資格外活動許可の申請方法|必要書類・審査期間・週28時間の上限と企業が確認すること - GTN MAGAZINE
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資格外活動許可の申請方法|必要書類・審査期間・週28時間の上限と企業が確認すること

留学生や「家族滞在」の在留資格で暮らす人をアルバイトとして雇うには、その人が出入国在留管理庁(以下「入管庁」)から資格外活動許可を受けている必要があります。許可を申請するのは原則として本人ですが、勤務を始める日の決め方、申請書に書く勤務先の情報、許可を受けたかどうかの確認など、雇う企業が関わる場面もあります。

出典:出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)

この記事では、資格外活動許可の対象となる人と許可の種類、申請の方法と必要書類、手数料と標準処理期間、週28時間の上限、企業が雇い入れのときと雇用している間に確認することを、入管庁の資料と法令の原文に沿って解説いたします。

目次

資格外活動許可とは 在留資格の範囲外で収入を得るための許可

資格外活動許可は、今持っている在留資格に属さない「収入を伴う事業を運営する活動」または「報酬を受ける活動」を行おうとするときに必要な許可です。根拠は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」)第19条第2項です。

入管法別表第一に定められた在留資格は、就労や留学など日本で行う活動に応じて許可されるものです。そのため、許可された在留資格に応じた活動以外に、収入を伴う事業を運営する活動や報酬を受ける活動を行う場合には、あらかじめ資格外活動の許可を受けていなければなりません。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動の許可(入管法第19条)」(2026年9月時点)

許可が必要な人と、許可がなくても働ける人

資格外活動許可の対象は、入管法別表第一に掲げる在留資格で在留する人で、入管庁は就労資格を持つ人や留学生などを例に挙げています。一方、別表第二に掲げる「永住者」や「定住者」などの在留資格は就労活動に制限がないため、資格外活動許可の対象ではありません。

入管庁の事業主向けリーフレットは、「留学」「研修」「家族滞在」「文化活動」「短期滞在」の在留資格で在留している人は、資格外活動許可を受けていない限り就労できないとしています。リーフレットと、入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」が面接に来た外国人を雇う際の注意点として示す記載をもとに、在留資格ごとの扱いを整理すると次のとおりです。

在留資格の区分在留資格の例雇用するときの扱い
就労が認められない在留資格留学、家族滞在、文化活動、短期滞在、研修資格外活動許可を受けていない限り就労できない。「留学」「家族滞在」は、許可を受けていれば雇用できるが、就労時間と活動内容に制限がある
就労に係る在留資格教育、技術・人文知識・国際業務など従事する業務内容が在留資格に該当していれば雇用できる。該当しない場合は、該当する在留資格への変更か、資格外活動許可が必要
特定活動ワーキングホリデーなど旅券に添付等されている「指定書」を確認し、指定書に記載されている範囲で雇用できる
身分・地位に基づく在留資格日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者、永住者雇用することが可能

なお、入管法第19条第1項は、業として行うものではない講演に対する謝金や、日常生活に伴う臨時の報酬など、法務省令で定めるものを「報酬」から除いています。入管法施行規則第19条の3はその一つとして、「留学」の在留資格で大学または高等専門学校(第4学年、第5学年及び専攻科に限る)で教育を受ける人が、その学校との契約に基づいて行う教育または研究を補助する活動に対する報酬を挙げています。ただし、専ら日本語教育を受ける人は除かれています。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条、2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条の3、2026年9月時点)

包括許可と個別許可の違い

資格外活動の許可には、包括許可と個別許可の2種類があり、両方の許可を受けることもできます。ただし、すでに一方の許可を受けている人が新たに別の許可を受けようとする場合は、すでに許可を受けていることを踏まえて、現に有する在留資格に係る活動を阻害しない範囲で行い得ると判断される場合にのみ許可されます。

包括許可は、1週について28時間以内の収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動について、勤務先の名称・所在地・業務内容などを指定せずに与えられる許可です。入管庁は「いわゆるアルバイト的な活動」を想定したものと説明し、対象となる人の例として次の5つを挙げています。

  • 「留学」の在留資格の人
  • 「家族滞在」の在留資格の人
  • 外国人の扶養を受ける配偶者・子などとして行う日常的な活動を指定されて在留する、「特定活動」の在留資格の人
  • 継続就職活動または内定後就職までの在留を目的とする、「特定活動」の在留資格の人
  • 「教育」「技術・人文知識・国際業務」「技能(スポーツインストラクターに限る)」のうち、地方公共団体等との雇用契約により活動する人

個別許可は、包括許可の範囲外の活動や、就労資格を持つ人が別の就労資格に当たる活動を行う場合に、活動を行う機関の名称・事業内容などを定めて個々に与えられる許可です。

項目包括許可個別許可
勤務先の指定企業等の名称・所在地・業務内容を指定しない活動を行う機関の名称・事業内容などを定める
時間1週について28時間以内(「留学」は長期休業期間中、1日について8時間以内)証印などに記載された許可の内容による
入管庁が挙げる例いわゆるアルバイト的な活動留学生が就業体験を目的とするインターンシップで週28時間を超えて従事する場合、「教授」の在留資格の人が民間企業で語学講師として稼働する場合、個人事業主として活動する場合や、客観的に稼働時間を確認することが困難である活動に従事する場合など

業務委託の扱いにも定めがあります。入管庁は、個人事業主として配達などの依頼を受注し、成果に応じた報酬を得る活動でも、稼働時間を客観的に確認できるものは包括許可で就労できるとしています。稼働時間の確認が難しい場合や、業務委託契約・請負契約で標準的に従事する労働時間が明確でない場合は、個別許可が必要です。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動の許可(入管法第19条)」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)

許可されるための要件

入管庁によると、資格外活動許可は、次の要件のいずれにも適合する場合に、資格外活動を行う相当性が認められて許可されます。

  1. 申請に係る活動に従事することにより、現に有する在留資格に係る活動の遂行が妨げられるものでないこと
  2. 現に有する在留資格に係る活動を行っていること
  3. 申請に係る活動が、入管法別表第一の一の表または二の表の在留資格の下欄に掲げる活動(「特定技能」と「技能実習」を除く)に該当すること(包括許可では、この要件は求められません)
  4. 申請に係る活動が、法令(刑事・民事を問わない)に違反すると認められる活動や、風俗営業、店舗型性風俗特殊営業、特定遊興飲食店営業が営まれている営業所で行う活動、無店舗型性風俗特殊営業などに従事して行う活動に当たらないこと
  5. 収容令書の発付または意見聴取通知書の送達・通知を受けていないこと
  6. 素行が不良ではないこと
  7. 本邦の公私の機関との契約に基づく在留資格に該当する活動を行っている人については、その機関が資格外活動を行うことについて同意していること

就労資格で働く社員が、副業として別の就労資格に当たる活動をする場合は、個別許可の対象になります。入管庁は、大学で稼働する「教授」の在留資格の人が民間企業で語学講師として稼働する場合を例に挙げています。個別許可は、原則として上の要件に適合する必要があります。「技術・人文知識・国際業務」のように本邦の公私の機関との契約に基づく在留資格で働く社員の場合は、要件7により、その機関(本来の勤務先)が資格外活動を行うことについて同意していることが求められます。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月)

資格外活動許可の申請方法と必要書類

申請できる人と申請先

申請は、資格外活動を行おうとするときに、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に対して行います。受付時間は平日の午前9時から12時と午後1時から4時で、手続によって曜日や時間が設定されている場合があります。問い合わせ先は、地方出入国在留管理官署または外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)です。

入管庁の申請手続のページでは、申請書を提出できる人を次のように定めています。

  1. 申請人本人
  2. 申請人本人の法定代理人
  3. 地方出入国在留管理局長から申請等取次者としての承認を受けている人のうち、申請人が経営している機関または雇用されている機関の職員など(申請人から依頼を受けた人)
  4. 地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士または行政書士(申請人から依頼を受けた人)

入管法施行規則第19条第3項は、地方出入国在留管理局長が相当と認める場合には外国人本人が出頭しなくてよいとし、本人に代わって申請書などを提出できる人として、外国人を雇用し、または雇用しようとする機関の職員で地方出入国在留管理局長が適当と認めるものを挙げています。本人以外が申請するときは、申請人に在留カードの写しを携帯させ、来庁する人が申請人の在留カードを持参します。

採用予定の企業の職員が申請を取り次ぐには、こうした承認などを受けていることが前提になります。承認を受けていない場合は、本人のほか、法定代理人や、届出をした弁護士・行政書士などが申請します。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)

必要書類と、企業が伝えておく情報

入管庁が示す必要書類は次のとおりです。このほか、審査の過程で別の資料を求められる場合があります。

  • 申請書 1通
  • 申請に係る活動の内容を明らかにする書類 1通(在留資格や許可の種類によって異なる)
  • 在留カード(提示)
  • 旅券または在留資格証明書(提示)。提示できないときは、その理由を書いた理由書
  • 申請取次者が申請書類を提出する場合は、身分を証する文書等(提示)

「活動の内容を明らかにする書類」は、在留資格と許可の種類によって次のように分かれています。在留カードと旅券などの提示は、どの場合も共通です。

在留資格・許可の種類申請書のほかに提出する書類
「留学」「家族滞在」、継続就職活動・内定後就職までの「特定活動」の包括許可なし(申請書のみ)
「留学」の個別許可(就職活動の一環として職業体験を目的とするインターンシップ)活動予定機関が作成した資格外活動について証明する文書または契約書(活動内容・期間・時間・場所・報酬等の待遇が記載されたもの)、在学する大学からの在学証明書(大学生・大学院生)、卒業に必要な単位数と修得状況が分かる文書(大学生)
そのほかの個別許可活動内容や活動時間、報酬等を説明する文書、事業の運営計画や契約内容を説明する文書など(活動によって異なる)

申請書には、「他に従事しようとする活動の内容」として職務の内容・雇用契約期間・週間稼働時間・報酬を書く欄と、「勤務先」として名称・所在地・電話番号・業種を書く欄があります。採用が決まっている場合、本人はこれらの項目を企業から聞いて記入することになります。入管庁の事業主向けリーフレットも、雇用契約期間、労働時間、業務内容、給料の仕組みや控除の理由などを、あらかじめ丁寧に説明するよう求めています。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「『留学』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「『家族滞在』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「継続就職活動又は内定後就職までの在留を目的とする『特定活動』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動許可申請書(記載例)」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)

手数料・標準処理期間と、許可の受け取り方

入管庁の申請手続のページでは、資格外活動許可申請の手数料は「かかりません」とされ、標準処理期間は「2週間~2か月」です。不服申立方法は「なし」とされています。手数料や手続の内容は変わることがあるため、最新の情報は入管庁の公式サイトでご確認ください。

許可は、パスポートに貼る証印シール、または資格外活動許可書の交付によって受けます。どちらにも「新たに許可された活動内容」が記載されます。中長期在留者の場合は、在留カードの裏面に許可の要旨が記載され、在留カードに内蔵するICチップにも書き込まれます。

窓口で受け取るとパスポートに証印シールが貼られ、オンライン申請で郵送での受け取りを選ぶと、証印シールの代わりに資格外活動許可書が発行されます。入管庁が公開している資格外活動許可書の見本には「許可の期限」の欄があり、見本では在留期間満了日と同じ日付が入っています。

入管法第19条第1項は、別表第一の在留資格の人は、許可を受けて行う場合を除き、在留資格に属しない収入を伴う活動などを行ってはならないとしています。勤務開始日は、許可を受けた後に設定する必要があります。標準処理期間が2週間から2か月とされているため、採用の時期が決まっている場合は、本人に早めの申請を促し、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが重要です。

許可されなかった場合は、許可を受けないまま在留資格に属しない収入を伴う活動を行うことは認められていないため、勤務開始の予定を見直すことになります。その後の対応は、申請先の地方出入国在留管理官署または外国人在留総合インフォメーションセンターに相談できます。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動の許可(入管法第19条)」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「オンライン申請における資格外活動許可の郵送での交付について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動許可書見本」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条、2026年9月時点)

オンライン申請と、入国時の空港での申請

資格外活動許可はオンラインでも申請できますが、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限られます。2024年1月1日以降にオンラインで申請したものは、在留申請オンラインシステムで「受領方法」の「郵送」を選ぶと、許可を郵送で受け取れます。

在留申請オンラインシステムを利用できる人には、所属機関の職員と外国人本人が含まれます。所属機関の職員は、申請等取次者としての承認を受けているか、承認要件を満たしている必要があります。外国人本人の場合、中長期在留者でない人と15歳未満の人は利用できません。このほか、弁護士・行政書士、外国人の円滑な受入れを図ることを目的とする公益法人の職員、登録支援機関の職員、法定代理人、親族(配偶者、子、父または母)も、それぞれの条件のもとで利用できます。

新しく入国する人は、入国時に空港などで申請できる場合があります。「留学」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「技能」の在留資格を決定されて新しく上陸の許可を受けた場合(在留期間「3月」が決定された場合を除く)は、上陸の許可に続けて資格外活動許可を申請し、上陸の許可を受けた出入国港(空港など)で許可を受けられます。ただし、対象は包括的許可に当たる申請に限られます。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「オンライン申請における資格外活動許可の郵送での交付について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留申請のオンライン手続」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動の許可(入管法第19条)」(2026年9月時点)

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週28時間の上限と、長期休業中の扱い

包括許可のうち、「留学」「家族滞在」などの人に与えられる許可の範囲は、入管法施行規則第19条第5項第1号に定められています(地方公共団体等に雇用される「教育」「技術・人文知識・国際業務」「技能」の人の包括許可は、同項第2号)。

第1号の内容は、1週について28時間以内(「留学」の在留資格の人は、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、1日について8時間以内)の収入を伴う事業を運営する活動または報酬を受ける活動です。そこから風俗営業等の営業所で行うものなどが除かれ、「留学」の人は教育機関に在籍している間に行うものに限られます。

この許可を受けている人の在留カードには、裏面の「資格外活動許可欄」に「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。)」と記載されます。2026年6月14日から運用が始まった、在留カードとマイナンバーカードが一体化したカード(特定在留カード)では、「資格外活動許可欄」は表面にあり、「許可(週28時間以内・風俗営業不可)」と記載されます。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)

週28時間は、どの曜日から起算しても、すべての勤務先の合計で数える

入管庁の事業主向けリーフレットは、複数のアルバイト先がある場合には、その合計が週28時間以内でなければならないとしています。自社のシフトが週28時間以内でも、他の勤務先と合わせて超えていれば上限を超えることになります。

入管庁の「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」は、資格外活動許可について、原則として1週について28時間を超えて働くことはできず、どの曜日から1週を起算した場合でも常に1週について28時間以内である必要があるとしています。

自社の週の区切り(例えば月曜日から日曜日)で28時間以内に収まっていても、別の曜日から数えた1週で28時間を超えていれば、この条件を満たしません。シフトを組むときは、他の勤務先の分と合わせて、どの連続する7日間をとっても28時間以内になっているかを確かめておくことが考えられます。判断に迷う場合は、地方出入国在留管理官署または外国人在留総合インフォメーションセンターでの確認を推奨いたします。

例えば、次のような場面を想定します(架空の例です)。飲食チェーンの店舗が、週20時間の勤務で留学生をアルバイトとして採用し、その人が別のコンビニエンスストアでも週12時間働いているとします。

この場合、2つの勤務先の合計は週32時間となり、リーフレットが示す「合計が週28時間以内」を満たしません。入管庁は不法就労となる例として、留学生が許可された時間数(原則週28時間以内)を超えて働くことを挙げています。自社のシフトだけでは合計が分からないため、採用時と勤務中に、他の勤務先での勤務時間を本人に確認しておくことが考えられます。

出典:出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)

長期休業期間は1日8時間以内(「留学」の人のみ)

「留学」の在留資格の人は、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、1日について8時間以内の資格外活動ができます。入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」も、夏休み期間中に留学生をアルバイトとして雇う場合について、夏休み等の教育機関の長期休業期間は1日について8時間以内の資格外活動が可能としています。

この扱いは、入管法施行規則の文言上、「留学」の在留資格で在留する人についての定めです。「家族滞在」など、ほかの在留資格の包括許可には適用されず、1週について28時間以内の上限がかかります。

長期休業期間は「学則で定める」期間とされているため、雇う企業は、本人が在籍する学校の学則や学年暦で正確な期間をあらかじめ確認した上でシフトを作成する必要があります。

アルバイトの労働時間には、労働関係法令の定めもかかります。入管庁のリーフレットは、雇用条件等について労働関係法令に違反しないよう注意を求めています。

労働基準法第32条は、使用者は労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間、1日について8時間を超えて労働させてはならないと定めています。第36条の協定をして行政官庁に届け出た場合は、その協定で定めるところにより労働時間を延長できます。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「労働基準法」(第32条・第36条、2026年9月時点)

風俗営業等の営業所では、仕事の内容にかかわらず働けない

入管法施行規則は、包括許可の範囲から、風俗営業、店舗型性風俗特殊営業、特定遊興飲食店営業が「営まれている営業所において行うもの」と、無店舗型性風俗特殊営業などに「従事するもの」を除いています。風俗営業等の営業所で行う活動は、仕事の内容ではなく働く場所で範囲から外れる定め方になっています。

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第2条第1項は、「風俗営業」として次の5つを定めています。

  1. キャバレー、待合、料理店、カフェーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業
  2. 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、営業所内の照度を10ルクス以下として営むもの
  3. 喫茶店、バーその他設備を設けて客に飲食をさせる営業で、他から見通すことが困難で、広さが5平方メートル以下である客席を設けて営むもの
  4. まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業
  5. スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で、本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る)を備える店舗などで、その遊技設備により客に遊技をさせる営業(旅館業などの施設で政令で定めるものを除く)(2026年10月1日から、在留資格「家族滞在」の方は、一定の要件を満たして個別の資格外活動許可を受けた場合、遊技場営業店舗(ぱちんこ店等)での資格外活動が認められます。)

飲食店や遊技施設を営む企業は、採用前に、自社の店舗がこれらの営業に当たらないかを確かめておくことが考えられます。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法施行規則」(第19条、2026年9月時点)/e-Gov法令検索「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(第2条、2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/出典:出入国在留管理庁「遊技場営業店舗における資格外活動許可について)

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企業が雇い入れのときと雇用している間に確認すること

在留カードと、許可書・証印シールで許可を確かめる

入管庁の事業主向けリーフレットは、在留カードを次の2点で確認するよう求めています。1つ目は表面の「就労制限の有無」欄で、「就労不可」の記載がある場合は原則として雇用できませんが、2つ目の「資格外活動許可欄」も確認します。特定在留カードでは、右下の追記欄に「就労不可」の記載がなされる場合があります。2つ目は在留カードの裏面の「資格外活動許可欄」で、次のいずれかの記載があれば就労できます。ただし、就労時間や就労場所に制限があります。

  • 「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く。)」(複数のアルバイト先がある場合は、その合計が週28時間以内)
  • 「許可(「教育」、「技術・人文知識・国際業務」、「技能」に該当する活動・週28時間以内)」(地方公共団体等との雇用契約に基づく活動である必要がある)
  • 「許可(資格外活動許可書に記載された範囲内の活動)」(資格外活動許可書を確認する)

通常の在留カードの裏面の記載欄は、2026年6月14日の前後で変わっていません。一方、特定在留カードでは「資格外活動許可欄」は表面にあり、記載文言が異なります。リーフレットは、特定在留カードの記載として「許可(週28時間以内・風俗営業不可)」「許可(週28時間以内・教育等の活動)」「許可(資格外活動許可書参照)」の3つを示しています。

入管庁は雇用者に向けて、資格外活動許可書または証印シールの記載を確認するとともに、在留カードの裏面の「資格外活動許可欄」に許可の記載があるかを確認するよう案内しています。在留カード等読取アプリケーションを使うと、在留カードのICチップに書き込まれた資格外活動許可も確認できます。リーフレットは、在留カード等読取アプリケーションと失効情報照会を併せて利用することで、在留カード等の偽変造の有無や、有効であることを簡単に確認できるとしています。入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」は、「永住者」以外の在留資格については、在留期限が経過していないかどうかも一緒に確認するよう求めています。

在留カードは、2026年6月14日から新様式となり、券面の記載事項が変わりました。入管庁によると、新様式の在留カードを在留カード等読取アプリケーションで読み取ると、資格外活動許可を受けているときはその旨が表示されます。2026年8月19日にリリースされたバージョンからは、券面に記載されない在留期間、許可の種類、許可年月日も表示されます。

出典:出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「オンライン申請における資格外活動許可の郵送での交付について」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留カードとは?」(2026年9月時点)

外国人雇用状況の届出では、許可を受けていることも届け出る

外国人を雇い入れた企業は、ハローワークに「外国人雇用状況の届出」を行います。労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則(以下「労働施策総合推進法施行規則」)第10条は、雇入れの届出事項として、資格外活動の許可を受けている人については「当該許可を受けていること」を挙げています。同規則第11条は、事業主がこの事項を、中長期在留者については在留カードで確認しなければならないとしています。

厚生労働省によると、雇用保険の被保険者となる外国人は、雇用保険被保険者資格取得届または資格喪失届を提出することで届出を行ったことになり、期限は雇入れの場合は翌月10日まで、離職の場合は翌日から起算して10日以内です。被保険者とならない外国人は外国人雇用状況届出書(様式第3号)を提出し、期限は雇入れ・離職ともに翌月末日までです。届出を怠ったり、虚偽の届出を行ったりした場合は、30万円以下の罰金の対象となります。厚生労働省は、届出を行う際には外国人労働者の在留カードまたは旅券等の提示を求めて届け出る事項を確認するよう案内しており、届出の際に在留カード等の写しを添付する必要はありません。

出典:e-Gov法令検索「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律施行規則」(第10条・第11条、2026年9月時点)/厚生労働省「『外国人雇用状況の届出』について」(2026年9月時点)

在留期間の更新と卒業の時期も、シフト管理とあわせて確かめる

資格外活動許可書の見本では、「許可の期限」が在留期間満了日と同じ日付になっています。資格外活動許可は、在留期間更新許可申請と同時に申請することができます。オンライン申請は、在留期間更新許可申請、在留資格変更許可申請または在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限って利用できます。在留期間の更新を受けた人については、更新後の在留カードや許可書で、改めて許可の記載を確認しておくことが考えられます。入管庁は、在留期限の切れた人が働くことを不法就労の例として挙げています。

「留学」の人の包括許可は、在籍する教育機関を卒業した後には使えなくなります。入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」は、留学生に対する包括的な資格外活動許可は教育機関に在籍している間に限り有効で、卒業後いずれの教育機関にも在籍していない場合には、アルバイトをすることは認められないとしています。卒業後に就職活動を続けるための「特定活動」で在留する人について、同Q&Aは、卒業した大学などが発行した推薦状に資格外活動許可についての記載があり、在留状況等に問題が認められなければ資格外活動を許可できるとしています。記載がない場合は個別に判断されます。入管庁は、教育機関による推薦状から資格外活動許可が消去されている場合は、個別許可が必要としています。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動許可書見本」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動許可申請」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「継続就職活動又は内定後就職までの在留を目的とする『特定活動』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)

許可の範囲を超えて働いた場合の扱い

働く本人:許可の取消し、刑事罰、在留審査への影響

入管法第19条第3項は、許可を受けている人が許可の条件に違反した場合などに、資格外活動許可を取り消すことができるとしています。許可を受けずに、または許可の範囲を超えて、在留資格に属しない収入を伴う活動などを行った場合は、入管法第73条により1年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されます。そうした活動を「専ら行つていると明らかに認められる者」は、入管法第70条第1項第4号により3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(併科あり)の対象となり、退去強制の対象にもなります(入管法第24条第4号イ)。入管法第73条の罪により拘禁刑に処せられた人も、退去強制の対象です(同号ヘ)。

在留審査にも影響します。入管庁は新しく入学した留学生に向けて、資格外活動許可に違反している場合は在留期間の更新が認められない可能性があると案内しています。また、「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更について、入管庁は「資格外活動許可の条件に違反して、恒常的に1週について28時間を超えてアルバイトに従事しているような場合には、素行が善良であるとはみなされません」としています。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条・第24条・第70条・第73条、2026年9月時点)/出入国在留管理庁「新しく入学した留学生の皆様へのお知らせ」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月)

企業:不法就労助長罪と、2027年4月1日からの法定刑の引き上げ

事業活動に関し外国人に不法就労活動をさせた人は、入管法第73条の2により、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されます。これを不法就労助長罪といいます。

同条第2項は、その外国人の活動が在留資格に応じた活動に属しないことや、資格外活動の許可を受けていないことを知らなかったことを理由として、処罰を免れることはできないとしています。ただし、過失のないときは除かれます。入管庁のリーフレットは、不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードを確認していない等の過失がある場合には処罰を免れないと説明しています。

この法定刑は、令和6年法律第60号による改正で、2027年(令和9年)4月1日から「5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金」に引き上げられます(併科も可能)。入管庁のリーフレットも、不法就労助長罪の厳罰化として、令和9年4月1日以降は「5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金」に引き上げられると案内しています。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第73条の2、2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(令和9年4月1日施行版、第73条の2)/出入国在留管理庁「外国人の適正な雇用にご協力ください」(2026年9月時点)

週28時間を超えて働く人手が必要なとき

留学生の内定者を、卒業までアルバイトとして雇う場合

来春入社予定の留学生の内定者を、卒業までアルバイトとして雇う場面を想定します(架空の例です)。在学中は、包括許可の範囲である週28時間以内(学則で定める長期休業期間中は1日8時間以内)で働いてもらうことになります。

前の章で見たとおり、入管庁は「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更にあたり、恒常的に1週について28時間を超えてアルバイトに従事している場合は素行が善良であるとはみなさないとしています。内定者のアルバイトの時間管理は、入社時の在留資格変更の審査にも関わります。

大学などを卒業した後、入社日まで期間がある場合について、入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」は、内定企業から採用内定の事実が確認できる資料等の提出があるなどの条件を満たせば、採用までの間(内定後1年以内であって卒業後1年6月を超えない期間に限る)「特定活動」への在留資格変更を認めるとしています。

入管庁は、この内定後就職までの「特定活動」の人も、1週について28時間以内で稼働する場合の資格外活動の包括許可の対象として挙げています。内定先で職業体験を目的とするインターンシップに従事する場合は個別許可が必要で、活動予定機関が作成した、具体的な活動内容、活動期間、活動時間、活動場所、報酬等の待遇を証する文書が求められます。

出典:出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「継続就職活動又は内定後就職までの在留を目的とする『特定活動』の在留資格に係る資格外活動許可について」(2026年9月時点)

フルタイムで働く人材は、就労が認められる在留資格で採用する

資格外活動許可は、現に有する在留資格に係る活動の遂行を阻害しない範囲内で与えられるもので、包括許可の上限は1週について28時間です。フルタイムで働く人手が必要な場合は、就労が認められる在留資格の人を採用することになります。

入管庁の「出入国審査・在留審査Q&A」は、就労に係る在留資格を有している外国人は、従事しようとする業務内容が在留資格に該当していれば雇用可能としています。判断が難しい場合は、就労資格証明書交付申請を行って確認することができます。

採用するときの手続について、入管庁の「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」は次のように説明しています。国外から外国人を呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」が必要で、外国人本人が行うか、外国人を受け入れようとする機関の職員が代理で行うことができます。

すでに国内に在留している外国人で就労資格を持っていない人(例えば留学生など)を採用する場合は「在留資格変更許可申請」が必要で、外国人本人が行うか、申請取次の承認を受け、外国人本人から依頼を受けた所属機関の職員が取り次ぐことができます。

すでに就労資格を持っている人を採用し、採用後もその在留資格に該当する活動を続ける場合は、在留資格変更許可申請は不要ですが、外国人本人による「契約機関に関する届出」または「活動機関に関する届出」が必要です。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「資格外活動許可について」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条、2026年9月時点)/出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(2026年9月時点)

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