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外国人労働者の「日本離れ」は起きているのか|統計で見る傾向と受入企業が備えたいリスク

「外国人労働者の日本離れ」という言葉を目にする機会が増えました。一方で、厚生労働省の届出統計では、日本で働く外国人の数は増加が続いています。

この記事では、受入企業の人事・現場責任者の方に向けて、次の5点を公的機関の一次情報にもとづいて整理します。

  • 国籍別・在留資格別の傾向
  • ベトナムの動向(技能実習と特定技能)
  • 日本離れの背景として挙げられる要因
  • 来日までの費用・試験・手続き(来日前の準備要件)
  • 受入企業にとってのリスクと確認したいポイント

数値は2026年9月時点の公表値です。

外国人労働者の日本離れは起きているのか

日本で働く外国人の総数は減っておらず、増加が続いています。変化が表れているのは、国籍と在留資格の内訳です。

厚生労働省の「外国人雇用状況」の届出状況によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は2,571,037人でした。前年の2,302,587人から268,450人(11.7%)増えています。

出典:厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況【概要版】」(令和7年10月末時点)

「日本離れ」という言葉が指す内容は、使う人によって異なります。この記事では、次の3つの見方に分けて確認します。

見方確認する資料扱う見出し
日本で働く人の総数が減っているか「外国人雇用状況」の届出状況(厚生労働省)この見出し
特定の国籍・在留資格で変化があるか技能実習計画の認定件数(外国人技能実習機構)、特定技能在留外国人数(出入国在留管理庁)ベトナムの動向
今後、日本を選ぶ人が減る可能性があるか需給予測(JICA緒方貞子平和開発研究所)、制度改正の内容要因、リスク

総数だけを見て判断すると、採用計画の前提となる国籍や在留資格の変化を見落とす可能性があります。

反対に、特定の国籍や在留資格の数字だけを見て「外国人労働者が来なくなる」と捉えると、実態より悲観的な計画になる場合があります。以下では、内訳を順に確認します。

国籍別の傾向:最多はベトナム、増加率はミャンマー・インドネシア・スリランカが上位

届出状況(2025年10月末時点)では、国籍別の最多はベトナムの605,906人(全体の23.6%)でした。次いで中国(香港、マカオを含む)が431,949人(16.8%)、フィリピンが260,869人(10.1%)です。

同資料が「対前年増加率が大きい主な3か国」として挙げているのは、ミャンマー(42.5%増)、インドネシア(34.6%増)、スリランカ(28.9%増)です。

国籍2025年10月末前年対前年増加率
ベトナム605,906人570,708人6.2%(公表値から算出)
中国(香港、マカオを含む)431,949人408,805人5.7%(公表値から算出)
フィリピン260,869人245,565人6.2%(公表値から算出)
インドネシア228,118人169,539人34.6%
ミャンマー163,311人114,618人42.5%
スリランカ50,427人39,136人28.9%

ベトナムは前年から35,198人増えていますが、構成比は前年の24.8%(570,708人÷2,302,587人で算出)から23.6%へ下がりました。

届出統計から読み取れるのは、ベトナム国籍の労働者数が減ったのではなく、他の国籍の増加率が上回った結果、構成比が下がったという傾向です。

在留資格別の傾向:特定技能は前年比38.3%増

同じ届出状況では、在留資格別の最多は「専門的・技術的分野の在留資格」の865,588人(33.7%)で、前年から20.4%増えました。

このうち特定技能は286,225人で、前年から79,230人(38.3%)増えています。技能実習は499,394人(19.4%)で、前年からの増加は28,669人(6.1%)でした。

出典:厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況まとめ【本文】」(令和7年10月末時点)

出入国在留管理庁の公表では、特定技能1号の在留者数は2026年6月末時点(速報値)で425,961人です。届出統計とは集計の対象と時点が異なるため、2つの数値は並べて比べず、それぞれの推移を見る使い方が適切です。

出典:出入国在留管理庁「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について」(令和8年6月末時点・速報値)

技能実習制度に代わる育成就労制度は、2027年(令和9年)4月1日から運用が始まります。

採用ルートの中心が技能実習から特定技能・育成就労へ移ることを前提に、募集する国や在留資格を点検する時期に来ていると考えられます。

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(2026年9月時点)

ベトナムの動向:技能実習の認定件数は減少、特定技能では最多

 

日本離れと関連して語られることが多いのが、ベトナムの動向です。ここでは、在留資格ごとに統計を分けて確認します。

なお、国籍別の統計は採用計画の前提を確かめるためのものです。同じ国の中でも、出身地域、年齢、来日の目的は人によって異なり、統計は個人の志向を示すものではありません。

外国人技能実習機構の業務統計によると、令和6年度に認定を受けた技能実習計画は318,572件で、令和5年度の350,026件から減りました。

国籍・地域別では、ベトナムが129,183件(構成比40.6%)で、令和5年度の162,010件(46.3%)から32,827件減っています。インドネシアは83,238件(26.1%)に増えました。

国籍・地域令和5年度令和6年度
全体350,026件318,572件
ベトナム162,010件(46.3%)129,183件(40.6%)
インドネシア74,879件(21.4%)83,238件(26.1%)
フィリピン28,627件(8.2%)29,784件(9.3%)
ミャンマー28,755件(8.2%)29,199件(9.2%)

出典:外国人技能実習機構「令和6年度外国人技能実習機構業務統計 概要」(令和7年10月7日公表)/外国人技能実習機構「令和5年度外国人技能実習機構業務統計 概要」(令和6年10月1日公表)

認定件数は、技能実習1号・2号・3号の各区分で認定を受けた計画の件数で、新たに来日した人数そのものではありません。

そのうえで、技能実習の計画認定では、ベトナムの件数と構成比がともに下がっていることが確認できます。

特定技能ではベトナムが164,352人で最多

出入国在留管理庁の公表資料によると、2025年12月末現在の特定技能在留外国人数は390,296人でした。

国籍・地域別では、ベトナムが**164,352人(42.1%)**で最多です。次いでインドネシア86,955人(22.3%)、ミャンマー44,523人(11.4%)、フィリピン35,862人(9.2%)となっています。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度運用状況」(令和7年12月末現在)

先に挙げた425,961人は2026年6月末時点の特定技能1号の速報値で、この資料とは時点と集計対象が異なります。

在ベトナム日本国大使館の案内では、特定技能1号として就労するには、技能実習2号の良好な修了、または特定技能評価試験および日本語試験の合格が必要とされています。

技能実習の認定件数が減っても、日本国内で技能実習から特定技能へ移る人や、試験に合格して来日する人がいるため、在留資格を分けて見ることが重要です。

出典:在ベトナム日本国大使館「【試験情報】特定技能ベトナム国内試験を実施します。」(令和5年12月)

送出国側の見通し:JICAの推計では2030年以降の増加は緩やかに

JICA緒方貞子平和開発研究所の「外国人労働者需給予測更新版」(2024年7月)は、主要な送出国の出移民率と日本向けの割合を、経済水準(1人当たり実質GDP)から推計しています。

同資料は、ベトナムについて「2030年までは大きく増加するが2030年以降はあまり増加しない。」としています。あわせて「2040年までベトナムが最多で推移し、ミャンマーやカンボジアの割合が大きく増加。」との見通しも示しています。

出典:JICA緒方貞子平和開発研究所「2030/40年の外国人との共生社会の実現に向けた調査研究-外国人労働者需給予測更新版-」(2024年7月)

これは一定の前提を置いた推計で、為替、各国の制度、受入国側の条件によって変わり得ます。

ベトナムからの採用を続ける企業は、同じ条件で同じ人数の応募が続くとは限らないことを前提に、募集条件と募集する国を定期的に点検することが適切と考えられます。

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日本離れの背景として挙げられる3つの要因

日本離れが語られる際に挙げられる主な要因は、為替と賃金、他の受入国・地域の制度、送出国の経済成長の3つに整理できます。

いずれも単独で作用するのではなく、家族の事情、来日にかかる費用、職場の評判、キャリアの見通しなどと重なって、働く国や会社が選ばれると考えられます。

要因内容確認できる公的資料
1. 為替と賃金円建ての賃金と、母国通貨に換算した送金額外国人雇用実態調査、地域別最低賃金(厚生労働省)
2. 他の受入国・地域の制度受入規模や条件の見直し海外労働情報(労働政策研究・研修機構)
3. 送出国の経済成長現地での就業機会と所得水準の向上需給予測(JICA緒方貞子平和開発研究所)

以下では、公的データで確認できる範囲に絞って見ていきます。

報道や現地の声として語られる内容には、1社の取扱件数など、全国の統計とは範囲が異なる情報も含まれます。社内で説明する際は、どの範囲の数字かを確かめたうえで、一次情報とあわせて示すことが適切です。

1. 為替と賃金:円建ての賃金は上昇、送金額は為替で変わる

円の為替相場が下がる局面では、円建ての給与が同じでも、母国通貨に換算した送金額は小さくなります。母国への送金を来日の目的の一つとする人にとっては、手取り額の受け止め方に関わる要素です。

円建ての賃金は上がっています。厚生労働省の『令和7年外国人雇用実態調査』によると、外国人労働者の『きまって支給する現金給与額』は、292.4千円(令和6年は274.9千円)となっています。 

在留資格別では、技能実習が213.5千円(同210.0千円)、特定技能が254.1千円です。

出典:厚生労働省「令和7年外国人雇用実態調査の概況」(令和7年9月30日現在)

地域別最低賃金も、令和8年度の改定で全国加重平均が1,177円(昨年度1,121円から56円の引上げ)となる答申が出ています。2026年9月3日の公表時点では、2026年10月1日から12月2日までの間に順次発効される予定です。

出典:厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」(令和8年9月3日公表)

2. 他の受入国・地域の制度:受入規模は年ごとに見直される

他の受入国・地域の制度も、比較の対象として挙げられます。

労働政策研究・研修機構によると、韓国政府は2025年12月22日に外国人力政策委員会を開き、雇用許可制による2026年の受入規模を8万人に設定しました。2025年の13万人から見直されています。

出典:労働政策研究・研修機構「雇用許可制による2026年の受入規模を8万人に設定」(韓国:2026年1月)

受入規模は、それぞれの国・地域の雇用情勢に応じて見直されます。他の受入国・地域との比較は、年ごとの公表値で確認することが適切です。

働く国を選ぶ際に比べられる項目は、賃金、来日前の費用、言語、在留できる期間など複数あり、本人が何を重視するかによって評価は変わります。

3. 送出国の経済成長:現地での就業機会が広がる

送出国の所得水準が上がることは、現地での就業機会が広がることを意味します。海外で働くことは、複数ある選択肢の一つになっていくと考えられます。

先に挙げたJICA緒方貞子平和開発研究所の推計は、この関係をもとに来日する労働者数を見通したものです。同推計では、日本で働く外国人労働者の供給ポテンシャルは2030年に342万人、2040年に591万人と、全体では増加が見込まれています。

来日までに必要な費用・試験・手続き(来日前の準備要件)

 

来日前の準備要件は、適正な送出し・受入れや、来日後の就労・生活のために設けられているものです。この記事では「来日前に必要な準備」として、3つに分けて整理します。

区分近年の変化
費用育成就労制度では、送出機関が徴収できる費用に上限が設けられる(2027年4月1日から運用開始)
試験・日本語ベトナム国内での特定技能試験の実施。育成就労制度での日本語能力の要件(2027年4月1日から運用開始)
手続き・手数料送出国側の手続き。在留許可手数料の改定(2026年10月1日)

受入企業にとっては、自社の費用負担と、配属までのスケジュールに関わる論点です。

来日前の費用と借入:技能実習生への調査では平均54万2,311円

出入国在留管理庁は、技能実習生約2,000名に調査票で直接聴取した実態調査の結果を公表しています(調査期間は2021年12月10日から2022年4月末まで、有効回答2,184名)。

同調査では、来日前に送出機関又は仲介者(送出機関以外)へ支払った費用総額の平均は54万2,311円でした。国籍別では、ベトナムは68万8,143円です。

来日するために母国で借金をしたと回答した人は54.7%で、借金の平均額は54万7,788円でした。

出典:出入国在留管理庁「技能実習生の支払い費用に関する実態調査の結果について」(令和4年7月公表)

厚生労働省の『令和7年外国人雇用実態調査』では、入職前の居住地が日本以外であった外国人労働者に聞いた項目で、入国に要した費用は「20万円以上40万円未満」が21.1%で最多、次いで「40万円以上60万円未満」が18.7%でした。

同調査で就労上のトラブルが「あり」と回答した人は10.0%で、その人が挙げた内容(複数回答)では、「紹介会社(送出し機関含む)の費用が高かった」が22.2%で最多でした。

育成就労制度では、送出機関が外国人本人から徴収できる費用の上限が、月給(所定内月額)の2か月分までとされました(2027年4月1日から運用開始)。

上限を超える費用は、育成就労実施者(受入れ機関)又は監理支援機関が負担することとされています。受入れ側の費用が増える可能性があるため、採用予算に織り込んでおきたい事項です。

試験と日本語要件:ベトナム国内での試験実施と、育成就労の要件

在ベトナム日本国大使館は2023年12月、特定技能試験をベトナム国内で実施すると公表しました(前掲のお知らせ)。2024年3月中に「介護」と「農業」の2分野を実施する予定が示され、その後も同大使館のページで、建設、宿泊、外食業、飲食料品製造業などの分野の試験情報が案内されています。

出典:在ベトナム日本国大使館「特定技能に関する情報」(2026年9月時点)

育成就労制度では、日本語能力の要件が設けられます。出入国在留管理庁の資料では、就労開始前に『日本語教育の参照枠』のA1相当以上(2027年4月1日から運用開始)が求められるとされています。基本方針の概要では、就労開始前の水準について、相当する講習でも可とされています。特定技能1号へ移行する際の水準は分野によって異なるため、分野別運用方針での確認が必要です。

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度の概要」(令和8年7月改訂)/出入国在留管理庁「特定技能制度及び育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針の概要」(令和8年1月23日閣議決定)

特定技能でベトナムから新たに受け入れる場合は、二国間取決め(MOC)にもとづく手続きもあります。出入国在留管理庁の案内では、あらかじめベトナム内務省海外労働管理局(DOLAB)から推薦者表の承認を受けたうえで、在留資格認定証明書交付申請の書類とともに提出することとされています。

出典:出入国在留管理庁「ベトナムに関する情報」(2026年9月時点)

送出国側の手続きにかかる期間を、配属までのスケジュールに含めておくことが重要です。

在留許可手数料の改定:2026年10月1日から在留期間に応じた額に

在留資格の変更許可と在留期間の更新許可の手数料は、2026年10月1日に改定されます。改定前の在留資格変更・更新許可手数料は6,000円(オンライン5,500円)、永住許可手数料は10,000円ですが、改定後は許可される在留期間に応じた額になります。 

許可される在留期間窓口申請オンライン申請
1年33,000円27,000円
1年超3年未満48,000円42,000円
3年以上5年未満64,000円56,000円
5年以上75,000円65,000円

上の表は主な区分の抜粋で、1年未満の区分もあります。永住許可の手数料は、8,000円から200,000円に改定されます。

2026年9月30日までに受付された申請は、許可が10月1日以降になっても改定前の額で納付します。一定の要件に該当する人は、手数料が減額される場合があります。

出典:出入国在留管理庁「2026年10月1日から外国人の在留手続に関する手数料が改定されます。」(リーフレット)

会社が手数料を補助する場合は、対象者や金額の基準を社内規程で決め、税務上の取扱いを専門家に確認しておく方法があります。

最新の情報は出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。

受入企業にとってのリスクと、育成就労制度による変化

 

ここまでの統計を踏まえると、受入企業にとってのリスクは「外国人労働者が日本に来なくなる」という一点に限られません。需給のギャップと、国内での転職・転籍の2つに分けて捉えると、対策を検討しやすくなります。

準備期間も論点です。厚生労働省の『令和7年外国人雇用実態調査』では、入職前の居住地が日本以外であった外国人労働者の入国に要した期間は、「6か月以上1年未満」が35.9%で最多、次いで「3か月以上6か月未満」が28.9%でした。海外から採用する場合は、来日までに半年以上を要する場合があることを前提に、稼働開始の時期を計画することが適切です。

技能実習制度は、2027年4月1日の育成就労制度の運用開始後も、経過措置があります。出入国在留管理庁のQ&Aでは、同日時点ですでに来日している技能実習生は、認定計画にもとづいて技能実習を続けられるとされています。

現在技能実習生を受け入れている企業は、在籍者の在留期間と、次に募集する在留資格(育成就労か特定技能か)を一覧にしておくと、切り替えの時期を把握しやすくなります。

需給のギャップ:JICAの推計では2030年に77万人、2040年に97万人が不足

JICA緒方貞子平和開発研究所の推計(2024年7月)では、目標GDP(2040年に704兆円、年平均成長率1.24%)を達成するために必要な外国人労働者は、自動化等への設備投資が促進されることにより、2030年に419万人、2040年に688万人です。

これに対して供給ポテンシャルは2030年に342万人、2040年に591万人で、需給ギャップは2030年に77万人、2040年に97万人の不足とされています。年平均1.24%の経済成長などを前提とした推計です。

制度上の受入れ見込数との関係も論点です。特定技能1号の受入れ見込数(令和11年3月まで)は全分野の合計で805,700人で、2026年6月末時点(速報値)の在留者数は425,961人でした。

分野別に見ると、外食業分野は受入れ見込数50,000人に対して在留者数が49,060人です。人材が集まるかどうかに加えて、分野ごとの受入れ見込数との関係も確認が必要です。

出典:2030/40年の外国人との共生社会の 実現に向けた調査研究-外国人労働者需給予測更新版- 

国内での転職・転籍:「今の会社の仕事を続けたい」は81.2%

厚生労働省の『令和7年外国人雇用実態調査』では、日本の事業所で現在働いている外国人労働者に、転職などの希望を聞いています。

回答割合
今の会社の仕事を続けたい81.2%
今の会社の仕事をやめて、日本国内で別の会社の仕事に変わりたい6.1%
今の会社の仕事を続けながら別の会社の仕事もしたい5.3%
出身国・地域で働きたい1.9%
日本国内及び出身国・地域以外の国・地域で働きたい1.0%

表は主な回答の抜粋です。

同じ調査の中で比べると、日本国外で働くことを希望する2つの回答(1.9%と1.0%の計2.9%)を、国内の別の会社への転職を希望する回答(6.1%)が上回っています。

これは現在日本で働いている人に聞いた調査で、来日を検討している人や、すでに帰国した人の意向は含まれていません。

育成就労制度では、一定の要件のもとで本人の意向による転籍が認められます。転籍制限期間は、出入国在留管理庁のQ&Aで「1年とすることを目指しつつも、当分の間、(中略)分野ごとに1年から2年の間で定められます」とされています(2027年4月1日から運用開始)。

技能と日本語能力に関する要件などもあるため、自社が該当する分野の転籍制限期間と要件は、分野別運用方針で確認してください。

働き続けたい職場に向けて受入企業が確認したい3つのポイント

為替や送出国の経済成長は、個々の企業の取り組みが及びにくい領域です。一方で、賃金の説明、費用負担、キャリアの見通しなど自社で見直せる項目もあります。

ここでは、統計と制度改正を踏まえて確認したいポイントを3つ挙げます。

  1. 賃金と手取りの説明を具体的にする
  2. 来日前の費用と会社負担の範囲を確認する
  3. 日本語学習とキャリアの見通しを示す

1つ目の賃金と手取りの説明では、総支給額だけでなく、税・社会保険料、寮費などの控除後の額を、本人が理解できる言語で示す方法があります。最低賃金の改定後の額との関係も確認してください。

2つ目の来日前の費用と会社負担の範囲の確認では、送出機関や紹介会社に本人が支払う費用の内訳を、契約前に書面で確かめる方法があります。

3つ目の日本語学習とキャリアの見通しでは、特定技能1号から2号への移行など、在留資格ごとの在留期間と要件を、入社時に共有する方法があります。会社が学習を指示する場合は、その時間が労働時間に当たるかを確認し、賃金を適切に取り扱う必要があります。

まとめ

公的統計から確認できる内容は次のとおりです。

  • 外国人労働者の総数は2,571,037人(2025年10月末時点)で、前年から11.7%増えている
  • ベトナムは国籍別で最多だが、構成比は下がり、技能実習の計画認定件数は減っている
  • JICA緒方貞子平和開発研究所の推計では、2030年に77万人、2040年に97万人の需給ギャップが見込まれている
  • 育成就労制度の運用開始(2027年4月1日)と在留許可手数料の改定(2026年10月1日)で、費用負担が変わる

総数、国籍、在留資格を分けて数字を確認することが、社内説明の土台になります。

そのうえで、賃金の説明、費用負担、キャリアの見通し、生活面の支援を見直すことが、働く場所として検討してもらうことにつながると考えられます。

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※2026年9月2日時点のGTNキャリアにおける支援中人数です(入社前の方は含みません)。

 

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