、それぞれ次のように定められています。

  • 介護分野:事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員の総数を上限とする
  • 建設分野:特定技能1号で受け入れる外国人の数が、特定技能所属機関の常勤の職員(外国人技能実習生、育成就労外国人及び1号特定技能外国人を除く)の総数を超えないこと

建設分野のこの定めには、優良な育成就労実施者に当たる特定技能所属機関についての例外も設けられています(育成就労制度は2027年4月に開始)。介護分野と建設分野では、分野全体の受入れ見込数とあわせて、常勤職員数による上限 も確認が必要です。数えるのは、介護分野では事業所ごとの日本人等の常勤介護職員、建設分野では受入れ機関の常勤の職員です。

出典:法務大臣ほか「介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/法務大臣ほか「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

このほか、分野ごとに、全分野共通の基準に上乗せした分野独自の基準(上乗せ基準)が告示で定められています。自社の分野の分野別運用方針と上乗せ基準は、出入国在留管理庁や所管省庁のページで確認してください。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

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2026年1月に再設定された分野別の受入れ見込数

特定技能1号の受入れ見込数は、2024年3月29日の閣議決定で、2024年4月からの5年間の分として分野ごとに再設定されました。このときの合計は82万人です。

出典:出入国在留管理庁「特定技能の受入れ見込数の再設定及び対象分野等の追加について(令和6年3月29日閣議決定)」(2024年3月29日)/出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

その後、2026年1月23日の閣議決定で、特定技能制度と育成就労制度の分野別運用方針が決定されました。特定技能1号の受入れ見込数は80万5,700人 です。出入国在留管理庁と厚生労働省の資料では、受入れ見込数は2024年3月の設定時よりさらなる生産性向上、国内人材確保の取組を行うよう見直すなどして精査したとされています。

同じ閣議決定で、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環の3分野が新たに追加され、特定産業分野は19分野になりました。あわせて育成就労制度の受入れ見込数が新たに設定されています。育成就労は2027年4月の制度開始からの受入れで、2029年3月末までの受入れ見込数は17分野の合計で42万6,200人です。特定技能1号と育成就労を合わせると、123万1,900人 です。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針・運用要領」(2026年9月30日時点)/出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

分野ごとの受入れ見込数は次のとおりです。

分野

特定技能1号(2024年3月設定)

特定技能1号(2026年1月設定)

育成就労(2026年1月設定)

介護135,000人126,900人33,800人
ビルクリーニング37,000人32,200人7,300人
建設80,000人76,000人123,500人
造船・舶用工業36,000人23,400人13,500人
自動車整備10,000人9,400人9,900人
宿泊23,000人14,800人5,200人
自動車運送業24,500人22,100人対象外
農業78,000人73,300人26,300人
漁業17,000人14,800人2,600人
外食業53,000人50,000人5,300人
林業1,000人900人500人
木材産業5,000人4,500人2,200人
工業製品製造業173,300人199,500人119,700人
航空4,400人4,900人対象外
鉄道3,800人2,900人1,100人
飲食料品製造業139,000人133,500人61,400人
リネンサプライ(2026年1月に追加)4,300人3,400人
物流倉庫(2026年1月に追加)11,400人6,900人
資源循環(2026年1月に追加)900人3,600人
合計820,000人805,700人426,200人

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)
※この表は、上記資料の表をもとに編集チームが作成したものです。

2024年3月の設定からある16分野のうち、特定技能1号の受入れ見込数が増えたのは工業製品製造業と航空の2分野で、ほかの14分野は減っています。自社の分野の数値を確認するときは、2024年3月の設定値ではなく、2026年1月の設定値を見る必要があります。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

 

受入れ見込数を超える見込みになったときに止まる手続き

入管法と分野別運用方針が定める在留資格認定証明書の交付停止

在留資格認定証明書は、日本に上陸しようとする外国人からあらかじめ申請があったときに、日本で行おうとする活動が在留資格に当たり、上陸の基準に適合していること(入管法第7条第1項第2号の条件)を証明するものです。

出入国管理及び難民認定法(以下、入管法)第7条の2第3項は、特定産業分野を所管する関係行政機関の長は、分野別運用方針に基づき、その分野で必要とされる人材が確保されたと認めるときは、法務大臣に対し、一時的に在留資格認定証明書の交付の停止の措置 をとることを求めるものとしています。

同条第4項は、求めがあったときは法務大臣が停止の措置をとるものとしています。同条第5項は、交付の再開についてこれらの規定を準用しています。再開の場合は、所管する関係行政機関の長が、必要とされる人材が不足すると認めるときに再開の措置を求めることができ、法務大臣は再開の措置をとることができるとされています。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月30日時点)

外食業分野の分野別運用方針では、農林水産大臣が、1号特定技能外国人と育成就労外国人の在留者数、有効求人倍率、雇用人員判断(DI)などの指標で人手不足の状況を把握するとしています。そのうえで、受入れ見込数を超えることが見込まれる場合その他必要とされる人材が確保されたと認められる場合には、法務大臣に対し、一時的に在留資格認定証明書の交付の停止の措置を求めるとしています。

出典:法務大臣ほか「外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)

政府の基本方針では、法務大臣、外務大臣、厚生労働大臣、国家公安委員会と、分野を所管する行政機関の長が、人手不足の状況の変化の程度などを踏まえて協議し、必要に応じて関係閣僚会議で、分野別運用方針の見直し、在留資格認定証明書の交付の停止、特定産業分野を定める省令からの分野の削除を検討するとしています。交付を停止した分野で再び人材が不足すると認める場合には、交付の再開も検討するとされています。

出典:政府「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針」(2025年3月11日閣議決定)

2022年の産業機械製造業分野の例

受入れ見込数を理由とした交付停止は、外食業分野が初めてではありません。2022年には、産業機械製造業分野の特定技能1号外国人数が2月末時点で5,400人(速報値)となり、受入れ見込数(5,250人)を超える状況となりました。4月1日に経済産業大臣から法務大臣へ要請があり、同日から在留資格認定証明書の交付が停止されました。このときは、特定技能1号への在留資格の変更と在留期間の更新は、必要な要件を満たしていれば許可する とされていました。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『産業機械製造業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置等について」(2022年4月1日)

その後、2022年4月26日の閣議決定で、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の3分野を統合することが決まりました。5月25日に関係省令等が公布・施行され、産業機械製造業を対象とした交付停止措置は失効しています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『素形材産業分野』、『産業機械製造業分野』及び『電気・電子情報関連産業分野』の統合等について」(2022年5月25日)

2026年の外食業分野の例

外食業分野では、特定技能1号の在留者数が2026年2月末時点で約4万6千人(速報値)となり、同年5月頃に受入れ見込数(5万人)を超えることが見込まれる状況となりました。出入国在留管理庁は3月27日に対応方針を公表し、4月3日の農林水産大臣からの要請を受けて、4月13日から在留資格認定証明書の交付停止措置 をとっています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(2026年4月13日)

外食業分野の措置では、産業機械製造業分野のときと異なり、ほかの在留資格からの変更も原則として不許可とされました。申請の種類ごとの扱いは次のとおりです。

申請の種類

4月13日以降に受理した申請の扱い

在留資格認定証明書交付申請不交付
特定技能1号(外食業分野)への在留資格変更許可申請原則として不許可
外食業分野の特定技能1号で在留する人からの申請(転職等に伴う申請)通常どおり審査
外食業分野に係る特定活動(特定技能1号移行準備)への在留資格変更許可申請不許可(外食業分野の特定技能1号で在留する人の転職等に伴う申請、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了した人の申請などは通常どおり審査)
在留期間更新許可申請通常どおり審査
特定技能2号への変更申請措置の対象外(通常どおり審査)

在留資格変更許可申請のうち、技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了して外食業分野の特定技能1号に移行する人と、外食業分野に係る特定活動(特定技能1号移行準備)の許可をすでに受けている人の申請は、審査のうえ受入れ見込数の範囲内で順次許可するとされています。4月13日より前に受理した在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請も、審査のうえ受入れ見込数の範囲内で順次交付・許可するとされています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について Q&A」(2026年9月30日時点)

農林水産省のQ&Aでは、この措置に伴い、外食業特定技能1号評価試験は当面の間、国内外ともに実施しないとされています。外食業特定技能2号評価試験は、国内で6月からCBT方式で実施されるとされています。

出典:農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について Q&A」(2026年9月30日時点)

受入れの再開について、出入国在留管理庁の資料の実施予定では「未定」と示されています。農林水産省のQ&Aは、再開の措置をとるかどうかを含めて未定であり、5万人の上限に十分な余裕があるかなど諸般の事情を考慮し、適当と判断した場合に、事前にアナウンスしたうえで交付の再開の措置を行うことが想定されているとしています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ見込数の上限超過への対応」(2026年4月22日掲載)/農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について Q&A」(2026年9月30日時点)

外食業分野の停止措置後の審査状況

4月13日より前に受理された在留資格認定証明書交付申請は、現に在留している人からの在留資格変更許可申請を優先して処理するため、交付までに相当な遅延が生じることが見込まれる とされています。出入国在留管理庁は、在留資格認定証明書交付申請と在留資格変更許可申請について、受付日がいつまでの申請を交付・許可しているかを公表し、更新しています。申請がどこまで処理されているかは、同庁の最新の公表で確認してください。 

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)

  •  

順番が来る前に在留期間が満了すると見込まれる申請については、特定活動(特定技能1号準備)(外食業分野)への変更などを案内する場合があるとされています(在留期間更新許可は1回限り)。在留期間更新許可申請は、通常どおり順次審査されています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)

採用計画で受入れ見込数を確認するときのポイント

自社の分野の在留者数と充足率を確認する 

出入国在留管理庁は、分野ごとの受入れ見込数、在留者数、受入れ見込数の充足率、年間増加数をまとめた資料を公表しています。資料は同庁の特定技能制度のページに掲載されており、数値は速報値で、掲載後も更新されています。自社の分野がどのくらい受入れ見込数に近づいているかは、最新の資料で確認 してください。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度」

資料を読むときは、次の点に注意が必要です。

  • この資料の在留者数は特定技能1号の人数で、特定技能2号の在留者数は含まれていない
  • 年間増加数は、1年前の同じ月末の在留者数との差(速報値)
  • 受入れ見込数から在留者数を差し引くと、受入れ見込数までの残りの人数が分かる

出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」

分野の充足率だけでなく、所管省庁の発表も確認する

外食業分野では、在留者数が受入れ見込数の5万人に達する前の、2026年2月末時点で約4万6千人の段階で対応方針が示されました。対応方針の公表は3月27日、交付停止措置の開始は4月13日です。出入国在留管理庁が公表する在留者数や充足率とあわせて、分野を所管する省庁と出入国在留管理庁の発表を確認しておくことで、申請時期の見直しを早めに検討しやすくなります。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置について」(2026年4月13日)

採用ルートごとに、停止措置の影響を整理する

停止措置の対象となる申請の範囲は、2022年の産業機械製造業分野と2026年の外食業分野で異なっていました。外食業分野では、出入国在留管理庁の対応方針で、申請の種類ごとの扱いが示されました。ほかの分野で措置がとられる場合も、どの申請が対象になるかは、そのときに示される発表で確認する必要があります。外食業分野の例を採用ルートに当てはめると、次のようになります。

採用ルート

使う申請

外食業分野の措置での扱い

海外にいる人を日本に受け入れる在留資格認定証明書交付申請4月13日以降の受理分は不交付
国内で別の在留資格を持つ人を採用する在留資格変更許可申請原則として不許可(一部例外あり)
同じ分野の特定技能1号で働く人を採用する在留資格変更許可申請(転職)通常どおり審査
自社で働く特定技能1号の人の雇用を続ける在留期間更新許可申請通常どおり審査

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能『産業機械製造業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置等について」(2022年4月1日)

特定技能外国人の採用方法全般について、特定技能制度に関するQ&Aは、海外の現地法人で育成した人材の採用や、業界団体を通じた海外での採用活動のほか、公的職業紹介機関や民間の職業紹介所を介する方法も挙げています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年9月10日更新)

同じ分野の特定技能1号で働く人を採用するときの手続き

特定技能外国人が転職するときは、受入れ機関や分野を変更する場合、特定技能の在留資格の変更許可申請 が必要です。転職が認められるのは、同一の業務区分内、または試験等によって技能水準の共通性が確認されている業務区分間とされています。採用を予定している業務が、候補者の現在の業務区分と同じか、技能水準の共通性が確認されている業務区分かを確認しておく必要があります。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年9月10日更新)

分野別の協議会への加入も確認が必要です。外食業分野について、農林水産省のQ&Aは、転職に伴う在留資格変更許可申請の際に協議会の加入証が必要となるため、早めに加入申請をするよう案内しています。

出典:農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について Q&A」(2026年9月30日時点)

想定例:食品工場が海外から特定技能1号の受入れを計画する場合

ここからは、説明のための架空の例です。飲食料品製造業分野の食品工場を運営する企業が、2027年度に海外から特定技能1号で数名を受け入れる計画を立てているとします。

飲食料品製造業分野の特定技能1号の受入れ見込数は133,500人で、所管省庁は農林水産省です。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項」(2026年1月23日閣議決定)

 

この企業が計画を立てるときには、次の確認が考えられます。

  • 出入国在留管理庁の最新の資料で、飲食料品製造業分野の在留者数、充足率、年間増加数を確認し、受入れ見込数までの残りの人数を計算する
  • 農林水産省と出入国在留管理庁の発表を確認する
  •  
  • 在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間が1か月から3か月とされていることと、外食業分野の措置では、この申請が停止の対象となり、停止前に受理された申請も交付まで相当な遅延が見込まれたことを踏まえて、申請時期を検討する
  • 在留資格認定証明書の交付が遅れる場合に備えて、内定者への説明や入社予定日の扱いを確認しておく
  • 国内で飲食料品製造業分野の特定技能1号として働く人の採用も、あわせて検討する

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年9月10日更新)/出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)

こうした確認の内容は、上長や現場に採用計画を説明するときの材料としても使えます。

よくある質問

特定技能の受入れ見込数は毎年設定されますか?

受入れ見込数は、年度ごとではなく、複数年度を通した上限として運用されます。2024年3月の設定からある分野の特定技能1号は2024年度から5年間、2026年1月に追加された3分野の特定技能1号は2026年度から3年間の人数で、いずれも2028年度末までの受入れの上限とされています。例えば外食業分野の分野別運用方針では、2024年度から5年間の1号特定技能外国人の受入れ見込数を5万人とし、これを2028年度末までの5年間の受入れの上限として運用するとしています。

出典:法務大臣ほか「外食業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)/法務大臣ほか「リネンサプライ分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(2026年1月23日閣議決定)

受入れ見込数を超える見込みの分野で、すでに働いている特定技能外国人の在留期間更新はどうなりますか?

外食業分野(2026年)と産業機械製造業分野(2022年)の措置では、いずれも在留期間の更新は引き続き審査の対象とされています。外食業分野の措置では、在留期間更新許可申請は通常どおり審査するとされ、在留者数の増加に影響しないため許可を継続すると説明されています。産業機械製造業分野の措置では、在留期間の更新は必要な要件を満たしていれば許可するとされていました。

出典:出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について」(2026年3月27日)/出入国在留管理庁「特定技能『外食業分野』における受入れ見込数の上限超過への対応」(2026年4月22日掲載)/出入国在留管理庁「特定技能『産業機械製造業分野』における在留資格認定証明書交付の一時停止措置等について」(2022年4月1日)

特定技能2号は受入れ見込数の対象ですか?

政府の基本方針では、受入れ見込数を上限として運用する対象は、1号特定技能外国人と育成就労外国人とされています。外食業分野の停止措置について、農林水産省のQ&Aは、特定技能2号は対象外で通常どおり審査されるとしています。

出典:政府「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針」(2025年3月11日閣議決定)/農林水産省「特定技能『外食業分野』における受入れ上限の運用について Q&A」(2026年9月30日時点)

分野ごとの受入れ見込数と在留者数は、どこで確認できますか?

出入国在留管理庁の特定技能制度のページに、「特定技能1号の分野ごとの受入れ見込数や在留者数等」が掲載されています。特定技能在留外国人数は、半年ごとに1回公表されています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年9月30日時点)/出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」(2026年9月30日時点)

まとめ

  • 特定技能の受入れ見込数は、分野ごとに定められ、大きな経済情勢の変化が生じない限り、1号特定技能外国人と育成就労外国人の受入れの上限として運用される
  • 2026年1月23日の閣議決定で、特定技能1号の受入れ見込数は19分野の合計で80万5,700人に再設定された
  • 分野ごとの在留者数と充足率は、出入国在留管理庁が資料を公表し、更新している。自社の分野の状況は、最新の資料で確認する 
  • 受入れ見込数を超える見込みになると、入管法第7条の2に基づき在留資格認定証明書の交付が一時的に停止される場合がある
  • 外食業分野の措置では、ほかの在留資格からの変更も原則として不許可となった一方、同じ分野内での転職と在留期間の更新は通常どおり審査されている
  • 介護分野と建設分野には、事業所ごと・受入れ機関ごとの受入れ人数の上限も定められている

特定技能外国人の採用を計画するときは、自社の分野の受入れ見込数と充足率、所管省庁の発表を公表のたびに確認し、採用ルートごとの影響をあわせて検討しておくと、計画の見直しが必要になったときにも対応しやすくなります。

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