特定技能「建設」とは?受入れ企業の要件・手続きの流れ・費用を解説 - GTN MAGAZINE
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特定技能「建設」とは?受入れ企業の要件・手続きの流れ・費用を解説

建設分野で特定技能外国人を受け入れるには、建設業の許可、国土交通省による「建設特定技能受入計画」の認定、建設キャリアアップシステムへの登録など、建設分野に特有の条件を満たす必要があります。※1

この記事では、特定技能「建設」の業務区分、外国人本人と受入れ企業に求められる要件、受入れまでの流れと期間、費用、受入れ後の対応を、官公庁などの公表資料(2026年10月時点)をもとに解説します。2027年(令和9年)4月1日から適用される変更点もあわせて紹介します。

目次

特定技能「建設」とは

特定技能は、生産性の向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野に限り、一定の専門性・技能を持つ外国人を受け入れるために設けられた在留資格です。※2 「特定技能1号」と「特定技能2号」があり、建設分野はどちらでも受入れが認められています。※2

建設分野の人手不足の見通しと受入れ見込数

政府が定めた建設分野の分野別運用方針は、2028年度(令和10年度)に必要となる建設技能者数を約312万人と推計しています。※1 同年度の建設技能者数は約276万人まで減少する見込みで、36万人程度が不足するとしています。※1

生産性向上と国内人材確保の取組を続けることで人手不足は16万人程度緩和されるものの、なお 20万人程度の人手不足 が見込まれるとされています。※1

分野別運用方針は、建設分野全体の受入れ見込数を、2024年度(令和6年度)から2028年度(令和10年度)までの5年間で19万9,500人としています。※1 このうち1号特定技能外国人の受入れ見込数は 7万6,000人 で、2028年度(令和10年度)末までの受入れの上限として運用されます。※1 育成就労外国人の受入れ見込数は、2027年度(令和9年度)からの2年間で12万3,500人です。※1

1号特定技能外国人の受入れ見込数は2026年(令和8年)1月23日に閣議決定されたもので、2024年(令和6年)3月に設定されていた8万人から見直されました。※3※4

出入国在留管理庁の資料では、建設分野の特定技能1号の在留者数は52,366人(2026年(令和8年)7月末時点、速報値)で、受入れ見込数の充足率は68.9%です。※4

特定技能1号と2号の違い

特定技能1号と2号では、在留期間、家族の帯同、支援の対象かどうかなどが異なります。主な違いは次のとおりです。

項目

特定技能1号

特定技能2号

在留期間3年を超えない範囲内で法務大臣が個々の外国人について指定する期間ごとの更新。通算(妊娠、出産、育児その他のやむを得ない事情により業務に従事することができなかった期間を除く)で上限5年(相当の理由があると認められる場合は6年)まで3年、2年、1年または6か月ごとの更新(更新回数に制限なし)
技能水準試験等で確認(技能実習2号を修了した外国人は試験等免除。建設分野で技能試験が免除されるのは、業務区分に対応する職種・作業の技能実習2号を良好に修了した人)試験等で確認
日本語能力水準試験(A2.2相当以上)で確認(技能実習2号修了者は免除)試験(B1相当以上)で確認(2027年(令和9年)4月1日から、この日本語能力水準に係る省令が施行予定)
家族の帯同基本的に認めない要件を満たせば可能(配偶者、子)
支援受入れ機関または登録支援機関による支援の対象受入れ機関または登録支援機関による支援の対象外

※2※5

建設分野では、1号は指導者の指示・監督を受けながら作業等に従事し、2号は複数の建設技能者を指導しながら作業等に従事して工程を管理します。※1 試験の免除の範囲など、建設分野での詳しい要件は後の章で説明します。

特定技能「建設」で従事できる業務と3つの業務区分

建設分野の業務区分は、「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つです。※1 1号特定技能外国人が従事する業務は、区分ごとに次のように定められています。

業務区分

1号特定技能外国人が従事する業務

土木指導者の指示・監督を受けながら、土木施設の新設、改築、維持、修繕に係る作業等に従事する業務
建築指導者の指示・監督を受けながら、建築物の新築、増築、改築もしくは移転または修繕もしくは模様替に係る作業等に従事する業務
ライフライン・設備指導者の指示・監督を受けながら、電気通信、ガス、水道、電気その他のライフライン・設備の整備・設置、変更または修理に係る作業等に従事する業務

※1

これらの業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務(作業準備、運搬、片付けなど)に、付随的に従事することは差し支えないとされています。※1

業務区分は、従来は19に分かれていましたが、2022年(令和4年)8月30日に3区分へ統合されました。※6 国土交通省は、すべての建設業に係る業務で受入れが可能となるよう、3区分への統合を行ったと説明しています。※6

同じ区分の中で担当する職種を増やすとき

国土交通省のQ&Aによると、その業務区分に含まれる作業であれば、技能実習等で経験している職種以外の作業に従事させることは可能です。※7 ただし、十分な訓練や安全衛生教育を含む各種研修等を実施する必要があります。※7

また、従事させる職種・作業を追加または変更する場合は、原則として、その職種・作業について 同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬になるよう昇給を行う必要がある とされています。※7 雇用契約書を新たに締結するか、基本賃金の部分の変更契約を行ったうえで、外国人就労管理システム上で基本給の変更届出を行います。※7

一般社団法人建設技能人材機構(JAC)のQ&Aでは例として、とびの作業だけをしていた特定技能外国人に、コンクリート圧送と建設機械施工の作業をさせる場合が挙げられています。※8 この場合は、雇用契約を変更(昇給)したうえで、受入計画の変更届出が必要と説明されています。※8 現場の都合で担当する作業を広げるときは、事前に契約と届出の手続きを確認しておくことが重要です。

外国人本人に求められる要件

特定技能外国人として建設分野の業務に従事するには、技能試験と日本語試験の合格等が必要です。※5 求められる内容は、1号と2号で異なります。

特定技能1号の要件

分野別運用方針は、1号特定技能外国人に次の2つの水準を求めています。

  • 技能水準:「建設分野特定技能1号評価試験」(土木、建築、ライフライン・設備の区分別)、または区分ごとに定められた職種の技能検定3級 ※1
  • 日本語能力水準:「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上の水準と認められるもの ※1

運用要領は、日本語能力水準を証する書類として、国際交流基金日本語基礎テストの合格証明書の写し、または日本語能力試験(N4以上)の合格証明書の写しを挙げています。※5

技能実習2号を良好に修了した人には、試験の免除があります。免除される範囲は、修了した職種・作業によって異なります。※5

  • 従事する業務区分に応じて運用要領の別表6-1に定められた職種・作業の技能実習2号を良好に修了した人は、技能試験と日本語試験が免除されます ※5
  • 別表6-1に記載された職種・作業以外の技能実習2号を良好に修了した人は、国際交流基金日本語基礎テストと日本語能力試験(N4以上)のいずれの試験も免除されます ※5

技能実習2号で修了した職種と異なる職種の特定技能に移行する場合は、特定技能で従事しようとする業務区分の技能試験(特定技能1号評価試験または技能検定3級の試験)に合格することで可能になります。※7 この場合、日本語能力試験の合格は要件ではないとされています。※7

建設分野特定技能評価試験の内容と合格率

建設分野特定技能評価試験は、1号、2号とも、学科試験と実技試験により行われます。※9 試験の概要は次のとおりで、実施方法はいずれもCBT方式です。

試験

科目

問題数

試験時間

出題形式

合格基準

1号評価試験学科30問60分真偽法(○×)および2〜4択式合計点の65%以上
1号評価試験実技20問40分真偽法(○×)および2〜4択式合計点の65%以上
2号評価試験学科40問60分4択式合計点の75%以上
2号評価試験実技25問40分4択式合計点の75%以上

※9

JACが公表している2026年(令和8年)8月の日本での試験結果は、次のとおりです。

区分

受験者数

合格者数

合格率

1号土木59人16人27%
1号建築99人45人45%
1号ライフライン・設備49人17人35%
2号土木663人266人40%
2号建築1,008人439人44%
2号ライフライン・設備151人59人39%

※10

試験結果は、実施月と実施国ごとに公表されています。※9

特定技能2号の要件

分野別運用方針は、2号特定技能外国人に次の3つを求めています。

  • 技能水準:「建設分野特定技能2号評価試験」、または区分ごとに定められた職種の技能検定1級など ※1
  • 実務経験:建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)としての実務経験 ※1
  • 日本語能力水準:「日本語教育の参照枠」のB1相当以上の水準と認められるもの(在留資格認定証明書交付申請では、2027年(令和9年)4月1日以降の申請から必要。在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請で必要になる時期は検討中) ※1※11

このうち日本語能力水準は、必要になる時期が手続きによって異なります。※11 出入国在留管理庁は、在留資格認定証明書交付申請については 2027年(令和9年)4月1日以降の申請 からB1相当以上が必要になるとしています。※11 在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請については、「現在検討中のため、おってお知らせ」するとされています。※11

実務経験として必要な就業日数は、職種によって異なります。※12 建設キャリアアップシステム(CCUS)による能力評価基準の設定がある職種では、能力評価基準のレベル3相当の「就業日数(職長+班長)」が必要です。※12 国土交通省の資料では、例えば、とび工(技能評価基準の呼称:とび)は2年(430日)以上、鉄筋工(同:鉄筋)は3年(645日)以上とされています。※12 能力評価基準の設定がない職種では、「就業日数(職長+班長)が3年(勤務日数645日)以上であること」とされています。※12

CCUSに就業日数(職長+班長)が蓄積されていない場合は、申告書と経歴証明書により確認するとされています。※12 2号への移行を見据える場合は、班長・職長としての就業日数がCCUSに蓄積されているかを、早い段階で確認しておくことが考えられます。

2号評価試験に不合格だった場合の通算在留期間

特定技能1号の通算在留期間は、原則5年以内です。※13 ただし、特定技能2号評価試験等に不合格となった人が一定の要件を満たす場合は、在留を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り、通算在留期間6年を上限 として許可がされます。※13

要件には、2号への移行に必要なすべての試験等について合格基準点の8割以上の得点を取得していること、受入れ企業に引き続き雇用する意思があり、合格に向けた指導・研修・支援等を行う体制を有することなどがあります。※13 建設分野では、受験日が2025年12月1日以降の建設分野特定技能2号評価試験の結果通知書が対象とされています。※13 技能検定1級については、現在検討中とされています。※13

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受入れ企業に求められる要件

建設業では、工事によって建設技能者の就労場所が変わるため現場ごとの就労管理が必要になることや、季節や工事受注状況による仕事の繁閑で報酬が変動する実態があります。※1 このため、受入れ企業(特定技能所属機関)には、建設分野に特有の条件が課されています。※1 主な条件は次のとおりです。

  • 建設業法第3条の許可を受けていること
  • 建設特定技能受入計画の申請日前5年以内、またはその申請の日以後に、建設業法に基づく監督処分(同法第29条第1項第5号による処分を除く)を受けていないこと
  • 1号特定技能外国人に対し、同等の技能を有する日本人が従事する場合と同等以上の報酬を安定的に支払い、技能習熟に応じて昇給を行う契約を締結していること
  • 雇用契約を締結するまでの間に、契約に係る重要事項を、本人が十分に理解することができる言語で説明すること
  • 受入れ企業と、受け入れる特定技能外国人を、CCUSに登録すること
  • 特定技能外国人の受入れに係る建設業者団体が共同して設ける団体、またはその団体を構成する建設業者団体に所属すること
  • 特定技能1号の在留資格で受け入れる外国人の数が、受入れ企業の常勤の職員の総数を超えないこと
  • 1号特定技能外国人に対する報酬予定額、安全および技能の修得計画等を明記した「建設特定技能受入計画」の認定を受けること
  • 受け入れた後に、国土交通大臣が指定する講習または研修を受講させること
  • 認定を受けた計画を適正に履行していることの確認を受け、国土交通省が行う調査または指導に対し、必要な協力を行うこと

※1

現行の運用要領では、このほかに、国内で人材の確保に係る相応の努力を行っているかどうかが重要な審査のポイントとされています。※5 受入計画の申請書類には、ハローワークで求人した際の求人票(計画申請日から1年以内のもの)が挙げられています。※5

求人票や賃金台帳の内容を確認した結果、適切な雇用条件(処遇等)での求人が実施されていない場合や、既に雇用している職員(技能者)の報酬が経験年数等を考慮した金額であることが確認できない場合、計画は認定されない こととなります。※5

JACへの加入とCCUSへの登録

受入れ企業は、特定技能外国人受入事業実施法人であるJACに加入する必要があります。※14 JACの正会員である建設業者団体の会員になるか、JACの賛助会員になるかを選択できます。※14

CCUSには、受入れ企業だけでなく、特定技能外国人も登録する必要があります。※5 国土交通省は、JACへの加入やCCUSへの登録にはそれぞれ一定の時間がかかるとして、受入計画の認定申請前に必要なものは、申請先に確認のうえ計画的に手続きを行うよう案内しています。※15

報酬は月給制で支払い、昇給を定める

運用要領は、仕事の繁閑により報酬が変動しないよう、月給制 によって、あらかじめ特定技能外国人との間で合意を得た額の報酬を毎月安定的に支払うことが必要としています。※5 受入れ企業で雇用している他の職員が月給制でない場合も、特定技能外国人には月給制による報酬の支払が求められます。※5

会社都合や天候を理由とした現場作業の中止等による休業を、欠勤の扱いとすることは認められません。※5

昇給については、専ら勤続年数のみを条件とする毎年の所定内賃金の上昇、または概ね1年以内に達成されることが確実であると見込まれる事項を条件とする昇給が必須とされています。※5 資格・技能検定を取得した場合や、CCUSの能力評価におけるレベルが上がった際に昇給を行う場合は、昇給見込額等をあらかじめ特定技能雇用契約と計画に記載しておく必要があります。※5

賞与、各種手当、退職金についても日本人と同等に支給する必要があり、特定技能外国人だけが不利になるような条件は認められません。※5 申請書に記載された報酬額が審査で低いと判断される場合には、引き上げるよう指導されることがあります。※5

雇用契約の前に行う重要事項の説明

受入れ企業は、告示で定められた様式を用いて、1号特定技能外国人に支払われる報酬予定額や業務内容等を、本人が十分に理解することができる言語で説明する必要があります。※5 説明は、申請日および雇用開始予定日前の概ね6か月以内に行い、重要事項について理解していることを確認したうえで、特定技能雇用契約を締結します。※5

日本語で説明する場合は、その根拠(日本の高校や大学を卒業している、日本語検定でN2以上に合格している等)を申請書に記載します。※5 単に技能実習2号または3号を修了しているというだけでは根拠にならない とされています。※5

説明は直接対面で行うことを必ずしも要さず、テレビ電話等の映像と音声が双方向で確認できるもので行うことも可能です。※5

受け入れられる人数の上限

建設分野の1号特定技能外国人の総数は、受入れ企業の常勤の職員(すべての1号特定技能外国人と技能実習生を含まない)の総数を超えてはいけません。※5 運用要領は理由として、建設技能者は様々な現場に出向いて働くことが想定され、支援を要する1号特定技能外国人を監督者が適切に指導し、育成するためには、一定の常勤雇用者が必要であることを挙げています。※5

受入れまでの流れと手続きにかかる期間

JACの「外国人受入れマニュアル」は、1号特定技能外国人を受け入れる建設企業がすべき主な事項を、次の順で示しています。

  1. 建設業法第3条の許可の取得
  2. JACへの加入(会員証明書の入手)
  3. CCUSへの登録
  4. 特定技能雇用契約に係る重要事項説明
  5. 特定技能雇用契約の締結
  6. 建設特定技能受入計画の認定申請(地方整備局等へのオンライン申請)
  7. 1号特定技能外国人支援計画の作成
  8. 在留資格変更許可申請または在留資格認定証明書交付申請(地方出入国在留管理局)
  9. 1号特定技能外国人受入報告書の提出
  10. 受入れ後講習の受講

※16

受入計画の審査と認定は、各地方整備局等が行います。※5

受入計画の認定申請と在留申請の時期

国土交通省によると、受入計画の認定申請は、技能実習から継続して特定技能へ移行する人については、技能実習計画の修了期日の6か月前から行えます。※15 それ以外の人については、雇用開始日の概ね6か月前から行えます。※15

申請から認定までは 1か月半〜2か月程度(補正期間を除く) が見込まれており、地方によってはさらに数か月かかることがあるとされています。※15

受入計画の認定申請と、出入国在留管理庁への在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請は、並行して行えます。※15 ただし、受入計画認定証が出入国在留管理庁への申請の添付書類になっているため、国土交通省の認定が出ない限り、出入国在留管理庁の許可等は出ません。※15

出入国在留管理庁への申請は、1号特定技能として就労の開始を希望する日より2〜3か月前を目安に行うよう案内されています。※15 申請時期の詳細は、各地方出入国在留管理局に確認してください。※15

出入国在留管理庁は、全国の地方出入国在留管理局における在留審査処理期間の平均日数を公表しています。※17 2026年(令和8年)7月許可分では、特定技能1号の処分までの日数は、在留資格認定証明書交付が64.1日、在留資格変更が59.5日でした。※18 この日数は、申請を受けてから許可に至るまでの期間で、建設分野に限った数値ではありません。※17※18

技能実習を修了する人を自社で特定技能1号に移行させる場合

ここでは一例として、自社で受け入れている技能実習生が技能実習2号を修了する時期に合わせて、特定技能1号として雇用を続けたい場面を想定します。説明のための架空の場面です。

この場合、受入計画の認定申請ができるのは、技能実習計画の修了期日の6か月前からです。※15 認定までの見込み期間と在留申請の目安を踏まえると、修了期日の6か月前に認定申請を始められるよう、JACへの加入とCCUSへの登録をそれより前に終えておく進め方が考えられます。

なお、「特定技能1号」への移行を希望する場合の在留資格「特定活動」の在留期間も、特定技能1号の通算在留期間に含まれます。※13

建設分野に特有の受入れ費用

 

建設分野に特有の費用として、JACに納める年会費と受入負担金、CCUSの利用料金があります。※19※20 ここでは、JACに納める費用とCCUSの利用料金について、公表されている金額(2026年10月時点)を紹介します。最新の情報は公式サイトでご確認ください。

在留申請にかかる費用や、1号特定技能外国人への支援を登録支援機関に委託する場合の費用は、この記事では扱いません。

JACの年会費と受入負担金

建設分野で1号特定技能外国人を受け入れる場合、JACの年会費(賛助会員の場合)と受入負担金がかかります。※19 金額は次のとおりです。

加入の形

JACに納める年会費

受入負担金

JAC正会員団体に所属する受入れ企業なし(所属する建設業者団体の定める会費を、その団体に納める)1号特定技能外国人1人あたり月額12,500円(参考:年額15万円)
賛助会員(企業および建設関連団体)24万円1号特定技能外国人1人あたり月額12,500円(参考:年額15万円)

※19

受入負担金は、1号特定技能外国人を受け入れた場合に、受入れ企業が月ごとに負担するものです。※19

例えば、賛助会員として1号特定技能外国人を2人受け入れる場合、JACに納める額は、年会費24万円と受入負担金30万円(月額12,500円×2人×12か月)を合わせて、年54万円になります。上の表の金額をもとにした試算です。

CCUSの利用料金

CCUSを運営する一般財団法人建設業振興基金は、システムの利用料金として、次の4つを公表しています。※20

項目

金額(税込)

説明

技能者登録料簡略型2,500円、詳細型4,900円技能者がシステムを利用する際に必要な登録料
事業者登録料6,000円(資本金500万円未満、個人事業主含む)から2,400,000円(資本金500億円以上)まで。一人親方は0円事業者の資本金額をもとに決まる。登録の有効期限は5年間
管理者ID利用料1IDあたり11,400円事業者情報を管理するために必要となる管理者IDの利用料金で、毎年支払う
現場利用料1人日・現場あたり10円現場・契約情報を登録した事業者(元請事業者)が支払う

※20

運用要領は、昇給や手当にCCUSのレベルアップが条件となっている場合は、技能者登録がレベル判定のできる詳細型登録である必要があるとしています。※5

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受入れ後に必要な対応

受入れを始めた後も、国土交通省への報告や講習の受講などが必要です。主な対応は次のとおりです。

対応

内容

時期

受入報告1号特定技能外国人の受入れを開始したことを、国土交通大臣に報告する受入れ後、原則として1か月以内
CCUSの技能者ID海外から新規に入国した場合、建設キャリアアップ技能者IDを明らかにする書類を国土交通省へ提出する入国後、原則として1か月以内
受入れ後講習適正就労監理機関が実施する講習を受講させる受入れ後、概ね3か月〜6か月の間
退職報告特定技能雇用契約が終了したことを報告する契約の終了後速やかに
2号移行報告特定技能2号に移行したことを報告する2号特定技能に移行後速やかに

※5

適正就労監理機関は、一般財団法人国際建設技能振興機構(FITS)です。※14 受入れ後講習を受けさせることは、受入れ企業が受入計画の認定を受けるための要件です。※5 受講させる際は出勤日として取り扱い、移動時間等を含む必要な時間は通常の出張と同様に取り扱う必要があります。※5

適正就労監理機関は、巡回訪問その他の方法により、受入れ企業と1号特定技能外国人に対する認定計画の実施状況の確認、情報収集、指導・助言を行います。※5

現場に入場するときは元請企業に届け出る

受入れ企業が下請負人である場合は、元請建設業者からの、国土交通省のガイドラインに基づく指導に従わなければなりません。※5 1号特定技能外国人を現場に入場させる際には、現場入場届出書を各添付書類と併せて元請建設業者に提出します。※5

ガイドラインは、受入れ企業に対し、建設特定技能受入計画の内容に基づいて 現場ごとに 届出書を作成し、元請企業に提出することを求めています。※21 元請企業は、届出書の業務区分が受入計画の業務区分と同一か、現場入場の期間が在留カードの在留期間の範囲内かを確認します。※21

届出書の記載内容と各添付書類の情報の整合性が確認できない場合、届出は無効として扱われ、改めて適正な届出を行うよう指導されます。※21 配属する現場が決まった段階で、届出書と添付書類を準備しておくことが重要です。

計画の変更、在留期間の更新、退職のときの手続き

受入計画の記載事項に変更がある場合は、変更申請または変更届出(オンライン申請)を行う必要があります。※15 在留資格を更新したときは在留カード番号が変わるため、更新の都度、受入報告書の在留カード番号を変更するよう案内されています。※15

特定技能雇用契約が終了したときや、特定技能外国人が活動を継続することが困難となったときは、国土交通省への報告とは別に、地方出入国在留管理局に対する届出も必要です。※5

受入計画は、就労中または就労予定の1号特定技能外国人が1人もいなくなった場合でも、認定の取消しがなされるまでは継続されます。※5 要件を満たす義務を免除されるためには、認定受入計画の取消申請を行い、国土交通省の承認を受ける必要があります。※5

2027年(令和9年)4月1日から適用される変更点

建設分野の特定技能に関係する制度のうち、2027年(令和9年)4月1日から変わるものがあります。いずれも、2026年10月時点ではまだ適用されていません。※11※22※23

特定技能2号の日本語能力水準

前述のとおり、2号特定技能外国人の在留資格認定証明書交付申請は、2027年(令和9年)4月1日以降の申請から、日本語能力水準「B1相当以上」が必要になります。※11 在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請については、検討中とされています。※11

建設分野に特有の基準を定める告示の改正

特定技能制度の建設分野に特有の事情に鑑みて定める基準(告示)が改正されました。公布日は2026年(令和8年)6月23日、施行日は2027年(令和9年)4月1日です。※22 主な改正点は次のとおりです。

  • 受入計画の認定要件から、「職員の適切な処遇、適切な労働条件を提示した労働者の募集その他の国内人材確保の取組を行っていること」が削られます ※24
  • 1号特定技能外国人の総数と比べる「常勤の職員」に含まない対象として、1号特定技能外国人に加え、外国にある事業所に所属する常勤の職員と育成就労外国人が定められます ※24
  • 国土交通大臣に加えて、適正就労監理機関が行う調査または指導に対し、必要な協力を行うことが定められます ※24

人数の上限については、受入計画の申請時に育成就労外国人を雇用しており、育成就労に関する法律の施行規則の所定の規定の適用を受けているときは、この限りでないとするただし書も設けられます。※24 また、経過措置として、改正法の附則によりなお従前の例によることとされた技能実習を行っている人は、常勤の職員に含まないものとされています。※24

現に認定を受けている受入計画は、改正後の規定により認定を受けた受入計画とみなされます。※24 改正後の運用要領は、追って掲載するとされています。※22 なお、育成就労制度は、2027年(令和9年)4月の制度開始からの受入れとされています。※3

1号特定技能外国人への支援体制の要件

1号特定技能外国人への支援体制に関する要件も改正され、2027年(令和9年)4月1日から施行されます。※23 主な改正点には、支援責任者と支援担当者を、支援を行う事業所ごとに、それぞれ常勤の役員または職員の中から1名以上選任すること、支援業務に従事することができる者を支援責任者等に限定することなどがあります。※23

よくある質問

建設分野の特定技能外国人を派遣で受け入れることはできますか?

建設分野の特定技能外国人の雇用形態は、直接雇用に限るとされています。※1

建設分野の特定技能では昇給が必要ですか?

建設分野の1号特定技能外国人については、技能の習熟に応じて昇給を行い、その旨を特定技能雇用契約に明記していることが、受入計画の認定要件です。※5 専ら勤続年数のみを条件とする毎年の所定内賃金の上昇、または概ね1年以内に達成されることが確実であると見込まれる事項を条件とする昇給が必須とされています。※5

受け入れられる人数に上限はありますか?

建設分野の1号特定技能外国人については、その総数が、受入れ企業の常勤の職員(すべての1号特定技能外国人と技能実習生を含まない)の総数を超えてはいけないとされています。※5 分野全体では、1号特定技能外国人の受入れ見込数7万6,000人が、2028年度(令和10年度)末までの受入れの上限として運用されます。※1

建設分野の特定技能評価試験の合格率はどのくらいですか?

JACが公表している2026年(令和8年)8月の日本での試験結果では、区分ごとの合格率は、1号評価試験が27%〜45%、2号評価試験が39%〜44%でした。※10 区分ごとの受験者数と合格者数は、本文の表を参照してください。

まとめ

特定技能「建設」で外国人を受け入れるには、在留資格の手続きに加えて、建設業の許可、JACへの加入、CCUSへの登録、国土交通省による受入計画の認定が求められます。報酬は月給制で支払い、昇給をあらかじめ特定技能雇用契約と計画に定めておく必要があります。

国土交通省の認定が出ない限り出入国在留管理庁の許可等は出ないため、配属の時期は、認定までの見込み期間を踏まえて検討することが重要です。受入れ後も、受入報告、受入れ後講習、現場入場時の元請企業への届出などの対応が続きます。

2027年(令和9年)4月1日からは、建設分野の告示の改正と、支援体制の要件の改正が適用されます。2号の日本語能力水準(B1相当以上)は、在留資格認定証明書交付申請では同日以降の申請から必要になり、在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請で必要になる時期は検討中とされています。申請の前に、国土交通省、出入国在留管理庁、JACの最新の案内を確認してください。

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