【支店長インタビュー】元大手営業責任者が熊本支店の立ち上げへ。産学官連携を築き、多文化共生の「新インフラ」を創る
グローバルトラストネットワークス(GTN)は、外国人が日本で生活するうえで直面する「住まい」「通信」「金融」などの壁を、信頼の力で解消する生活総合プラットフォームを展開しています。
今回は、2024年に開設された熊本支店の支店長を務める重元さんにインタビュー。大手小売業の西日本責任者として800人の部下を率いた経験を持ちながら、GTNを選んだ理由や地方における外国人共生事業の可能性についてお聞きしました。
重元 哲平/GTN熊本支店 支店長
新卒で株式会社キャンドゥに入社し、30代で西日本の責任者を担う。熊本地震での被災を機に地元熊本へ戻り、出版社での新規事業立ち上げ、新聞事業の黒字化などを推進。2024年、GTN熊本支店の開設に伴い入社。現在は一人体制で行政・金融機関・地元企業を巻き込む産学官連携を推進し、GTN AWARDS 2025では準MVPを受賞するなど高い評価を得ている。
等身大の自分で向き合った大手営業時代

ーー元々は「教師」を目指していたとお聞きしました。
はい。もともと中学校と高校の英語教師の資格を持っていて、本気で先生になりたかったんです。昔から進んで生徒会長を務めるようなタイプで、一人で給食を食べている子を放っておけないような、世話焼きな性格だったのが影響していたのかもしれません。
ただ、当時は教員採用の競争率も高く、すぐに教師としての道を歩むことが難しい時代だったんです。
ーーそこからなぜ小売業の道を選ばれたのでしょうか?
自身のキャリアを模索するなかで、当時アルバイトをしていた小売業が非常に身近な存在としてあったのが大きかったですね。そして、その小売業においても、店長やエリアマネージャーといった「誰かに何かを教える立場」が存在することに気づいたんです。
私にとって教育とは、単純な学問の伝達ではなく「自分が得た気づきや知識を、もったいないから誰かにシェアする」こと。教育を「シェア」と定義し直せば、小売業のなかでも教師と同じような価値を提供できると考え、この業界への入社を決めました。もちろん、小売業界以外にも選択肢はたくさんあったと思いますが、「ビジネスの現場で教育を行っているイメージ」を明確に持てたのがそこだったんです。
ーー入社後は異例のスピードで昇進していったそうですね。
当時の社内状況もありましたが、入社5週間で店長になり、10ヶ月後には20人の店長を束ねるエリアマネージャーになりました。その後もキャリアを積み上げ、最終的には西日本エリアの責任者として、多い時には800人規模の組織を率いる立場となりました。
ーー若くから組織を動かす立場を経験する中で、苦労も多かったのではないでしょうか?
そうですね。現場に行けば部下のほとんどが私よりも社会人経験豊富な人生の先輩方ばかりで、難しい側面もありました。
そんな中で辿り着いたのが「等身大の自分をさらけ出す」という手法です。自分の未熟さを隠さず、赤裸々に語ることで、逆に味方につけて巻き込んでいく。お互いのコンテクストを丁寧にすり合わせ、一人ひとりの強みを活かすことに注力しました。この「シェアして巻き込む力」は、今のGTNでのパートナー営業にも間違いなく活きていると思います。
次の挑戦として、GTNでの社会課題解決を決めた理由

ーーその後、転職をしてご家族の地元である熊本へ戻られたのはなぜですか?
きっかけは、2016年の熊本地震です。当時、地震直後の5月には海外拠点の責任者としてベトナムへの赴任の打診を受けていました。キャリアとしては非常に魅力的なお話でしたが、私の家族が被災したこともあり、自分のキャリア以上に、今は家族の側にいて、地元の復興に貢献したいという想いが強かったんです。
そういった背景があり、思い切って大手でのキャリアを手放し、熊本に戻る決断をしました。
ーーそうだったんですね。熊本に戻ってからは、出版業界という全く異なるフィールドに飛び込まれていますが、そこではどのようなお仕事をされていたのですか。
出版社では、文系科目の教材・問題集の制作に携わる一方で、縮小傾向にある出版業界の中で、どのように販路を広げるかを模索していました。ウェブ通販の立ち上げやSEO対策にも取り組み、検索順位1位を獲得するなど、自ら施策を考えながら事業を伸ばしていく面白さを実感しました。
その後、M&Aで始まった新聞販売事業の立て直しも経験しましたね。夜中に出勤し、コンビニへ新聞を配送するような現場中心の仕事でしたが、小売業と数値管理の経験を武器に、「1年で黒字化させ、従業員を倍にする」と宣言して実現させました。
ーーすごい実行力ですね...!転職することになったきっかけは何だったのでしょうか。
夜勤生活によって家族との生活時間が完全にすれ違ってしまっていたことです。一緒に暮らしているにも関わらず、十分にコミュニケーションが取れず、単身赴任と同然の状態だったことから、本気で環境を変えようと決意しました。
実際の転職においては、「生活のインフラ」と「社会課題の解決」が自分を突き動かすキーワードになりましたね。新聞販売事業を通じて、誰かの日常を支える仕事の尊さを感じていたこと。そして、地元の町内会や自治会でのボランティア活動を通じて、ニュースにはならなくても、支援を必要としている課題が数多く存在することに気づかされたことが、大きな原点になっています。
ーー数ある企業のなかで、なぜGTNに強く惹かれたのですか。
GTNが掲げる「日本の力になる人の、力になりたい」というメッセージと、日本で暮らす外国人の生活基盤を支える事業内容に強く惹かれたからです。
特に共感したのは「GTNがない世界」を想像したときでした。日本に来たばかりの外国人の方の中には、日本での信用情報や制度への理解不足によって、住まいや通信契約など、生活基盤づくりの最初の段階で苦労されるケースが少なくありません。本来、日本で活躍したいという想いを持って来てくださっている方々が、制度や情報の壁によって最初につまずいてしまう――。そうした構造は、日本社会にとっても大きな損失になり得ると感じました
また、GTNは、住まい探しだけではなく、多言語での生活サポートや地域ルールの共有などを通じて、外国人の方と地域社会の双方が安心して暮らせるための仕組みを構築しており、その点にも深く共感しました。
転職イベントの合同説明会の会場では、「絶対にGTNの話を聞きたい」という思いが強く、会場のドアが開いた瞬間に真っ先にブースへ向かったのを覚えています(笑)。
ーー重元さんとしても想いが強かったのですね...!
事業への共感はもちろんですが、40歳を超えた自分にとって、これが人生最後の就職活動になるかもしれないという覚悟があったんです。
子供たちに「お父さんはこういう仕事をしているんだよ」と誇りを持って語れる、嘘のない仕事がしたかったという気持ちで動いていましたね。
ゼロからの熊本支店立ち上げ。産学官連携がもたらす巨大なインパクト
ーー熊本支店は立ち上げから現在まで重元さんお一人の体制ですよね。
はい。立ち上げ当初は、まだGTNの認知が十分ではなかったこともあり、「どのような事業をしている会社なのか」を慎重に見られる場面もありました。
しかし、一人で立ち上げを進めていたからこその動きやすさもありました。社外の方には「ぜひ一緒に取り組ませてください」、社内には「力を貸してください」と率直に伝え、相手の懐へ飛び込んでいきました。キャンドゥでの営業時代から大事にしていた、等身大の自分を見せる姿勢が、結果として多くの方から温かい協力を得ることにつながったのだと感じています。
ーー具体的には、どのようにして地域のネットワークを広げていったのでしょうか。
まずは地域の経営層や意思決定に関わる方々との接点づくりに注力しました。認知を広げるため、経済同友会をはじめとする地域の会合に積極的に飛び込んできましたね。
そうした活動を続ける中で、銀行の支店長をはじめ、地域のキーパーソンがGTNの取り組みに共鳴してくださるようになり、市長との対話の機会などにつながっていきました。目先の利益を追い求めるのではなく、まずは信頼関係を築くことをゴールに置くパートナー営業を徹底した結果、50社以上のパートナー企業が、地域での取り組みに共感し、情報発信やネットワーク面で協力してくださる関係性へと発展しています。
ーー熊本県合志市との包括的連携協定の締結は、まさにその結晶ですね。
そうですね。合志市では、外国人住民の増加に伴い、生活上の困りごとやニーズをどう把握していくかがテーマになっていました。私たちGTNには、年間20万件※にのぼる相談対応を通じて蓄積された、多言語による生活相談の生の知見やデータがあります。お互いの課題意識や強みのピースがピタリとはまった感覚でしたね。
今後は、今治市での実証実験なども参考にしながら、外国人住民の方々が安心して暮らせる環境づくりについて、地域と連携しながら取り組みを深めていきたいと考えています。特に熊本は、TSMCの進出などを背景に、今後さらに多様な人々が集まる地域として注目されており、その中でGTNが果たせる役割も大きいと感じています。
※2026年4月時点 当社実績(https://www.gtn.co.jp/news/20260521)
▼熊本県合志市との包括的連携協定について

地方から日本を元気にする。「まちづくり」としての外国人支援
ーー地方における外国人共生事業のポテンシャルはどう感じられていますか?
地域によっては、実は、都市部以上に外国人採用に切実なニーズを持つケースもあります。特に山間部や農村部では、初手から外国籍人材を採用計画に入れないと事業が成り立たないという声も多く聞きます。さらに、最近では外国籍人材を将来の経営の中核やリーダーとして育てたいという「教育」へのニーズも非常に高まっています。
私は、外国人支援とは「まちづくり」そのものだと思っているんです。地域によっては、すでに外国籍人材がさまざまな産業や暮らしを支える重要な存在になっています。だからこそ、日本に来てよかったと思える環境を整えることが、地域社会の持続性にもつながっていくはずです。
ーー地方における外国人との共生基盤立ち上げに携わることは、キャリアにとっても大きな価値になりそうですね。
そうですね。地方の課題解決を考えるうえで、外国人の存在はますます重要になっていると感じています。まだ正解が定まっていない領域だからこそ、地域の声や現場の反応を受け取りながら、自ら考えて事業を形にしていく必要があります。
そうした経験は、どのような環境でも通用するプロフェッショナルとしての強固な土台になるはずです。
ーー重元さんが日々感じる「仕事のやりがい」についても教えてください。
ただサービスを売るのではなく、社会の裏側にある「構造」を理解し、それを変えていける点はやりがいですね。
私たちの扱う領域は非常に複雑で、法律や社会制度を深く理解していなければ適切な提案ができません。そのため、仕事以外の時間も使って制度の勉強を続ける必要がありますが、それが苦にならないほど面白いんです。
勉強を通じて「今、社会で何が起きているのか」という全体像が見えてくる。その知見を持ってお客様と向き合い、本質的な課題解決を提案できる瞬間に大きな手応えを感じます。40代になってこれほどまでに日々刺激を受け、自分の価値が社会に還元されていると実感できる環境は、そう多くはないと思います。
ーーGTNという組織に対してはどう感じていますか?
とにかく「意思決定のスピード感と、挑戦を後押しする勢い」があると感じています。自分で企画を提案した際、頭ごなしに否定されることはまずありません。「市場性や面白さがあるなら、まずは形にしてみよう」という、ボトムアップの提案を受け入れる自由な社風がありますし、そうしたクリエティブな行動を互いに称賛し合う土壌がこの会社にはあります。
また、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっているため、前提を丁寧に共有しながらコミュニケーションを取る重要性を日々感じています。
ーー最後に、GTNへの参画を検討している方へメッセージをお願いします。
最初から完璧である必要は全くありません。私自身、入社当初は外国人の領域について詳しかったわけではありませんでした。まずは外国人支援や地域課題に興味を持ち、「自分が動いて地域を変えていきたい」と思える方と一緒に挑戦したいですね。
GTNで活躍しているのは、何事も「自分ごと」として捉え、自ら起点となって能動的に動ける方です。そして、正解のない地方の課題解決そのものを、ひとつの冒険として心から楽しめるかどうかも大切になってくると思います。
GTNはこれから、地方自治体や地域企業との連携をさらに深めながら、地域ごとの課題に向き合った多文化共生のインフラづくりを全国で強化していくフェーズに入っています。地域に根ざした新たな取り組みを、一緒に推進していける方と働けることを楽しみにしています。
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