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英語教師の採用で外国人を雇うには|在留資格・年収の考え方・手続きの流れ

英語教師の採用を外国人にも広げようとすると、「どの在留資格で雇えるのか」「年収をいくらに設定すればよいのか」「いつから働いてもらえるのか」を、あわせて決める必要があります。英会話スクールの講師と学校のALT(外国語指導助手)では、対象となる在留資格も、求められる要件も異なる場合があります。

この記事では、外国人を英語教師として採用する企業・学校の担当者に向けて、出入国在留管理庁や文部科学省などが公表している一次情報をもとに、在留資格の選び方、学歴・報酬の要件、外国人英語教師の年収を決めるときの考え方、採用から勤務開始までの流れを解説します。

英語教師の採用で最初に確認する「教える場所」と在留資格

外国人を英語教師として採用するとき、対象となる在留資格は、国籍ではなく「どこで、どの立場で教えるか」で分かれます。入管法は、学校などの教育機関で語学教育をする活動を在留資格「教育」と定め、「技術・人文知識・国際業務」からは「教育」に当たる活動を除いています。

そのため、自社(自校)がどの種類の教育機関に当たるのかを確かめることが、採用計画の出発点になります。下の表は、入管法と基準省令の規定、出入国在留管理庁の公表資料をもとに、教える場所と在留資格の対応を整理したものです。

教える場所・採用する人主に対象となる在留資格採用前に確認すること
小学校・中学校・高等学校など(ALTなど教員以外の職)教育学歴、英語による教育を受けた年数、報酬
小学校・中学校・高等学校など(教員)教育教員免許状(特別免許状を含む)、報酬
専修学校・各種学校教育学歴、英語による教育を受けた年数、報酬
各種学校に当たらない英会話スクール・語学学校、語学指導を行う企業技術・人文知識・国際業務学歴または実務経験、報酬
「永住者」「定住者」などの人現在の在留資格のまま在留カードの確認

出典:出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「資格外活動の許可」(2026年9月時点)

同じ「英語教師」の求人でも、学校で教えるのか、英会話スクールで教えるのかによって、申請する在留資格も、候補者に求める書類も変わります。以下では、それぞれの場合について、在留資格の範囲と実務での確認点を見ていきます。

学校・各種学校で教える場合は在留資格「教育」

在留資格「教育」の対象は、「本邦の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、専修学校又は各種学校若しくは設備及び編制に関してこれに準ずる教育機関において語学教育その他の教育をする活動」です。出入国在留管理庁は、該当例として「中学校・高等学校等の語学教師等」を挙げています。在留期間は5年、3年、1年または3月です。

申請の提出書類は、受入機関の区分(カテゴリー1〜4)によって分かれます。学校法人や国・地方公共団体などのカテゴリー1に該当する場合は、申請書や写真等の基本資料を中心に提出します。カテゴリー2〜4に該当する教育機関や事業者等の場合は、法定調書合計表の税額や機関の規模等に応じて、労働条件を明示する文書、学歴を証明する文書、事業内容を明らかにする資料などをあわせて提出します。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)

英会話スクールを運営している場合でも、そのスクールが各種学校であれば、講師の在留資格は「教育」の対象になります。自校が各種学校に当たるかどうかで申請する在留資格が変わるため、募集を始める前に確認しておきましょう。

なお、公立学校などにALTを配置するJETプログラムでは、ALTとして参加する人の在留資格は「教育」とされています。JETプログラムの参加者は、地方公共団体や私立学校などの任用団体と任用(雇用)関係を結びます。

出典:一般財団法人自治体国際化協会「JETプログラム よくあるご質問」(2026年9月時点)

英会話スクールや語学指導を行う企業で教える場合は「技術・人文知識・国際業務」

「技術・人文知識・国際業務」は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う」業務のうち、人文科学の分野の知識を要する業務や、「外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務」に従事する活動です。基準省令は、後者の業務の例として「翻訳、通訳、語学の指導、広報、宣伝又は海外取引業務」などを挙げています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

出入国在留管理庁のガイドラインは、許可事例として「本国の大学を卒業した後、本邦の語学学校との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、語学教師としての業務に従事するもの」や、「教育学部を卒業した者が、語学指導を業務内容とする企業との契約に基づき、英会話講師業務に従事するもの」を紹介しています。

同じガイドラインは、ここでいう「契約」には雇用のほか委任、委託、嘱託等が含まれるものの、特定の機関との継続的なものでなければならないとしています。講師を業務委託で迎える場合も、契約が継続的なものかどうかが審査で見られるという点を押さえておきましょう。

出典:出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(2026年4月改定)

「永住者」などの人や、留学生をアルバイトで採用する場合

「永住者」や「定住者」など入管法別表第2の在留資格の人は、就労活動に制限がありません。すでにこれらの在留資格で日本に住んでいる人を英語教師として採用する場合は、在留資格を変える手続きは不要です。

一方、「留学」や「家族滞在」の在留資格の人をアルバイト講師として雇う場合は、資格外活動許可を受けていることが前提になります。企業名などを指定しない包括的な許可の場合は、原則1週に28時間以内であることと、活動場所で風俗営業等が営まれていないことが条件です。

資格外活動許可を受けているかは、在留カードの裏面(「資格外活動許可の有無」欄)または資格外活動許可書で確認するよう、出入国在留管理庁は求めています。週の勤務時間を複数の勤務先の合計で管理できるよう、採用時に他のアルバイトの有無も聞いておくとよいでしょう。

出典:出入国在留管理庁「資格外活動の許可」(2026年9月時点)

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在留資格ごとの要件

在留資格が決まったら、候補者がその基準を満たしているかを確かめます。「教育」と「技術・人文知識・国際業務」では学歴や経験の基準が異なりますが、どちらも「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること」が求められる点は共通です。

基準省令が定める主な基準を、在留資格ごとに並べると次のとおりです。

基準教育(各種学校などで教える場合、ALTなど教員以外の職で教える場合)技術・人文知識・国際業務(語学の指導)
学歴・資格大学卒業またはこれと同等以上の教育、専修学校の専門課程の修了(告示の要件あり)、教育に係る免許のいずれか大学卒業者は実務経験の基準が適用されない
経験など外国語の教育をする場合は、その外国語により12年以上の教育を受けていること(外交・公用・家族滞在の子どもを対象とする外国語の各種学校などで教える場合を除く)大学卒業者でない場合は、関連する業務について3年以上の実務経験
報酬日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上

出典:出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

基準を満たしていない候補者に内定を出すと、申請が許可されず、開講や学期の開始に講師が間に合わない事態になりかねません。書類選考の段階で、それぞれの項目を確認しておきましょう。

在留資格「教育」の要件

基準省令は、各種学校などで教育をする場合や、小学校・中学校・高等学校などで教員以外の職について教育をする場合に、次のいずれにも当てはまることを求めています。

  • 大学を卒業し、またはこれと同等以上の教育を受けたこと。または、行おうとする教育に必要な科目を専攻して日本の専修学校の専門課程などを修了したこと(告示の要件に該当する場合に限る)。または、行おうとする教育に係る免許を有していること
  • 外国語の教育をしようとする場合は、その外国語により12年以上の教育を受けていること
  • 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

ただし、外交・公用・家族滞在の在留資格で在留する子どもに外国語で初等教育・中等教育を行うことを目的として設立された各種学校などで教える場合は、1つ目の基準(学歴・免許)に当てはまればよく、12年以上の教育の基準は求められていません。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)

2つ目の基準の文言は、国籍ではなく、英語で教育を受けた年数を求めるものです。申請では、この年数を証明する文書の提出が求められます。英語を母語としない国の出身者など、英語による教育歴が確認しにくい候補者を採用する場合は、英語で授業を受けた学校の在籍期間を示す書類を用意できるかを、早めに確かめておきましょう。

文部科学省の指針も、ALTとして勤務する場合は、学歴要件や報酬要件に加えて、当該外国語により12年以上の教育を受けていることが必要だと説明しています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)/文部科学省「特別免許状の授与及び活用等に関する指針」(2024年5月改訂)

「技術・人文知識・国際業務」で語学の指導をする場合の要件

語学の指導に従事する場合、基準省令は次のいずれにも当てはまることを求めています。

  • 翻訳、通訳、語学の指導などの業務に従事すること
  • 従事しようとする業務に関連する業務について3年以上の実務経験を有すること。ただし、大学を卒業した者が語学の指導に係る業務に従事する場合は、実務経験は不要
  • 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』」(2026年9月時点)

大学を卒業していれば、英語講師としての経験がない人でも、この基準の学歴・経験の部分を満たすことになります。大学を卒業していない人を採用する場合は、語学の指導に関連する業務の3年以上の実務経験を、在籍証明書などで示せるかが確認点になります。

英語が申請人の母国語または公用語に当たらない場合は、言語能力の確認も必要になる場合があります。出入国在留管理庁のガイドラインは、翻訳・通訳業務等の言語能力を用いる対人業務に主に従事する場合について、CEFR・B2相当の言語能力を有していることを前提とする考え方を公表しています。

日本語以外の言語では、その言語が申請人の母国語または公用語であること、試験でCEFR・B2以上の言語能力が証明されていることなどを挙げ、所属機関がカテゴリー3または4に当たる場合は、申請時にこれを証する資料の提出が求められます。

英語講師の業務にこの考え方がどう適用されるかは、候補者の経歴によって変わる可能性があるため、申請前に地方出入国在留管理官署へ確認しておくと、必要な資料をスムーズに準備できます。

出典:出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(2026年4月改定)

学校の正規の英語教員として採用する場合

ALTではなく、学校の教員として英語の授業を担当してもらう場合は、教員免許状が関わります。教育職員免許法は、「教育職員は、この法律により授与する各相当の免許状を有する者でなければならない」と定めています。

出典:e-Gov法令検索「教育職員免許法」第3条(2026年9月時点)

教員免許状を持たない人を迎える方法として、特別免許状の制度があります。特別免許状は、「教員免許状を持たないが優れた知識経験等を有する社会人等を教師として迎え入れること」を目的とした免許状で、教師の任命権者・雇用者の推薦に基づき、教育職員検定を経て授与されます。指針は、外国人がALTや特別非常勤講師として学校で1学期間以上にわたって教科に関する授業に携わり、その経験に基づいて特別免許状を授与される流れも示しています。

ALTとして採用した人を、将来、教員として迎える道もあるため、学校法人は長期の人材計画の中で、この制度の活用を検討できます。授与の審査基準は都道府県教育委員会ごとに定められているため、具体的な要件は授与権者に確認してください。

出典:文部科学省「特別免許状の授与及び活用等に関する指針」(2024年5月改訂)

外国人英語教師の年収を決めるときの参考値と「日本人と同等額以上」の考え方

外国人英語教師の年収を決めるときは、世間の相場よりも先に、在留資格の基準である「日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上」を満たしているかを確かめる必要があります。そのうえで、公的機関が公表している報酬額や統計を、水準を考える参考にできます。

なお、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の集計職種区分には英語教師だけの区分がないため、ここでは公表されている数値を、それぞれの対象範囲とあわせて示します。

出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査 用語の解説」(2026年9月時点)

まず、公的な事業で報酬額が公表されている例として、JETプログラムのALTがあります。JETプログラムの公式サイトは、参加者の報酬(税控除前)を次のとおり示しています。ALT、CIR(国際交流員)、SEA(スポーツ国際交流員)は同じ報酬です。

参加年数報酬(税控除前)
1年目402万円程度
2年目414万円程度
3年目426万円程度
4年目・5年目432万円程度

4年目・5年目は、任用団体が特に優れていると認めた参加者が3年を超えて参加した場合の額です。報酬のほか、来日時の渡航旅費は任用団体が負担し、任用期間を満了した場合の帰国旅費も、条件付きで任用団体が負担します。

出典:一般財団法人自治体国際化協会「JETプログラム よくあるご質問」

公立学校のALTを民間から確保する事業者や、JET経験者を採用しようとする企業にとって、この金額は候補者を比べる水準の一つになると考えられます。

公的統計で見る「教える仕事」の賃金

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」は、職種別の賃金を公表しています。英語教師に近い区分として、次の3つがあります。いずれも企業規模10人以上の事業所の一般労働者(男女計)の数値です。

職種きまって支給する現金給与額(月額)年間賞与その他特別給与額
個人教師32万2,200円55万4,000円
その他の教員35万4,000円77万7,500円
高等学校教員43万1,000円148万9,000円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2025年)

参考として、総務省の日本標準職業分類では、同じ名前の小分類「個人教師」の事例に英語個人教師のほか、塾の先生(各種学校でないもの)、ピアノ個人教師、ゴルフレッスンプロなどが挙げられています。小分類「その他の教員」の事例には、英会話学院講師のほか、専門学校教員や各種学校・専修学校講師などが挙げられています。

出典:総務省「日本標準職業分類(平成21年12月統計基準設定)小分類244 個人教師」(2009年)/総務省「日本標準職業分類(平成21年12月統計基準設定)小分類199 その他の教員」(2009年)

月額の12か月分に年間賞与その他特別給与額を加えると、個人教師は約442万円、その他の教員は約503万円、高等学校教員は約666万円になります(公表値からの試算:職種分類の「個人教師」には学習塾の講師やスポーツインストラクターなども含まれるため、あくまで幅広い業種を含む参考値です)。英語以外を教える人も含む数値のため、自社の講師の報酬を決める際の参考値として扱ってください。

報酬額を決めるときの「同等額以上」の考え方

「同等額以上」の比較対象は、世間の平均ではなく、同じ業務に従事する日本人の報酬です。出入国在留管理庁のガイドラインは、エンジニア業務の事例として、申請人と同時に採用され同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明し、月額13万5千円で申請した外国人の報酬が日本人と同等額以上と認められず不許可となった事例を公表しています。

また、同じガイドラインは、報酬に通勤手当、扶養手当、住宅手当等の実費弁償の性格を有するもの(課税対象となるものを除く)は含まれないとしています。住宅手当を厚くして基本給を抑える設計は、報酬の比較で不利に働く可能性があります。

出典:出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(2026年4月改定)

英会話スクールを運営する企業が講師を1人採用する場面を想定してみます(架空の例です)。自社に同じレッスンを担当する日本人講師がいれば、その講師の給与規程上の額が比較の起点になります。日本人講師がいない場合も、学歴・経験が同程度の日本人を同じ業務で雇うならいくら払うかを、給与規程や求人条件と照らして説明できるようにしておくことが、審査での説明の備えになります。

採用ルートと、勤務開始までの流れ

外国人英語教師の採用ルートには、日本に住んでいる人を採用する場合と、海外に住んでいる人を呼び寄せる場合があります。どちらのルートを選ぶかで、必要な手続きと、勤務開始までにかかる日数が変わります。

日本に住んでいる人を採用する場合

現在の在留資格によって手続きが分かれます。英会話スクールで語学の指導をしている「技術・人文知識・国際業務」の人が転職してくる場合のように、転職後の活動が現在の在留資格に当てはまるときは、在留資格を変える手続きは不要で、本人が所属機関に関する届出を14日以内に行います。「留学」から就職する場合など、在留資格が変わるときは在留資格変更許可申請が必要です。

出典:出入国在留管理庁「所属機関等に関する届出・所属機関による届出Q&A」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留資格『教育』」(2026年9月時点)

海外から呼び寄せる場合

海外に住んでいる人を呼び寄せる場合は、入国前に在留資格認定証明書の交付を申請します。受入れ機関の職員も申請を提出できます。交付された証明書は、本人が在外公館で査証を申請する際などに提出します。

また、JETプログラムの任期を終えた人を採用する方法もあります。自治体国際化協会は、グローバル人材を求める企業・団体とJET参加者の出会いの場として「JETプログラムキャリアフェア」を毎年2月から3月に開催しています。

JET参加者の任期は原則として7月末に満了し、8月以降から次の仕事に就くため、入社日は任期終了以降に設定するよう求めています。 

出典:一般財団法人自治体国際化協会「企業の皆さまへ」(2026年9月時点)

審査にかかる日数と、開講日から逆算したスケジュール

出入国在留管理庁が公表している在留審査処理期間(令和8年7月許可分)は、次のとおりです。申請の受理から許可を告知するまでの日数で、許可された案件の平均です。あくまで、申請時期により数値は異なることには留意して下さい。

在留資格在留資格認定証明書交付在留資格変更
教育28.0日42.5日
技術・人文知識・国際業務49.8日72.9日

同じ資料は、4月の就職時期に向けて申請が増えるため、就労資格の審査期間が長期化する傾向があるとしています。追加資料の提出を求められた場合は、その提出までの日数も含まれます。

出典:出入国在留管理庁「在留審査処理期間」(2026年9月時点)/出入国在留管理庁「在留審査処理期間(日数)」(2026年7月許可分)

なお、在留資格認定証明書交付申請の標準処理期間は、1か月~3か月とされています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年9月時点)

たとえば、各種学校ではない英会話スクールが、4月に始まる新しいクラスのために、海外に住む大学卒業者を講師として迎える場面を想定します(架空の例です)。在留資格は「技術・人文知識・国際業務」で、認定証明書の審査だけで平均約50日かかります。そのうえに、時期による審査の長期化、証明書の交付後の査証申請や渡航の期間が加わるため、開講日から数か月さかのぼって内定と申請を済ませておく計画が現実的と考えられます。

雇い入れたときの届出

外国人を雇い入れたときは、事業主に「外国人雇用状況の届出」が義務づけられています。雇用保険の被保険者となる人は、雇用保険被保険者資格取得届を提出すれば届出をしたことになり、期限は雇入れの翌月10日までです。被保険者とならない人は、外国人雇用状況届出書を翌月末日までに提出します。届出を怠ったり虚偽の届出をしたりした場合は、30万円以下の罰金の対象となります。

届出の際は、在留カードやパスポートの提示を求めて届け出る事項を確認します。厚生労働省は、在留カードの偽変造を確認できる「在留カード等読取アプリケーション」の活用を呼びかけています。

出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年9月時点)

なお、「教育」や「技術・人文知識・国際業務」の人を受け入れた機関が出入国在留管理庁に行う「中長期在留者の受入れに関する届出」は、外国人雇用状況の届出が義務づけられている機関は対象外です。

出典:出入国在留管理庁「中長期在留者の受入れに関する届出」(2026年9月時点)

ALTや講師を派遣・業務委託で送り出す事業者が確認したいこと

民間企業がALTを雇用し、学校に送り出す形態をとる場合は、在留資格の手続きに加えて、学校との契約の形が論点になります。文部科学省は、ALTの契約形態について、各教育委員会に通知を出しています。

文部科学省の通知は、契約の形態(種類、名称)に関わらず、派遣元の事業主が雇用する者を、派遣先の学校の指揮命令を受けて当該学校のために仕事に従事させる場合は、労働者派遣法に基づく契約とすることが必要だとしています。

さらに、厚生労働省への確認を踏まえ、ALTが学級担任や教科等担当教員の指導のもとで授業の補助を行う場合や、担当教員がALTに指導内容や授業の進め方について具体的な指示や改善要求、評価を行う場合は、いずれも請負契約では実施できないと通知しています。ティーム・ティーチングや教員の指導のもとでの授業補助を行う場合は請負契約では実施できないため、請負契約から労働者派遣契約への切り替えや、実際の運用が偽装請負になっていないかを改めて確認しておきましょう。

出典:文部科学省「外国語指導助手の契約形態について(通知)」(2005年)/文部科学省「外国語指導助手の請負契約による活用について(通知)」(2009年)

在留資格の面では、英会話講師などを「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で派遣形態により働かせる場合、出入国在留管理庁は提出書類や審査上の取扱いを明確化しています。あわせて、次の点に注意するよう示しています。 

  • 申請時点で派遣先が確定していない場合は、在留諸申請の許可等を受けられないため、派遣先を確定させた上で申請する
  • 派遣契約期間に応じた在留期間が決定される
  • 在留審査の際に、派遣元のほか、派遣先に対しても業務内容や活動状況を直接確認する場合がある

新規採用者の研修を行うために申請時に派遣先を確定できない場合に限り、研修内容を示す資料や派遣元の誓約書などを代わりに提出する取扱いも示されています。この取扱いのもとで派遣形態の申請をする場合は、派遣先が決まる時期と申請の時期をそろえることが確認点になります。学校に配置するALTの在留資格や申請の取扱いは、配置の形態によって異なる場合があるため、申請前に地方出入国在留管理官署に確認してください。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『技術・人文知識・国際業務』をもって派遣形態で就労する場合の取扱いについて」(2026年7月)

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