外国人材が帰国するとき、企業の担当者が必ずと言っていいほど質問を受けるのが「日本で払った年金は戻ってくるのか」という論点です。その答えとなる制度が脱退一時金です。
厚生労働省の集計によると、令和7年10月末時点の外国人労働者数は2,571,037人で、前年比268,450人増(11.7%増)と過去最高を更新しました。外国人を雇用する事業所数も371,215所に達しています。外国人労働者の増加に伴い、脱退一時金に関する案内が必要となる場面も増えると考えられます。
出典:厚生労働省|「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和7年10月末時点)
しかも2025年(令和7年)の年金制度改正で、脱退一時金は支給上限が5年から8年へ引き上げられ、再入国許可付きで出国した場合は許可の有効期間内は支給されないという、実務インパクトの大きい見直しが決まっています。ところがこの改正、施行日の情報がWeb上で錯綜しています。
本記事では、脱退一時金の仕組み・支給条件・金額の計算方法・手続きの流れを官公庁の一次情報にもとづいて整理したうえで、2026年8月時点で何が施行済で何が未施行なのかを明確にします。社内説明や現場での案内にそのまま使える精度でまとめました。