外国人の在職証明書とは?入管手続きで必要な場面・記載事項・書き方を解説 - GTN MAGAZINE
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外国人の在職証明書とは?入管手続きで必要な場面・記載事項・書き方を解説

外国人社員から「在留手続きに使うので在職証明書を出してほしい」と頼まれたときや、海外で経験を積んだ人を採用するときに、在職証明書が必要になることがあります。出入国在留管理庁は、就労資格の申請についてのQ&Aで、在職証明書に決まった様式はないとしたうえで、記載してほしい事項を示しています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

本記事では、在職証明書の提出が求められる入管手続き、記載事項と書き方、発行するときの社内の段取り、経験者を採用するときに前の勤務先の在職証明書で確認する点を、出入国在留管理庁と厚生労働省の資料をもとに整理します。

目次

外国人の在職証明書とは|入管手続きで提出を求められる書類

在職証明書は、勤務先が、その人が自社に在籍していることなどを証明する書類です。就労資格の在留申請について出入国在留管理庁がまとめたQ&Aでは、在職証明書について決まった様式はない とされています。そのうえで、申請人の氏名・国籍・生年月日・性別、所属部署、入社年月日、職務上の地位・給与額、職務の内容を記載したものを用意するよう案内されています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

入管手続きでの在職証明書は、提出書類一覧の中で次のような位置づけで挙げられています。本記事では、この2つの場面に分けて説明します。

  • 自社の社員の職業を示す:家族滞在の申請で扶養者の職業を示す、永住許可申請で職業を示す
  • 採用する人の職歴を示す:技術・人文知識・国際業務や技能の申請で、関連する業務に従事した期間を示す

出典:出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)

就労資格証明書・退職証明書との違い

名称が似た書類に、就労資格証明書と退職証明書があります。発行する主体と、証明する内容が異なります。

書類発行する主体証明する内容
在職証明書勤務先在籍していることなど(就労資格の申請では、所属部署や職務の内容なども記載する)
就労資格証明書出入国在留管理庁長官その外国人が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動
退職証明書退職した会社(使用者)退職する労働者が請求した、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由

就労資格証明書は、外国人本人の申請に基づいて交付されます。出入国在留管理庁は、就労資格証明書は就労活動を行うための許可書ではなく、これがなければ就労活動を行うことができないというものでもないと説明しています。

出入国管理及び難民認定法(入管法)第19条の2第2項では、外国人を雇用する際などに、その人が行うことができる就労活動が明らかな場合には、就労資格証明書を提示しないことを理由として不利益な取扱いをしてはならない と定められています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格証明書(入管法第19条の2)」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)

退職証明書は、労働基準法第22条に定められた書類で、労働者が退職の場合に請求したときは、使用者は遅滞なく交付しなければなりません。証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならないとされています。

出典:e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年9月時点)

在職証明書の提出が求められる入管手続き

出入国在留管理庁が在留資格ごとに示している提出書類のうち、本記事では次の手続きを取り上げます。

手続き誰の在職証明書か何を示す書類として挙げられているか
家族滞在(在留資格認定証明書交付・変更・更新・取得)扶養者扶養者の職業(在職証明書又は営業許可書の写し等)
永住許可申請(就労関係の在留資格・家族滞在の方)申請人又は申請人を扶養する方職業(会社等に勤務している場合は在職証明書)
技術・人文知識・国際業務(認定・変更・取得。カテゴリー3・4)申請人関連する業務に従事した期間(学歴又は職歴等を証明する文書のいずれか)
技能・調理師(認定・変更・取得。カテゴリー3・4)申請人申請に係る技能を要する業務に従事した期間

出典:出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)

技術・人文知識・国際業務と技能(調理師)の在留期間更新許可申請 の提出書類一覧には、在職証明書は挙げられていません。カテゴリー3・4では、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書などが挙げられています。ただし出入国在留管理庁は、審査の過程で、ページに記載のない資料を求める場合もあるとしています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)

自社の社員のために発行する場面(家族滞在・永住許可申請)

社員が家族を呼び寄せる場合、家族滞在の申請では「扶養者の職業及び収入を証する文書」の提出が求められます。扶養者が報酬を受ける活動を行っている場合は、在職証明書又は営業許可書の写し等(扶養者の職業がわかる証明書)と、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書が挙げられています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)

就労関係の在留資格の方が永住許可を申請する場合は、「申請人又は申請人を扶養する方の職業を証明する資料」として、会社等に勤務している場合は在職証明書1通 の提出が求められます。

出典:出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)

厚生労働省の外国人雇用管理指針(外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針)は、外国人労働者が在留資格を変更しようとするとき又は在留期間の更新を受けようとするときに、事業主が勤務時間の配慮その他必要な援助を行うよう努めることを求めています。

出典:厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年10月1日改正)

採用する人の前の勤務先に発行してもらう場面(技術・人文知識・国際業務・技能)

技術・人文知識・国際業務の申請では、カテゴリー3・4の企業の場合、学歴又は職歴等を証明する文書のいずれかを提出します。その一つが「在職証明書等で、関連する業務に従事した期間を証明する文書」です。

技能(調理師)の申請では、カテゴリー3・4の企業の場合、「所属していた機関からの在職証明書(所属機関の名称、所在地及び電話番号が記載されているものに限る。)等」で、申請に係る技能を要する業務に従事した期間を証明します。在職証明書を発行するのは、申請人がその業務に従事した勤務先です。

なお、技術・人文知識・国際業務のこの書類には、関連する科目を専攻した期間が書かれた学校からの証明書も含まれます。確認する点は、後半の「経験者を採用するときの前職の在職証明書の確認点」で説明します。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)

企業のカテゴリーによって提出の要否が変わる

技術・人文知識・国際業務と技能では、受け入れる企業(所属機関)の規模に応じて4つのカテゴリーに分かれ、提出書類が異なります。出入国在留管理庁は、所属機関の規模が大きい場合、提出資料は簡略化されると説明しています。

カテゴリー主な区分
カテゴリー1日本の証券取引所に上場している企業、日本又は外国の国・地方公共団体など
カテゴリー2前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人など
カテゴリー3前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)
カテゴリー4カテゴリー1〜3のいずれにも該当しない団体・個人

カテゴリー1・2については、その他の資料は原則不要とされています。そのため、前の勤務先の在職証明書の提出が挙げられているのは、カテゴリー3・4の企業が申請する場合 です。ただし、提出書類が簡略化されても、上陸許可基準(学歴又は実務経験など)は企業のカテゴリーで分けられていません。カテゴリー1・2の企業でも、候補者が基準を満たしているかは確かめておく必要があります。なお、令和8年4月15日以降の申請から、カテゴリー3・4の企業は「所属機関の代表者に関する申告書」などを追加で提出する必要があります。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』該当する活動・上陸許可基準」(2026年9月時点)

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入管に出す在職証明書の記載事項と書き方

出入国在留管理庁のQ&Aが示す記載事項

就労資格の在留申請について出入国在留管理庁がまとめたQ&Aでは、自社に所属する申請人から在職証明書の発行を依頼された場合について、次の事項を記載したものを用意するよう案内しています。

あわせて、証明者の所属企業名、所在地、職名・氏名を末尾に記載する よう求めています。表の右の列は、記載の誤りを防ぐために社内で確かめておきたい点を、本記事で整理したものです。

記載事項(Q&A)社内で確かめておきたい点(本記事の整理)
申請人の氏名、国籍、生年月日、性別旅券(パスポート)や在留カードの表記と照らし合わせる
所属部署発行する時点の所属を書く
入社年月日社内の記録と照らし合わせる
職務上の地位、給与額雇用契約書や賃金台帳と照らし合わせる
職務の内容実際に担当している業務を具体的に書く

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

一方、家族滞在と永住許可申請のページには、在職証明書に書く項目は示されていません。家族滞在では「扶養者の職業がわかる証明書」、永住許可申請では会社等に勤務している場合の「在職証明書 1通」とされているだけです。どちらのページも、申請書の書き方や必要書類についての質問は、外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)に問い合わせるよう案内しています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)

なお、出入国在留管理庁は、在留資格認定証明書上の氏名と旅券(パスポート)上の氏名の表記が異なる場合には、入国までの各手続において確認を行う等により、手続に時間を要する場合があると案内しています。在職証明書の氏名も、旅券の表記とそろえておくと照合しやすくなります。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

出入国在留管理庁の「参考様式1」は、トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)の様式

出入国在留管理庁のサイトには、日本語と英語を併記した「在職証明書 Certificate of Employment」の参考様式(参考様式1)があります。この様式は、トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)の疎明資料一覧のページで、カテゴリーB(所属機関)の在職証明書として案内されているものです。

トラスティド・トラベラー・プログラムは、商用、観光、親族訪問等の目的で日本に短期間滞在するために入国するビジネスパーソンや観光客等のうち、一定の要件を満たす人が、自動化ゲートを利用できるようにするものです。本記事で取り上げた技術・人文知識・国際業務、技能(調理師)、家族滞在、永住許可申請3のページには、この様式への案内はありません。在留資格の申請に使う在職証明書は、各ページの提出書類とQ&Aの記載事項をもとに作成します。

出典:出入国在留管理庁「トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)カテゴリー、疎明資料一覧」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「トラスティド・トラベラー・プログラムの概要」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在職証明書 Certificate of Employment(参考様式1)」(2026年9月時点)

職務の内容は、在留資格で認められる活動と照らして書く

在職証明書の職務の内容は、その社員が在留資格で認められた活動を行っているかにかかわる記載です。

たとえば技術・人文知識・国際業務の該当例として、出入国在留管理庁は機械工学等の技術者、通訳、デザイナー、私企業の語学教師、マーケティング業務従事者等を挙げています。一方、Q&Aでは、一般的なサービス業務や製造業務等が主たる活動となるものは認められない とされています。

採用当初のOJTについては、一般的には業務習熟のために必要な研修として認められるとされています。ただし、OJTの期間が在留期間の大半を占めるような場合は、在留資格に該当する活動を行っていないこととなるため、認められません。また、審査のために業務内容をより具体的に確認する必要があると判断した場合は、職務内容の詳細な説明文等の追加提出を求める場合があるとされています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

入管法第59条の2では、出入国在留管理庁長官などが、許可に関する処分のために必要がある場合に事実の調査をさせることができ、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができると定めています。

また第22条の4第1項第3号では、不実の記載のある文書の提出により上陸許可の証印等を受けたことが判明したときは、在留資格を取り消すことができるとされています。在職証明書は、実際の勤務状況と食い違いのない内容 で作成することが大切です。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)

外国語の証明書には日本語訳を付け、国内の証明書は発行から3か月以内のものを出す

出入国在留管理庁は、提出書類が外国語で作成されている場合には、訳文(日本語)を添付するよう案内しています。海外の勤務先が外国語で発行した在職証明書を使う場合は、日本語訳の用意が必要です。

また、日本で発行される証明書は全て、発行日から3か月以内 のものを提出するよう案内しています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

外国人社員から在職証明書を頼まれたときの社内の流れと時期

発行するときの手順

自社の外国人社員から在職証明書を頼まれたときは、次の順で進めると、記載漏れや作り直しを防ぎやすくなります。

  1. どの在留手続きに使うのかを本人に確認する(家族滞在、永住許可申請など)
  2. 就労資格の申請に使う場合は、出入国在留管理庁のQ&Aが挙げる事項(氏名・国籍・生年月日・性別、所属部署、入社年月日、職務上の地位・給与額、職務の内容)を記載し、末尾に証明者の所属企業名、所在地、職名・氏名を記載する
  3. 家族滞在や永住許可申請に使う場合は、書く項目が示されていないため、不明な点を外国人在留総合インフォメーションセンターに確認する
  4. 社内の記録と照らし合わせて、記載内容を確かめる
  5. 申請予定日を本人に確認し、発行日から3か月以内に申請できる時期に交付する

記載事項、問い合わせ先、3か月の案内は、前の章で紹介した出入国在留管理庁の資料によるものです。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)

申請の時期と審査期間

在留期間更新許可申請は、在留期間の満了する日以前に行います。6か月以上の在留期間を持つ人は、在留期間の満了する3か月前から 申請できます。

出入国在留管理庁が示す標準処理期間は、次のとおりです。

手続き標準処理期間
在留資格認定証明書交付申請1か月〜3か月
在留資格変更許可申請1か月〜2か月
在留期間更新許可申請2週間〜1か月
永住許可申請4か月〜6か月

出典:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「永住許可申請」(2026年9月時点)

在留期間の更新を申請した場合、在留期間の満了の日までに処分がされないときは、その処分がされる時又は従前の在留期間の満了の日から2か月を経過する日が終了する時のいずれか早い時までの間、引き続き在留できるとされています(30日以下の在留期間の人を除く)。満了日までに申請を済ませられるよう、社員と申請予定日を共有しておくと、在職証明書の発行時期も決めやすくなります。

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)

会社の職員が申請を取り次ぐ場合

在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請は、原則として外国人本人の申請です。外国人を雇用する機関の職員が地方出入国在留管理局長から申請取次の承認を受け、かつ本人から依頼を受けている場合に限り、申請を取り次ぐことができます。在留申請オンラインシステムの利用申出の承認を受けている所属機関の職員は、本人に代わってオンラインで申請を行うこともできます。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

経験者を採用するときの前職の在職証明書の確認点

技術・人文知識・国際業務の実務経験の要件

技術・人文知識・国際業務の上陸許可基準では、従事する業務の区分ごとに、学歴又は実務経験の要件が定められています。

業務の区分学歴で満たす場合実務経験で満たす場合
自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識を必要とする業務関連する科目を専攻して大学を卒業し、又はこれと同等以上の教育を受けたこと、など10年以上の実務経験(大学、高等専門学校、高等学校、中等教育学校の後期課程又は専修学校の専門課程若しくは専攻科で関連する科目を専攻した期間を含む)
外国の文化に基盤を有する思考又は感受性を必要とする業務(翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝、海外取引業務など)大学を卒業した者が翻訳、通訳又は語学の指導に係る業務に従事する場合は、実務経験の要件の対象外従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験

情報処理に関する技術又は知識を要する業務に従事する場合は、法務大臣が告示をもって定める情報処理技術に関する試験に合格し、又は資格を有しているときは、学歴又は実務経験の要件の対象外とされています。いずれの業務でも、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることが求められます。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』該当する活動・上陸許可基準」(2026年9月時点)

学歴については、出入国在留管理庁のQ&Aで、日本の専門学校にあたる外国の教育機関を卒業した方は、技術・人文知識・国際業務の基準に適合しないとされています。また、単に技能実習又は特定技能で実務経験を積んだことをもって、上陸基準省令上の「実務経験」を満たすものとしては取り扱わない とされています。社内の技能実習生や特定技能の社員を技術・人文知識・国際業務に切り替えることを考える場合は、この点を確認してください。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

技能(外国料理の調理師)の実務経験の要件

技能の上陸許可基準では、料理の調理又は食品の製造に係る技能で外国において考案され我が国において特殊なものを要する業務に従事する場合、当該技能について10年以上の実務経験(外国の教育機関において当該料理の調理又は食品の製造に係る科目を専攻した期間を含む)が求められます。タイ料理人については、経済上の連携に関する日本国とタイ王国との間の協定の規定の適用を受ける者も対象とされており、提出書類ではタイ料理人として5年以上の実務経験を証明する文書などが挙げられています。

調理師の申請では、所属していた機関からの在職証明書は、所属機関の名称、所在地及び電話番号が記載されているものに限る とされています。公的機関が発行する証明書がある場合は、その写し(中華料理人の場合は戸口簿及び職業資格証明書)も提出書類に挙げられています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技能』(基準1号~3号)」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)

前職の在職証明書で確かめておきたいこと

候補者から前の勤務先の在職証明書を受け取ったら、申請前に次の点を確かめておくと、追加資料の求めや審査の遅れを防ぐことにつながります。

確かめる点根拠となる出入国在留管理庁の資料
従事した期間(入社日と退社日)から、要件の年数を満たしているか上陸許可基準(10年以上、3年以上など)
職務の内容が、日本で従事させる業務と関連しているか「関連する業務に従事した期間を証明する文書」「申請に係る技能を要する業務に従事した期間を証明する文書」
発行した機関の名称、所在地、電話番号が書かれているか技能(調理師)の提出書類の条件
外国語で書かれている場合、日本語訳を付けたか申請に当たっての留意事項

入管法第59条の2では、審査に必要な事項について公私の団体に照会できると定められています。在職証明書に記載された前の勤務先の連絡先が現在も使われているかを、候補者に確かめておくことも考えられます。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)

場面の例:海外で開発経験を積んだエンジニアを採用する場合

ここでは、架空の例で考えます。カテゴリー3にあたるソフトウェア開発会社が、大学には進学せず、海外の企業1社でソフトウェア開発に11年従事してきた人を、システム開発の担当として海外から採用する場合です。

この人は大学卒業などの学歴で要件を満たさないため、上陸許可基準の「10年以上の実務経験」で要件を満たすかを確認することになります。カテゴリー3の企業は、前の勤務先の在職証明書等で、関連する業務に従事した期間を証明する文書を提出します。あわせて、職務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書も提出します。在職証明書に入社日と退社日、ソフトウェア開発という職務の内容が書かれているか、現地の言語で書かれていれば日本語訳を付けたかを確認します。

あわせて、候補者が法務大臣の告示で定める情報処理技術に関する試験に合格しているか、資格を有しているかも確認します。該当する場合は、合格証書又は資格証書を提出することができます。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』該当する活動・上陸許可基準」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

許可が出るまでの雇用契約と入社時期

厚生労働省の外国人雇用管理指針は、事業主が外国人労働者を採用するに当たっては、あらかじめ、採用後に従事すべき業務について在留資格上従事することが認められる者であることを確認し、認められない者については採用してはならない としています。

出典:厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年10月1日改正)

現在就労資格を持っていない外国人を採用する場合について、出入国在留管理庁のQ&Aは、一般的には、就労資格の取得を条件として雇用契約が効力を有することとする停止条件付き雇用契約 を締結することが考えられるとしています。雇用開始日を「地方出入国在留管理局から就労に係る許可を受けた日から有効とする」というような条件を付けたものでも差し支えないとされています。

申請の時点で雇用契約書は必ずしも作成されている必要はありませんが、業務内容、給与、雇用予定期間等の労働条件が明示された書類の提出が必要です。また、日本にいる人が就労資格への変更許可を受ける前に入社式がある場合について、入社式や報酬の発生しない研修に参加することは差し支えないが、実際に出勤し報酬を受ける活動に従事できるのは在留資格変更許可を受けた後になるとされています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

出入国在留管理庁は、提出書類が揃っていない申請の場合、大幅に審査が遅れる、または不利益処分となり得る可能性があると案内しています。入社日を決める際は、前職の在職証明書の取り寄せや日本語訳にかかる時間と、在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間(1か月〜3か月)を踏まえておくと、配属の計画を立てやすくなります。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年9月時点)

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転職してきた外国人を採用するときの書類と届出

すでに日本で技術・人文知識・国際業務などの就労資格を持って働いている人を採用する場合は、前の勤務先での職歴だけでなく、自社で担当する業務がその人の在留資格で行える活動かどうかも確認します。

出入国在留管理庁のQ&Aでは、外国人本人が住居地を管轄する地方出入国在留管理官署に就労資格証明書 の交付申請を行うことで、採用後に従事させる業務がその人の在留資格で行うことのできる活動に該当するかを確認できるとされています。ただし前述のとおり、その人が行うことができる就労活動が明らかな場合に、就労資格証明書を提示しないことを理由として不利益な取扱いをすることは、入管法で禁じられています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)

転職の前後には、本人と会社のそれぞれに届出があります。

届出届け出る人期限
所属機関等に関する届出(契約の相手方である機関との契約の終了、新たな契約の締結)外国人本人(技術・人文知識・国際業務、技能など)事由が生じた日から14日以内
外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者となる外国人)雇い入れた事業主雇い入れた日の属する月の翌月10日まで(雇用保険被保険者資格取得届と併せて)
外国人雇用状況の届出(雇用保険の被保険者とならない外国人)雇い入れた事業主雇い入れた日の属する月の翌月の末日まで

出典:e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(2026年9月時点)/厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年10月1日改正)

カテゴリー3・4の企業に転職した後の、初回の在留期間更新許可申請では、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書に加えて、労働条件を明示する文書、登記事項証明書、事業内容を明らかにする資料、直近の年度の決算文書の写しなどの提出が求められます。転職後の最初の更新 は、提出書類が増える点に注意が必要です。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

よくある質問

入管に出す在職証明書に決まった様式はありますか?

就労資格の在留申請に使う在職証明書については、出入国在留管理庁のQ&Aで決まった様式はない とされています。申請人の氏名・国籍・生年月日・性別、所属部署、入社年月日、職務上の地位・給与額、職務の内容を記載し、末尾に証明者の所属企業名、所在地、職名・氏名を記載するよう案内されています。

一方、家族滞在と永住許可申請のページには、在職証明書に書く項目は示されていないため、不明な点は外国人在留総合インフォメーションセンターに確認できます。出入国在留管理庁のサイトにある日英併記の在職証明書の参考様式1は、トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)の疎明資料として案内されているものです。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)/出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「トラスティド・トラベラー・プログラム(TTP)カテゴリー、疎明資料一覧」(2026年9月時点)

海外の勤務先が外国語で発行した在職証明書は、そのまま提出できますか?

在留資格の申請で外国語の在職証明書を提出する場合は、日本語訳を添付します。出入国在留管理庁は、提出書類が外国語で作成されている場合には、訳文(日本語)を添付するよう案内しています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

技能実習や特定技能で働いた期間は、技術・人文知識・国際業務の実務経験になりますか?

技能実習又は特定技能で実務経験を積んだことだけでは、技術・人文知識・国際業務の上陸許可基準の実務経験を満たすものとしては取り扱われません。出入国在留管理庁のQ&Aでは、単に技能実習又は特定技能で実務経験を積んだことをもって、上陸基準省令上の「実務経験」を満たすものとしては取り扱わないとされています。特定技能1号から技術・人文知識・国際業務に変更してキャリアアップを図ることは想定していないとも説明されています。

出典:出入国在留管理庁「就労資格の在留諸申請に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和8年7月)

自社の社員の在職証明書は、いつ発行すればよいですか?

日本の会社が発行する在職証明書は、申請の日に発行日から3か月以内となる時期に発行します。出入国在留管理庁は、日本で発行される証明書は全て、発行日から3か月以内のものを提出するよう案内しています。社員に申請予定日を確認してから発行すると、作り直しを防ぎやすくなります。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)

カテゴリー1・2の企業でも、在職証明書の提出は必要ですか?

技術・人文知識・国際業務と技能の申請では、カテゴリー1・2の企業は、在職証明書を含むその他の資料は原則不要とされています。一方、家族滞在と永住許可申請の提出書類一覧には、勤務先のカテゴリーによる区分はなく、在職証明書が挙げられています。

ただし、上陸許可基準(学歴又は実務経験など)は企業のカテゴリーで分けられていないため、カテゴリー1・2の企業でも、候補者が基準を満たしているかは確かめておく必要があります。また、技術・人文知識・国際業務、技能(調理師)、家族滞在、永住許可申請3の各ページでは、審査の過程で、ページに記載のない資料を求める場合もあると案内されています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「永住許可申請3」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』該当する活動・上陸許可基準」(2026年9月時点)

まとめ

外国人の在職証明書は、自社の社員の家族滞在や永住許可申請で職業を示す場面と、経験者を採用するときに前の勤務先での職歴を示す場面で使われます。就労資格の在留申請に関する出入国在留管理庁のQ&Aでは決まった様式はないとされ、氏名・国籍・生年月日・性別、所属部署、入社年月日、職務上の地位・給与額、職務の内容の記載が案内されています。家族滞在と永住許可申請では書く項目が示されていないため、不明な点は外国人在留総合インフォメーションセンターに確認できます。

採用の場面では、在職証明書で示す従事期間と職務の内容が、上陸許可基準の要件を満たすかどうかにかかわります。技能実習や特定技能で経験を積んだことだけでは、技術・人文知識・国際業務の実務経験を満たすものとしては扱われない点も確認しておく必要があります。提出書類や手続きは変更されることがあるため、申請前に出入国在留管理庁の最新の案内をご確認ください。

株式会社グローバルトラストネットワークス(GTN)では、技術・人文知識・国際業務と特定技能の人材紹介に関するお問い合わせを受け付けています。紹介した人材の在留資格が許可されるかどうかは、出入国在留管理庁の審査によります。外国人の採用について相談したい場合は、お問い合わせフォームをご利用ください。

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